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	<title>移住 - 瀬戸内通信社</title>
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		<title>地方で演劇を続ける、その答えをつくっていく</title>
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		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 23 Mar 2026 11:21:28 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
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		<category><![CDATA[香川]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>香川で演劇活動を続けている桐子カヲル...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/chiriko/">地方で演劇を続ける、その答えをつくっていく</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>香川で演劇活動を続けている桐子カヲルさんと出会ったのは、ダンスのイベント。それぞれがソロでパフォーマンスをする中、桐子さんは白塗りで舞踏を披露していて、こんな人が香川にいるんだと驚いた。よくよく聞いてみると、メインでやっているのは「現代演劇」と呼ばれるもので、香川で10年以上活動していると言う。そんな桐子さんに地方で演劇を続けることについて、3月末に迫る自主公演『ペンブラ／Penumbra』について、話を聞いてみました。</p>



<p>*</p>



<p>——桐子さんが演劇を始めたのは？</p>



<p>大阪の大学で演劇部に入ったのが最初でした。卒業後は東京で就職し、その3年後には大阪に戻って、事務の仕事をしながらずっと演劇活動をしていました。2013年に香川に戻ってからはしばらく演劇活動を休んでいましたが、2016年に瀬戸内国際芸術祭での屋外パフォーマンス『讃岐の晩餐会』出演をきっかけに、活動を再開しました。ここで香川の俳優やダンサーと出会うことができ、彼らとカフェや本屋でのパフォーマンスを作っていくようになります。今は約半分が事務の仕事、残り半分は演劇や表現を軸にしたワークショップなどの仕事をしながら、演劇の活動をしています。</p>



<p>——桐子さんは、俳優や舞台作家などの表現者としての活動のほか、絵本の読み聞かせの講師、ぬいぐるみ作りのワークショップなどさまざまな活動をしていますが、「何をしている人」ですか？</p>



<p>舞台を作る人、かな。舞台って劇場に限らない「場」なんだと思います。戯曲の音読会やぬいぐるみ作りのワークショップもその一つ。人が集まるために自分にできることを提供して、楽しんでもらえる時間を作るっていう意味では舞台なんです。私はとにかく演劇が好きで、なんで演劇ってこんなにもみんなに嫌われているんだろう、なんで日常的じゃないんだろうってずっと思っていて。あらゆる活動は「演劇に出会ってもらう」「演劇を好きになってもらう」ためのきっかけ作りの意図もあります。</p>



<p>——演劇が嫌われている？</p>



<p>「知られていない」の方が近いかもしれない。私のやっている演劇は現代演劇と呼ばれるジャンルの一つで、セリフに頼らないパフォーマンス主体の演劇です。エンタメ作品や台本があってそれを演じるような、一般的にイメージする演劇とは少し違うんですよね。大阪時代は現代演劇が好きな人たちに囲まれていたので、興味がない人のことを考えずとも、大好きな演劇の中で生きていけました。</p>



<p>ところが13年前香川に戻ると、演劇をやっている人はいたけれど、私と同じような現代演劇をやっている人が全然いなかったんです。やっている人がいないから、当然見る人も好きな人もなかなかいない。なので香川で自分の目指す演劇活動をするなら自分で企画からやるしかないし、現代演劇に興味がない人にも足を運んでもらえる企画を考える必要があった。そうして2016年からカフェや本屋といった日常的な空間で、その場に合ったテーマで現代演劇を展開するようになりました。本屋なら『モモ』で知られるミヒャエル・エンデにちなんだ作品を作ったり。</p>



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<p>自分が活動していくことで、香川という地で誰かと演劇を繋いでいくことができると思っていたし、私自身が求めていた仲間に出会えるようにもなりました。香川に帰ってから最初の3年は、演劇をやっている人や好きな人って、どこにいるの？って感じで、あちこちに足を運んでは探していたんです。今思えばですが、そういうモヤモヤした時期があったから「自分がやらなきゃ始まらない」って感じで動きだせたのかもしれません。</p>



<p>——桐子さんは固定のチームを組まずに一人で活動し、企画ごとにさまざまな出演者やスタッフが関わっていますね。どうやって仲間を見つけてきましたか？</p>



<p>会う回数がちょっとずつ重なっていって、徐々に距離を縮めていくことが多いです。香川で舞台芸術やワークショップに顔を出せば、自然と合わせる顔があって。同じ体験をした人と気が合って、何かやるときにぱっと顔が浮かんだり。いいなと思ったら唐突に話しかけて「惚れました」って言っちゃうのもあるかも（笑）。作品や人に惚れちゃう感覚は大事にしたいし、その気持ちは伝えていますね。</p>



<p>私自身はとても臆病な人間で、心を開く、つまり相手を信頼するのに時間がかかる方だとは思います。触角のような繊細なセンサーがあって「この人だったら大丈夫」っていう感覚がつかめたら、一気にオープンマインドになることもあります。今回出演してくれるダンサーの三木優希さんとは2016年の『讃岐の晩餐会』以来の長い付き合いで、俳優の米谷よう子さんは岡山で主宰されているワークショップに何度も参加したところからご縁が繋がっています。</p>



<p>——2026年3月29日の舞台『ペンブラ／Penumbra』は3作品で構成されていますね。三木さんによるダンス作品『ε-δ definition of limit』、みにくいアヒルの子を基にした桐子さんの一人芝居『The Ugly Duckling』、そして今回新たに作るのが三木さん・米谷さん出演、桐子さん演出の『人形の家 -Prototype』。</p>



<p>三つ目の『人形の家 -Prototype』はワークインプログレス公演といって、一定の段階まで完成した作品を公開し、観客の反応を反映しながら作品を作り上げていく手法をとっています。つまり、その作品が本当に完成するのは今回の公演の後。完全に完成された舞台とはまた別の、「完成に向かっていく創造性」を味わうことができるのが、ワークインプログレスの魅力です。予定はまだ決まっていませんが、今回の公演を経て、1時間以上の完成形の公演もやりたいと思っています。</p>



<p>——「完成形じゃないの？」と思ってしまいそうですが、制作過程だからこそ見える演者のチャレンジ、その日その時に生まれる偶発性も面白そうですね。</p>



<p>決められた流れや枠はありますが、その枠の中で出演者がどう観客と向き合ってその場に対応しながら化学反応を起こしていくのか。そのせめぎ合いを見てもらいたいと思っています。</p>



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<p>——どうしてワークインプログレスという形に？</p>



<p>いくつかの思いが重なっています。まず、香川で制作に興味がある人に何らか関わる機会を提供できればという思いと、制作過程をオープンにすることで、見た人の当事者性が宿るのではないかという期待がありました。</p>



<p>また、限られた日数しか出演者が揃わないことがわかっていたので、その中でできるチャレンジを考えてというのも大きいです。今回のようなぎゅっとした稽古、かつワークインプログレスという挑戦は、信頼関係のある米谷さん、三木さんとだからできることでもあります。</p>



<p>そして一番は、数字や成果などの結果ではなく、普段光があたりにくい「過程」に重きを置き、その面白さを見せたいと考えたからです。</p>



<p>——そう思ったきっかけはありますか？</p>



<p>うーん……、大好きな演劇をやるにあたって、実績や結果を求められていると感じてきたから、ですね。私は外国語大学を出た後、正社員として働きながら大阪や東京で約10年俳優として演劇活動をしていました。その後香川にUターンし、事務の仕事をしながら今度は舞台を作る側として助成の申請もしてきましたが、求められるのは過去の実績や成果。それまで出演側だったので制作の実績はほとんどなく、これから始めようと思ってもなかなか取れる助成がなかったんです。</p>



<p>——今回は助成を受けずに自主公演という形を取っていますね。公演の予算的なことはどのように考えていますか？</p>



<p>もう10年前になりますが、香川で最初にやった作品の後、出演者の一人から「出演者にボランティアで参加してもらうのは良くないよ」って指摘してもらったことがあって。それまで自分は出演側しか経験がなくてお金の流れをわかっておらず、かつ大阪で出演していた際は主宰者が自腹で公演していたのでみんなギャラもなく、そういうものだと思っていたんです。でも、主宰するなら自分でプロジェクトや企画全体の収支も考えなくちゃいけない。そんな風に価値観が大きく変わる指摘をもらえて、とても感謝していますし、今では公演を主宰するなら、僅かでも謝礼をお渡しできるようにと考えるようになりました。</p>



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<p>そこからはワークショップの活動を中心に、カフェや本屋など、20人集客したら採算が取れるくらいの規模で演劇活動をしながら、「助成が取れたら広い会場で舞台公演といえるものをやりたい」と思っていました。でも、1年くらい前からさすがにそろそろ規模感のある公演をやりたい、やらなきゃ自分が止まってしまう、もう待てない！って気持ちに火がついて。</p>



<p>とはいえ、やろうと決めてから半年ほどはぐるぐる考えているだけで、ぼーっとしてしまったというか（苦笑）。どこかで踏み出さなきゃと思いつつ、何からやったらいいんだろう、手も足も出ないって感覚でした。「どうしたら自分の望む状態で公演ができるか」ではなく、もう腹を括ってやるしかないって思えたのは昨年末、ほんの3か月前のことです。そうして自分でやるしかないと、今回自費で公演をやることにしました。</p>



<p>——それはどうして？</p>



<p>年が明けた3月に公演をやることは出演者と決めていたので、単純に「もうやらなきゃやばい！」っていうことですね。約束していた期限があったから「どうしたらできるか」という思考になれた。やりたいことを完全な状態で目指すのではなく、今の自分ができる範囲で考えようとシフトできて、やっと具体的に動き出せたんです。</p>



<p>進められなかったのは理想が高すぎたから。せっかく自分が公演をやるならって大きな夢を描いちゃっていたんですね。でも大きな夢を描いたら、実現するために助成を獲得したり、たくさんの人に声を掛けたり、いろんな所に協力してもらう必要がある。自分の理想に対してまだまだ力が足りなかったと今では思います。</p>



<p>——丸亀ビルという味のある空間が今回の会場になっていますね。</p>



<p>ぼーっとしていた半年は、会場探しで行き詰っていた期間でもありました。自分のやりたい演劇は言葉中心ではなく、ダンスのような身体表現や人と人との距離感が大事なので、それなりに広い空間が必要で。さらに、運営的にお客さんが50人以上入る広さを求めていました。それらを叶える低予算で自由度の高い空間って、なかなかなくて。</p>



<p>丸亀ビルのことは、もともと建物そのものを気に入っていました。個性的なお店が集まる複合施設で、2階には何かできそうな雰囲気のいい広いスペースがある。ここで何かやってみたいと度々見に行っていたんです。今回の公演の会場探しをしていた時期に、2階でファッションショーをやっていることを知って。ファッションショーをやった人に「舞台公演をやりたいんだけど、ここって借りられる？」って聞いたらとんとん拍子に話が進み、無事会場が決まりました。</p>



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<p>——香川で活動している中で、自分の変化や気づきはありますか？</p>



<p>自分の求める演劇の場がないから作り始めましたが、作っているうちにそっちの方が楽しくなってきたんですよね。作る側の方が長く演劇を続けられると気づけたのも収穫でした。一人でやっているので、企画、会場や出演者の調整、演出、チラシやHPの作成、SNSの投稿と本当にやることだらけなんですけど、自分でやるしかないし、やればできることが増えていきました。</p>



<p>あとは、演劇にほとんど触れてこなかった方にどうやって届けるか、入り口やきっかけをどう設計するかを考えるようになりました。関わる人を増やすのはもちろんですが、エンタメや会話劇以外にも演劇があることを、知ってもらいたい思いからです。</p>



<p>私はエンタメや会話劇では俳優としての自分がハマる感覚がなかなかなくて、苦しい時期もありました。役割が決められていて、自分が入る余地がないというか。それを救ってくれたのが、懐が深い現代演劇です。セリフや物語がない現代演劇って難しく思われがちですが、実はとてもシンプルで感覚的、語弊を恐れずに言えば原始的なものでもあるんです。まだ現代演劇に出会ってない人にこの面白さを知ってもらいたい、この体験を届けたいという気持ちは強いですね。ちなみに、これまで演劇を見たことのない人の方が、現代演劇を気に入る傾向だと感じています。</p>



<p>——集客や広報について、感じることは？</p>



<p>大阪時代と同じなのは、チケットは手売りが一番っていうこと。プレスリリースやSNS等の広報って、集客のためというよりはここでこんな活動をしているよという声を届けたり、業界にエールを送ったりするツールなんだと最近気づきました。チケットを売るためには、人に会って営業したほうがいいですから。今回初めて本格的に広報をしてみて、全国メディアに掲載されるとやっぱりうれしいですね。自分の声が遠くに届く感覚というか。そして、これは副産物的なものだけど、ネット上に実績を積み上げていくことも大事だと思います。</p>



<p>——自分のやりたいことができている感覚は、今どれくらいですか？</p>



<p>50％くらいかな。足りないものの一つは、人です。既に何人かの人とは出会えていますが、演劇に対して熱量の高い人がどこにいるのか、本当にわからないんですよね。実は体を使うのが好き、演劇が好き、そういう人がきっとどこかにいるはずなんです。どうやったらそこに届くんだろうっていうのはずっと考えていて、いろんな場所で演劇をやることやワークショップ、SNSなどでの広報には、誰かとの出会いへの期待もあります。</p>



<p>もう一つは、演劇をやるために別のことで生計を立てている状況から、脱却できればいいですね。香川で演劇、そしてワークショップなど演劇周辺のことで生活ができる環境を作っていきたいです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-3048" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——地方という場所で、自分の感受性は守れていますか？</p>



<p>どうやって自分の感受性を守りながら生活し、表現ができるんだろうって考えているところではあります。香川に戻ってきた最初の頃は、自分を守るために否定から入っていたというか、いろんなものを寄せ付けない部分がありました。すごく反省していて、それだと地方で表現しながら生きていけないなって。行動や舞台で自分を見せていこうと、だんだんと自分から開いていくようになっていきました。</p>



<p>どこかで誰かが繋がっている環境で我を通しすぎると、知らないところで嫌われるとか、風評被害のように自分に返ってきます。全員に好かれないまでも、悪い印象を与えないくらいの関係性を広く保とうっていうのは、香川に来てから学んだバランス感覚かもしれません。でもそれは舞台にも生かせることで、舞台上でお互いの心地よさを保つためにどんな距離感を取るのか、すごく考えるようになりました。どうやったら共存できるかっていうのに近いかも。あなたの表現や世界観も、私の表現も同じくらい認める感覚というか。</p>



<p>——演劇を続けるために、桐子さんが大事だと思うものは？</p>



<p>演劇に救われた、恩恵を受けた、自分を変えてもらった、そんな経験を生み出していくことかな。それができれば演劇の周辺の人が増えていくだろうし、自分が演劇を続けていくことに繋がっていく。世界の見方が変わるほどの経験って、私にとっては演劇が一番多かったですね。ダイレクトに全身から入ってくるような、体の記憶に残るような経験は、演劇ならではだと思います。</p>



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<p>——桐子さんにとって、演劇とは？</p>



<p>今の時点の答えになるけど、人と一緒にいることがもっと好きになるもの、自分が人間であることを好きになれるものです。意見が合わないとき、会社の仕事だったら割り切ったり、距離を置いたまま続けたりできたけれど、演劇はどこまでも人と関わり続けながら一つのものを作らなくちゃいけない。でもそれを経験することでもっと人間という生き物を好きになれるし、新たな自分も発見できる、そんな希有なものが演劇だと思います。「仕方ないよねぇ」って愛しく思えたり、どんなに表面的にかっこつけていても泥臭い部分があったり。いろんな人の奥に触れることで、もっと人を愛せるようになるというか。</p>



<p>——以前「演劇をどうやって続けていけばいいのか、その答えをいつも探している」と話していましたが、今その答えは？</p>



<p>そうですね……、完璧な答えは見つかってないけれど、なんとか今できることをやり続けることで見えてくる道はある、そんな手応えみたいなものは感じています。私はそんなに恵まれた状況ではないものの、事実として演劇を続けられています。それは、常に続けていく方法を見つけてきたというよりは、自分で演劇を選び続けてきたから。選び続ければ、自ずと方法が見えてくる。選び続けることでしか、続ける方法がないのかもしれません。</p>



<p>私より才能があっても演劇を選ばなかった人もいるし、事情があって演劇ができなくなった人もいます。今演劇をやっている人、これからやっていきたい人たちもきっと私と同じようなことに困ったり、壁にぶつかったりする——だから何とかして続ける姿を見せていきたいし、演劇を続けられる場を残していきたいです。そして、自分が活動を続けることで、香川で演劇を知る、見る、やる、応援する……いろんな角度で演劇に関わる人が増えていったら、すごくうれしいですね。</p>



<p>*</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-3047" style="width:550px" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p class="has-text-align-left"><strong>桐子 カヲル</strong><br>コキカル主宰。舞台作家、俳優、演出。大学在学中から不条理劇やパフォーマンス色のある「言葉だけに頼らない演劇」に触れ、卒業後は大阪のパフォーマンスカンパニーに入り、音楽を視覚化する舞台表現を追求。2013年より拠点を香川に移す。音を軸に、身体や空間との関係から舞台を立ち上げている。劇場に限らず、カフェ、本屋など、その場所に合わせた公演を行ってきた。ダンサー、音楽家と共に作品をつくるほか、読み聞かせ講師、朗読やぬいぐるみ作りなど、さまざまなワークショップも行っている。<br><a href="https://www.instagram.com/coquecal/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a></p>



<p class="has-text-align-left"></p>



<figure class="wp-block-table"><table class="has-fixed-layout"><tbody><tr><td><strong>公演情報</strong></td></tr></tbody></table></figure>



<p><strong>『ペンブラ／Penumbra -人形の家へ向かう、３つの作品- 』</strong><br>ダンサー・俳優のソロ作品と、ダンサーと俳優による『人形の家』を起点にしたワークインプログレス公演の3部構成。完成した2作品と、形になり始めた作品、その両方を体験する公演です。</p>



<p>●『ε-δ definition of limit』振付・出演：三木優希（ダンスソロ作品）<br>●『The Ugly Duckling』台本・楽曲・構成・出演：桐子カヲル（一人芝居）<br>●『人形の家 -Prototype』構成・演出：桐子カヲル、出演 : 米谷よう子・三木優希 ほか（演劇×ダンス）</p>



<p class="has-small-font-size">※『人形の家 -Prototype』は、リハーサルを公開しながら制作します。 興味のある方は、下記メールにお問い合わせください<br>blueapple202011☆gmail.com（☆を@に変更）</p>



<p>【本公演】<br>2026.3.29（日）14時開演／17時開演&nbsp;<br>開場は開演の30分前​​​・上演時間約70分​<br>会場：<a href="https://maps.app.goo.gl/92xhnPgSrAV7qqSv7" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県丸亀市南条町1-1丸亀ビル2F</a>（JR丸亀駅徒歩5分）<br>前売¥2,500、当日¥3,000、学生¥2,000&nbsp;<br>小学生以下無料※保護者ご同伴をお願いします<br>※チケット予約は<a href="https://coquecal.wixsite.com/coquecal/general-6" target="_blank" rel="noreferrer noopener">公式HP</a>にて</p>



<p><strong>【プレビュー公演】</strong><br>2026.3.28（土）15時開演・¥1,000（本公演と同会場）<br>人形の家-Prototypeのみ上演（約30分・本公演と同内容）。<br>お子さまと一緒にご覧いただけます。会場が真っ暗になったり、大きな音が出る演出はありません。必要があれば出入りもできます。会場の構造上元気に動き回るのは難しいですが、一緒に座って過ごせるお子さまでしたら大歓迎です。</p>



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<div class="wp-block-button is-style-fill"><a class="wp-block-button__link has-black-color has-cyan-bluish-gray-background-color has-text-color has-background has-link-color has-small-font-size has-custom-font-size wp-element-button" href="https://coquecal.wixsite.com/coquecal/general-6" target="_blank" rel="noreferrer noopener">公式HP（公演詳細・チケット予約）</a></div>
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<p>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>



<p></p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/chiriko/">地方で演劇を続ける、その答えをつくっていく</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>私の場合は、ヴィーガンだった／稲垣希さん（精進カフェ宙 sora）</title>
		<link>https://setouchipress.com/sora/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 25 Jan 2023 09:21:42 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
		<category><![CDATA[おいしい]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>高松市牟礼町にある「精進カフェ宙 s...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/sora/">私の場合は、ヴィーガンだった／稲垣希さん（精進カフェ宙 sora）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>高松市牟礼町にある「精進カフェ宙 sora」は、オリエンタルヴィーガンの料理を提供するカフェ。オリエンタルヴィーガンは、動物性の食材を一切使わないヴィーガンの中で、さらに五葷（ごくん：ニラ、ニンニク、ラッキョウ、ネギ、アサツキまたはタマネギを指す）を取らない人たちのことです。</p>



<p>店主の稲垣さんは、ご自身がオリエンタルヴィーガンではあるけれど、「自分の生活や身体に合ってるから、そうしてるだけなの」と、そのスタンスはとてもゆるやか。稲垣さんに、お話を聞いてみました。</p>



<p>＊</p>



<p>——稲垣さんはベジタリアンからスタートしてヴィーガン、オリエンタルヴィーガンと変化してきたそうですが、最初のきっかけは？</p>



<p>もともとは野菜が苦手で、静岡で暮らしていた20代前半ではお菓子やジャンクフードばかりを食べていました。でも、当時よく行っていた自然派化粧品を扱うお店の人から食肉にまつわる情報、地球環境や動物のことを教えてもらっていて、ベジタリアンやビーガンの知識は少しあったんです。</p>



<p>そんなベースがあったなかで出会ったパートナーがベジタリアンで、いろいろと聞くうちに興味を持ち、身体に良さそうだしとベジタリアンを始めたのが2000年頃です。当時は全く料理をしておらず、外食メインで、サラダだけを注文したり、数少ないベジタリアン向けのお店に行ったりしていましたね。</p>



<p>——今のように料理をするようになったのは？</p>



<p>パートナーと共に和歌山の龍神村へ引っ越してからです。村の中には食事をするところがないから、自分で作るしかないぞと（苦笑）。そして、和歌山への移住をきっかけに、ベジタリアンからヴィーガンへ移行しました。</p>



<p>——そうだったんですね。ベジタリアンとヴィーガンの違いってなんでしょうか。</p>



<p>ベジタリアンはさまざまなタイプの菜食主義者の総称で、卵や乳製品などの動物性食品も食べる人たちを指します。ヴィーガンは動物性食品を取らないことに加え、「何を食べるか」以上に、毛皮や革製品を使わないなど、「どう生きるのか」にフォーカスしています。</p>



<p>——ヴィーガンは、日々の選択において動物の命を考える生き方だということでしょうか。</p>



<p>そうですね。私は和歌山で暮らすようになってから、動物性食品を取ることと革製品を使うことをやめ、動物にまつわるものから距離を置きました。その時がヴィーガンになったタイミングです。</p>



<p>——何をきっかけにそう考えるように？</p>



<p>一番の理由は、当時とってもかわいい犬や猫と一緒に暮らし始め、彼らの命について考えるようになったことです。ある時から、自分と動物は生き物として何が違うのかと思うようになって……過激な言い方だけど、自分の肉体とスーパーのお肉に違いはあるのかと。なるべく殺生しない生き方を考えていたら、それがヴィーガンの思想だったんです。でも、完璧にというよりは「できる限り」という感覚をずっと大事にしています。</p>



<p>——ベジタリアンからヴィーガンの食事への移行はどうでしたか？</p>



<p>そんなに大変ではなかったです。子供の頃から卵が苦手だったのもあり、私の身体にはヴィーガンが合っていたんじゃないかな。そして、厳しく線を引くというよりは、食べたいと思ったら食べてみて、「これは今の私には必要ないものだ」と確認を重ねてヴィーガンに移行しました。「我慢して変えた」というふうにはしたくなかったんです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="736" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191484-1024x736.jpg" alt="" class="wp-image-2366" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191484-1024x736.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191484-300x216.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191484-768x552.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191484-1536x1104.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191484-2048x1472.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191484-600x431.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——その後、和歌山を離れて香川に移住されたのは、どうして？</p>



<p>パートナーと別れて和歌山を出ることになったのですが、行く場所がなくて。たまたま知り合いが香川にいて、「こっちに来てみたら」と軽く声を掛けてくれたのを鵜吞みにして、それだけで香川に引っ越しました。知人はその人だけだったので、「ほんとに来たの？」って驚いたと思います（笑）。</p>



<p>——香川に来てから「精進料理カフェ宙 sora（以下、宙）」を始められたんですよね。</p>



<p>そうです。香川に来たものの、仕事を決めてなくて。どうやって食べていこう、何とかしなくちゃと思っていた時にカフェだった物件が空くと聞いて、飲食の経験もないのに手を挙げました。今思うと、恐ろしいですよね（苦笑）。</p>



<p>当時は「やります」と言った後で「やるって言っちゃった！」と必死でした。親にお金を借りて、自分で壁を塗ったり、床を張ったりしてなんとかお店を作り、一カ月だけですが（笑）、飲食店でホールのアルバイトを経験するなどして、お店をオープンしたのが2016年の10月です。</p>



<p>——和歌山での稲垣さんはヴィーガンでしたが、香川でお店を出すにあたり、さらに厳密な「オリエンタルヴィーガン」を提供することにしたのは、どうしてですか？</p>



<p>まず、当時の香川にはヴィーガン向けの食事を出すお店がなかったのもあり、ヴィーガン料理を提供すれば、ベジタリアンやヴィーガンの人に会えるんじゃないかと考えたんです。そして、オリエンタルヴィーガンは、精進料理と同じ。「お遍路さん」が訪れるこの地で精進料理を出してみたい、お役に立てるかもしれない、という思いもありました。</p>



<p>オリエンタルヴィーガンの料理は、挑戦でもありました。玉ねぎやニンニクを使わないなんて、味気ないんじゃないかと不安だったんです。でも、いろいろと試していくうちに、野菜そのもののおいしさや旨味をどうやって引き出すのかがわかってきて、これはいけるぞと思えました。そうやって、お店を始めるのを機に、私自身がオリエンタルヴィーガンに移行しました。</p>



<p>——ランチプレートをいただいていると、それぞれの料理の食感や多様な味わいが楽しく、「これはどんな味がするんだろう」、「なんの野菜だろう」と一つひとつの料理に向き合い、じっくり味わう時間になりました。メニューはどのように組み立てるのですか？</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="740" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2385-1024x740.jpg" alt="" class="wp-image-2367" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2385-1024x740.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2385-300x217.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2385-768x555.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2385-1536x1110.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2385-2048x1479.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2385-600x433.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">ベジブロスの元になる野菜も含めると、20種類以上の食品を取ることができる</figcaption></figure>



<p>仕入れる野菜を事前に決めるのではなく、農家さんが今育てている野菜、つまり地の旬のもので組み立てています。なので、メニューが決まるのはいつも直前です。最近おいしさが際立っているのがほうれん草。茹でて塩とごま油で調味をしただけで、ほうれん草そのものの味がよくわかると思います。メインには、大豆ミートを使用することが多いです。</p>



<p>違う食感や味わいのものを組み合わせることで変化を作ったり、「ベジブロス（野菜くずで作るだし）」を活かしてコクを出したりと、五葷を使わず、植物性食品だけでも満足できるように心がけています。一つひとつはシンプルに調理していますが、季節の野菜と味付け、調理の組み合わせで無限に広がっていきます。昔野菜が苦手だったので、難しい味わいの野菜は蒸してからソテーするなど、ひと手間加えておいしさを引き出すようにしています。「どうしたら食べやすいかな？」と考えるのが楽しいですね。</p>



<p>——酵素玄米ってすごくもちもちしていますね。一見「少なそう」と思ったのですが、意外とちょうどいい量でした。どうやって作るんですか？</p>



<p>圧力なべで炊いてから保温器で保温をして、3日以上経過したら完成です。私が好きな状態は保温から4、5日後くらい。品種だけでなく、作る人によっても味が大きく違います。白米より栄養価も満足感も高いですが、なにより味として好きですね。お店で提供しているランチは、私のいつもの食事をそのまま再現しています。</p>



<p>――お店がスタートしてから6年、以前よりヴィーガンの認知は広がっていると思いますが、この間にどんな変化がありましたか？</p>



<p>オープン当初はまず言葉を知ってもらおうと、お店の説明では「ヴィーガン」という語をわざわざ使うようにしていたのですが、雑誌などに掲載されるときには「一般的じゃないから」と別の言葉で表現されることが多かったです。</p>



<p>そういえば、最初のうちはベジタリアンやヴィーガンについて、どんなお店か、どんな考えなのかを積極的に発信していました。今考えると、どんな人が来るのかわからない不安から、自分を守るために発信していたようなものでした。書いたことを読んで、興味を持ってくれた人が来てくれたらいいなと思っていたんです。</p>



<p>——お客さんを絞り込むための発信だったのですね。今はどうですか？</p>



<p>徐々に発信をしなくてもいいようになったのは、どんなお客さんが来ても今は対応できるようになったからだと思います。常連さんに加えて、新規の方やたまにふらっと寄ってくださる方も増えてきました。開店当初のお客さんとの密なかかわりから少しずつ変化していて、今が一番心地いいと感じています。</p>



<p>心地よく働いていたら、自然とお店の雰囲気が良くなって、きっとお客さんも心地よくなるんじゃないかな……。なので、お店をやるにあたって、自分が楽しめるにはどうしたらいいのかはいつも頭にあります。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2450-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2368" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2450-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2450-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2450-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2450-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2450-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2450-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2450-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2450-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——お店には、どんな方がいらっしゃいますか？</p>



<p>ほとんどがノンヴィーガンの方です。魚は食べるけどお肉が食べられない方、卵や乳製品アレルギーの方、意外と多いのが五葷が苦手な方です。また、健康のため、興味があって、という方もいらっしゃいます。常連さんのなかには、近所のおじいちゃんもいるんですよ。</p>



<p>——お店で感じるのは、強い主張ではなくヴィーガン料理どうですか、おいしいですよ、というふんわりした空気感で、ノンヴィーガンの私でも気軽に訪れ、楽しむことができました。稲垣さんのスタンスは、ずっとゆるやかだったんですか？</p>



<p>私がヴィーガンになったのは動物の命を考えたことがきっかけですが、食肉にまつわる地球環境への影響など、いろんなことを勉強して「ヴィーガンやベジタリアンであるべき」と思ってしまっていた時期もありました。</p>



<p>——そんな時期もあったんですね。食べ物と環境の関係では、どんなことに注目していますか。</p>



<p>一番懸念していることは、人間の食べるスピードに合わせて効率よく大量に育てて捌いて食べるということでしょうか。具体的には牛肉が地球環境への負担が大きいとか、飼料の大豆を人が食べる分にまわせば飢餓がなくなるという考えです。かといって、みんながヴィーガンになればいいと思っているわけではありません。そうすると、また偏った弊害が生まれてしまいます。難しいですよね。だから、今は「こうあるべき」というのはないと思っています。</p>



<p>——食べ物と環境の関係性は少しだけ知っているのですが、どうしても実感が希薄なのか、自分がおいしいと思うもの、食べたいものを優先してしまっているのが正直なところです。でも、自分の今の選択が少し先の環境を作っているんですよね……。</p>



<p>食べているものが何にどう影響を及ぼすのかは知っているといいとは思いますが、食べるものは各々が決めていくこと。その中で宙のごはんを食べて、新たな気づきや何かのきっかけになればうれしいです。普段はまったく意識してないけれど、こうやって話していると、私ってヴィーガンなんだなって思います（笑）。</p>



<p>昔、親しい友人から「一緒に食事にいくとき、ヴィーガンに合わせてお店を選ぶことになっちゃう」と言われて、はっとしたことがありました。違いのある人が共存して楽しく過ごすには、専門店が増えるというよりは、さまざまな制限に対応できるお店が増えることが大事だと思っています。宙では肉や魚は提供しませんが、グルテンフリーの対応は可能にしています（要事前予約）。ヴィーガンの人、そうではない人、アレルギーのある人など、みんな一緒に、楽しくおいしい食事ができる場所を続けていきたいと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2402-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2369" style="width:512px;height:384px" width="512" height="384" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2402-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2402-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2402-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2402-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2402-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2402-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2402-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/IMG_2402-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 512px) 100vw, 512px" /></figure>



<p><strong>稲垣 希</strong><br>1973年静岡県生まれ。静岡ではベジタリアン、和歌山ではヴィーガン、香川ではオリエンタルヴィーガンと、住処を移すタイミングで変化しながら、心地よさを大切に暮らしている。休日の楽しみは、ヴィーガンのお店や温泉をめぐる旅に出ること。お気に入りの本は佐藤初女さんの「おむすびの祈り」。</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-gallery has-nested-images columns-default is-cropped wp-block-gallery-1 is-layout-flex wp-block-gallery-is-layout-flex">
<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="674" data-id="2370" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191452-1024x674.jpg" alt="" class="wp-image-2370" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191452-1024x674.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191452-300x197.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191452-768x505.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191452-1536x1011.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191452-2048x1347.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/PC191452-600x395.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="795" data-id="2371" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/326390439_8833047240068689_6994170494506098492_n-1024x795.jpg" alt="" class="wp-image-2371" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/326390439_8833047240068689_6994170494506098492_n-1024x795.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/326390439_8833047240068689_6994170494506098492_n-300x233.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/326390439_8833047240068689_6994170494506098492_n-768x596.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/326390439_8833047240068689_6994170494506098492_n-600x466.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/01/326390439_8833047240068689_6994170494506098492_n.jpg 1116w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>
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<p><strong>精進カフェ宙 sora</strong><br>オリエンタルヴィーガンのランチやスイーツを提供しているカフェ。ランチは週替わりで、季節の野菜ポタージュスープ、野菜と大豆ミートによるメインと副菜のプレート、酵素玄米のセットで1500円（税込）。1日12食限定の予約制となっています。事前に連絡すれば、グルテンフリーの対応も可能です。メニューについては<a href="https://www.instagram.com/shojin_cafe_sora/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a>で発信しています。ことでん八栗駅から徒歩4分。</p>



<p>・<a href="https://goo.gl/maps/B8gvnysFuGKj17gq5" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県高松市牟礼町牟礼2500-2</a><br>・087-808-8800<br>・不定休（<a href="https://www.instagram.com/shojin_cafe_sora/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a>でご確認ください）<br>・予約制（電話かSNSのDM）<br>・テイクアウト可能（予約制）<br>・営業時間 11:00-14:00（L.O.）<br>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/sora/">私の場合は、ヴィーガンだった／稲垣希さん（精進カフェ宙 sora）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>自分から、お店と人に会いに行く。／根岸セイジュさん（美容師）</title>
		<link>https://setouchipress.com/negishi/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 22 Aug 2022 04:18:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[めぐる]]></category>
		<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[であう]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>知らない土地に移り住むときに、一番不...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/negishi/">自分から、お店と人に会いに行く。／根岸セイジュさん（美容師）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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<p></p>



<p>知らない土地に移り住むときに、一番不安なことはなんだろう。私にとってのそれは、ゼロからの人間関係の構築でした。東京から小豆島、高松と移住してきた際、仕事や住居は事前に準備ができたけれど、人との出会いは、行ってみなければわからない。</p>



<p>香川県高松市にUターンしてヘアサロン「fika（フィーカ）」を開いた根岸さんに、当初どのように人間関係を切り開いてきたのかを聞いてみると、「自分が好きそうなお店に行きました」と返ってきた。詳しく知りたくて、根岸さんにお話を聞きました。（取材・ライティング：小林繭子）</p>



<p>*</p>



<p>——根岸さんは、高松にUターンされてお店を開いたんですよね？</p>



<p>そうです。高松の高校卒業後に大阪の美容専門学校に入り、卒業後は大阪のヘアサロンに就職しました。美容人生が始まった18歳の時から「美容師は独立するものだ」と思っていて、具体的に独立を考えるようになったのは27歳の頃。誘ってくれた先輩と共に、大阪でお店を始めました。</p>



<p>——その後、どのような経緯で高松へ？</p>



<p>そこから5年ほど経った頃、いよいよ自分のお店を持つぞと考えた時に、大阪でもいいけれど、地元でやるのもいいんじゃないかと頭によぎったんです。明確な決め手や勝算があったわけではないけれど、大阪と違う場所もいいなと思い、高松でお店を持つことに決めました。</p>



<p>——お店を出す場所はどうやって決めたのですか？</p>



<p>考えていたのはロードサイドの大きなお店ではなく、住宅街にあるような小さい個人店です。15年も高松を離れていたから、最初は町や市場の状況がなにもわからなくて。まずは人口が増えているのはどこだろうと、高松市のホームページで都市開発のデータを調べました。</p>



<p>そこで、これから盛り上がっていくんじゃないかと仏生山に絞ったんですが、意外とちょうどいい土地やテナントがなくて。行き詰ってしまい、目線を変えました。大阪で最初に勤めたお店は高級住宅街にあり、大きな病院や学校も近く、充実しているエリア。そんな雰囲気でピンと来たのが高松市・番町周辺です。実際に歩いてみてもそのイメージに近くて、土地探しを始めました。すると、今の場所がポンと見つかったんです。</p>



<p>——お店を建てた場所の決め手は？</p>



<p>この場所に決める前に、朝、昼、夕方と番町を中心に広く取ったエリアをさらに歩き、それぞれの時間帯にどんな人がいるのかを見ました。結構時間をかけましたね。午前中は学校への送迎や通勤で人通りが多いけれど、昼間はまばらで、年配の方が散歩していたり。夜は何時頃に仕事や学校帰りの人の流れが多いのかも見て、自分が想定していた営業時間と、人の動きがマッチしているのかを確認したんです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1553-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2313" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1553-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1553-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1553-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1553-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1553-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1553-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1553-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1553-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1449-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2312" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1449-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1449-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1449-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1449-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1449-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1449-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1449-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1449-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——他にも、お店を出すエリアを知るために何かしましたか？</p>



<p>町の本屋さんに行きました。どんな本が並んでいるのかによって購買層を想像したり、どんな人が町の本屋に訪れているのかを見たりしたくて。加えて、本屋さんにもどんなお客さんが来るのか聞いてみたかったんです。大型店というよりは、地元に根差したいいサイズの本屋さんを探して見つけたのが「<a href="https://www.lunuganga-books.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">本屋ルヌガンガ</a>（以下、ルヌガンガ）」さんでした。</p>



<p>——ルヌガンガでは、どんなことを感じましたか？</p>



<p>まず、雑誌がほとんどないことに驚きました。雑誌といえば扱うのは流行。でも、ルヌガンガさんの本棚を見ていると、雑誌じゃなくてもその時の新しい情報が手に取れる感覚がありました。店主の中村さんに話を聞いてみても、感度の高い人たちがお店に集まっているのを感じ、自分が近くでお店を出すにあたって想定していたターゲットがブレてないと確信できたのを覚えています。</p>



<p>——そのとき、お店の方とはどんなお話を？</p>



<p>自分はこの町に戻ってきたばかりでもうすぐヘアサロンを開くという話をして、近隣にあるおすすめの本屋さんを聞きました。すると面白い予約制の本屋さんがある、と「<a href="https://www.facebook.com/natasyo/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">なタ書</a>」を紹介してもらったり、「ここに掲載されているお店はどこもすてきですよ」と高松の本屋さんを紹介するフリーペーパーをいただいたり。そうして教えてもらったお店に足を伸ばすようになりました。</p>



<p>——それは、お店を作るにあたって、町のことを知りたいという意図だったんですか？</p>



<p>プライベートも含めて、いろんな人と繋がっていく期待があったんじゃないかと思います。だから見ているだけじゃなくて、自分からお店と人に会いに行くようにしていました。</p>



<p>——「お店と人に会いに行く」……、もう少し詳しく聞きたいです。</p>



<p>例えば何かを販売しているお店であれば、置いてあるのは商品ですが、それを選んだのは人、売るのも人、買うのも人……商売って、人ありきです。メーカーがあって、仕入れ先があって、そこから誰かがお店まで届けてくれる。そしてお店が何かをお客さんに届けたら、そこから他の人に届けてくれる。そうやって作ったもの、販売したものがぶつ切れではなく巡っていくのは、人が繋いでいるからだと思っていて。それは自分がお店側にいるときも、購買側にいるときも同じなんです。</p>



<p>——その流れの中に自ら入っていく、お店に行きそこで交わる人たちに会いに行く、それが「お店と人に会いに行く」ということなんですね。たとえば、先ほどの中村さんとはその後、もう少し深い話をするようになったり？</p>



<p>そうですね。後日、本屋さんを紹介してくれたお礼を伝えつつ、また本を買いに行きました。そうやって少しずつ会話するようになり、いつのまにかプライベートでもお会いするようになって。</p>



<p>——人と偶発的に出会ってそこから関係を始める、というのがここ最近は難しくなってきたと感じることもあります。根岸さんは、どうやってその糸口を作って、関係性を深めていったんですか？</p>



<p>お店をオープンする際に中村さんに選書をお願いしていたのもあって、お店のコンセプトを語ったりと進んで自分の話をしていたかもしれません。きっかけは選書でしたが、自分がどういう人間か身を明かすというか、自ら開いていくことは大事にしていました。自分の話をしない限り、人ってこちらに飛び込んできてくれないと思うんです。</p>



<p>とはいえ、自分は「お店にとっての一人の客」でいることが対等な関係だと思っていたのもあり、あくまでその関係性の中で自分の話をするような感じです。「お店と客」という関係を維持しながら時間をかけて、結果的に仲良くなったという感じですね。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1473-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2314" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1473-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1473-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1473-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1473-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1473-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1473-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1473-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1473-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——私の場合、東京からゆかりのない小豆島へ一人で移住した当初は「友達ってどうやって作るんだっけ」と焦りや不安が大きかったです。根岸さんはUターンしてすぐ、どんな感覚を持っていましたか？</p>



<p>よくよく考えると、馴染めないならそれでもいいやと、最初から焦ってなかったのはあります。誰かに受け入れてもらうには、時間がかかるはずなんです。おいでおいでっていう人の方が危なかったりしますよね（笑）。</p>



<p>結果的には、早い段階でルヌガンガさんを訪れて中村さんに出会うことができました。中村さんに別の本屋さんを紹介していただいた後にも、その先で出会った人に面白いお店に連れていってもらったり、また次の出会いがあったりと広がっていき、今の交友関係のベースになっています。この店の内装をお願いした工務店さんは、その頃出会った方に紹介していただいたんですよ。香川では、お店の人がその場に居合わせた人を紹介してくれることが何度もありました。</p>



<p>——根岸さんにとって、人間関係が広がっていくのはどんなときですか？</p>



<p>自分の好きなものを軸に行動したときですね。好きなコーヒーを飲みに行く、好きなカレーを食べに行く、すると自然と自分の趣味趣向にマッチする人やものに出会え、また広がっていく気がします。ときには自分と同じようにお店を持つ人たちと繋がり、徐々に居心地のいい友人のようになっていくこともあります。</p>



<p>今は休みが限られていますが、好きなことを大切に、「面白そうだな」「気になるな」と思ったらフットワーク軽く出かけたいし、大好きなお店にはついつい通ってしまいます。</p>



<p>——ところで、お店の本棚にはアート本や写真集もあるんですね。アートが好きなんですか？</p>



<p>もともと絵心もなく、美術の授業も苦手で、美術館に行く習慣はありませんでした。でも、美容師の世界では美容専門誌のアーティスティックな作品から実用的な技術に繋がる流れがあったり、カラーは色彩感覚、カットは造形美と、美容師にとってアートは切っても切り離せない存在なんです。大阪時代は普段から展示の情報が目に付くし、関西のいろんなアートスポットに足を伸ばしやすくもありました。そうして多様なアートに触れているとどんどん面白くなって、あちこちの美術館に行くようになったんです。</p>



<p>最初の頃は少し変わった絵、不思議だけどきれいな絵が好きでした。当時の上司に好きな画家を聞かれ、ぱっと思いついてダリと答えたら「せやからあかんねん」と言われたけれど、その意図はいまだにわからないです（苦笑）。でも、そう言われると「じゃあもっといろんな展示を見てみよう」と積極的にアートに触れるようになったのはありました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1415-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2315" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1415-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1415-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1415-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1415-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1415-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1415-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1415-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1415-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">fikaには詩集、小説、絵本、アートブックとさまざまな本が並ぶ</figcaption></figure>



<p>——お店のSNSアカウントでも本を紹介されていますが、たくさん本を読まれるんですね。</p>



<p>読むようになったのは25歳頃で、それまでは全くといっていいほどでした。きっかけは、お客様に「成長段階で課題が見つかったら、本を読むといいよ」と教えていただいたことです。最初は選び方もわからず、教えてもらうまま自己啓発本やハウツー本を読み始めました。加えて、当時は言葉で悩んでいたので、「言葉や表現を覚えたいなら、小説も並行して読んでみたら」というアドバイスを受けて、気になったものから手に取っていました。</p>



<p>——言葉で悩んでいた？</p>



<p>お客様とコミュニケーションをとる中で、もっと楽しんでもらいたい、喜んでもらいたい、そのためにうまく言語表現したいと思うも、若い時はなかなかうまくいかなかったんです。お客様は年上の方が多く、教えていただくことばかり。そこに少しでも追い付きたい、知識を増やしたい、というのもありました。そうやってだんだんと読む量が増えていきましたね。</p>



<p>この店のコンセプトの一つが「ゆっくりと本を読み、コーヒーを飲めるカフェのような場所」というのもあり、本棚は作ると決めていましたが、自分の持っている本を並べるつもりはなかったです。中村さんの選書では、待ち時間にさらっと読める詩集やお子さま向けの絵本など、お店のイメージや客層、町に合わせて自分では選ばないような本も揃えていただきました。</p>



<p>開店当時はもっと数が少なかったんですが、「お店の本は、だんだん増やしたらいいんですよ」という中村さんのアドバイスもあって、この町でお店をやりながら、自分で本を増やして今の状態になっています。そんなふうに、最初から自分が思う完成形を出すのではなく、この町と共に変化していく。そうやって長く続けていけたらうれしいです。</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="716" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1509-1-1024x716.jpg" alt="" class="wp-image-2316" style="width:512px;height:358px" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1509-1-1024x716.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1509-1-300x210.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1509-1-768x537.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1509-1-1536x1074.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1509-1-2048x1432.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1509-1-600x419.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong>根岸セイジュ</strong><br>1982年香川県高松市生まれ。高松の高校を卒業後、大阪の美容専門学校へ進み美容師の道へ。大阪で美容師となり、国内外での技術講師なども。高松へUターンし、2018年ヘアサロン「fika」をオープン。好きな作家は原田マハ、西加奈子、川上未映子。お店には本、コーヒー、花など、香川県内で自ら足を運び出会った品々が詰まっている。</p>



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<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="2560" height="1920" data-id="2317" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-scaled.jpg" alt="" class="wp-image-2317" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-scaled.jpg 2560w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1580-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="2560" height="1920" data-id="2318" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-scaled.jpg" alt="" class="wp-image-2318" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-scaled.jpg 2560w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/IMG_1471-1-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /></figure>
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<p><strong>fika</strong><br>最初から仕上げまで一人のスタイリストが担当し、安心してヘアスタイルの相談ができるヘアサロン。根岸さんがご夫婦で営んでいます。長時間施術の際には、根岸さんが選んだ週替わりの豆で淹れるコーヒーなどのドリンクとともに、本を片手にゆったりと過ごせます。資生堂プロフェッショナルのヘッドスパも可能。<br><a href="https://goo.gl/maps/s5LqWidJnWyrbCcs9" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県高松市番町5-4-4 糸瀬ビル 1F</a><br>087-862-8088<br><a href="http://ska-vi-fika.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">ホームページ</a>、<a href="https://www.instagram.com/fika_seiju_negishi/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a></p>



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<p><strong>本屋ルヌガンガ</strong><br>いつ訪れても読みたい本に出会える新刊書店。カフェスペースでは購入した本とともに、ハンドドリップのコーヒーやお酒を楽しめる。本にまつわるトークイベントのみならず、瞑想やワークショップなど、さまざまなイベントを開催している。ことでん瓦町駅より徒歩6分。<br><a href="https://goo.gl/maps/hLiva7zr6QxJq4RY8" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県高松市亀井町11-13</a><br>087-837-4646<br><a href="https://www.lunuganga-books.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">ホームページ</a>、<a href="https://twitter.com/lunugangabooks" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Twitter</a>、<a href="https://www.instagram.com/lunuganga_books/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a>、<a href="https://www.facebook.com/lunugangabooks/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Facebook</a><br>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/negishi/">自分から、お店と人に会いに行く。／根岸セイジュさん（美容師）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>一言では表せない、それぞれの働き方／村上智美さん（ライター・編集、メーカー広報）</title>
		<link>https://setouchipress.com/murakami/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 18 Jun 2022 10:29:40 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>自分のやりたい仕事をやるのには、いろ...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/murakami/">一言では表せない、それぞれの働き方／村上智美さん（ライター・編集、メーカー広報）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p></p>



<p>自分のやりたい仕事をやるのには、いろんな道筋や方法がある。それなのに私（小林）は、今他の仕事をしながらライターをしていることに、歯がゆさのようなものを感じることがあります。「何か一本の仕事を生業にしなくては」、そんな焦燥感を抱えていた時に、同じように複数の仕事を持つライター仲間・村上さんはどう考えているのか聞きたくて、お話ししてみました。（取材・ライティング／小林繭子）</p>



<p>*</p>



<p>——村上さんは今、どんな仕事をされていますか？</p>



<p>ライター・編集の仕事、業務委託での企業広報、この二つを柱にしています。加えて、週に1回ラジオ番組の制作のお手伝いもしています。</p>



<p>——三つの仕事をされているんですね。この形にたどり着くまでの経緯をお聞きしたいです。</p>



<p>大学卒業後は、香川でタウン誌を発行している会社に就職しました。本当は音楽関係の仕事がしたくてレコード会社に応募しましたが、なかなか難しくて。挙げたらきりがないけれど、当時はGRAPEVINE、クラムボン、SOPHIAなどが大好きで、音楽雑誌「音楽と人」やタワーレコードで配られるフリーペーパーを隅から隅まで読んでいました。</p>



<p>大好きな音楽に関わる仕事がしたい、そうだ、タウン誌には毎月アーティストへの取材ページがあるぞと。当時は、書く仕事がしたいと思っていたわけではなく、とにかく音楽に近づくにはこれしかないと思っていたんです。</p>



<p>最初は営業部に配属されましたが、入社3か月で音楽ページ担当の話が舞い込み、営業部に所属しながら毎月アーティストへのインタビューを担当しました。そのページがあったから、営業の仕事も頑張れましたね。その後はライティング・編集メインへと移行していきました。</p>



<p>タウン誌では、アーティストに1時間インタビューしても記事になるのは300文字ほど。タウン誌の枠を超えた記事を書きたい、もっとアーティストの内面に寄る記事を書きたい、とだんだん欲が出てきて。その頃、毎月読んでいた音楽雑誌「音楽と人」で初めて編集部員の一般公募があったんです。幸運なことに採用され、そのタイミングで東京に引っ越しました。</p>



<p>長年の夢が叶い、仕事も充実していましたが、全力で突っ走った結果、体調を崩してしまい……。もっと仕事のやり方を考えるべきだったと思います。「音楽と人」を辞めた後は、別の出版社に転職し、そこでも編集とライターの仕事をしました。東京で6年働きましたが、2017年に香川にＵターンし、一度出版業界を離れました。</p>



<p>——香川へＵターンされたのは、どうして？</p>



<p>暮らす場所と働き方を変えて、生活を立て直そうと考えたんです。東京の暮らしは刺激的で楽しいものの、夜遅くまで仕事をしたあとに満員電車で帰宅して、気が付いたらもう寝る時間。翌朝急いで起きて、また仕事に行くような日々でした。休日も、溜まった疲れをなんとかしようと寝てばかり……。ふと「私、何してるんだろう」と思ってしまって。東京ってスピードが速くて、ついていくのに必死だったんです。楽しい分それに気づかず、ふと立ち止まった時にはクタクタになっていました。</p>



<p>次第に、自分のためにご飯をゆっくり作ったり、自然があるところに出かけたり、自分の時間をちゃんと作って、生きる時間を大切にしたいと思うようになりました。自分ではわかってなかったけれど、「働きすぎだよ、おかしいよ」と言ってくれる人がいたおかげで、生活に重きを置こうと思えたのもあります。</p>



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<p>——Ｕターンのタイミングで、フリーのライターになることは考えなかったのですか？</p>



<p>今はそうではないけれど、当時は「会社員じゃなくちゃダメだ」と思い込んでいたんですよね。保険や保障などが不安定になるし、そもそも勇気がなかったんです。地方では、ライターだけで食べていくのは難しいだろうなという不安もありました。</p>



<p>——香川にＵターンされてからは？</p>



<p>現在業務委託として契約しているメーカーに、広報担当の正社員として入社しました。会社が新商品をリリースするタイミングだったので、一時は東京にいた頃よりも忙しかったですね。想定外に忙しい日々の中で一年半頑張ったものの、これでは本末転倒だなと、退職を考えるようになりました。</p>



<p>会社を辞めるとしたら、私には何ができるだろう。最初に浮かんだのは、取材に行って書くこと。仕事ではなく自分の時間中心の暮らしがしたかったので、次はフリーになると決めていました。会社に退職の意思を伝えると、残ってほしいと言っていただけて。だけど、やっぱり正社員としてハードに働き続けることは難しかったし、もう一度ライターの仕事をやりたい気持ちが強くありました。</p>



<p>すると会社側も私の気持ちを尊重してくださり、ありがたいことに業務委託として広報の仕事を一部続けられることになりました。フリーでライターの仕事も受けるようになり、二足のわらじがスタート。それが今の基盤になっています。お金のことは後でどうにかすればいいやと思ってはいたものの、ライターの仕事だけで生活していくことは現実的に難しかったと思うので、会社にはすごく感謝しています。</p>



<p>——業務委託を提案してもらえたことで、二つの仕事を調整しながら進める道筋ができたんですね。そこに加わったラジオの仕事は？</p>



<p>これは完全に、ご褒美の位置づけです（笑）。会社員を辞めたことにより時間をコントロールできるようになって、せっかく時間があるし、思いきり好きなことしようと思って。音楽を好きになったきっかけはラジオで、中学生の頃からずっと聴いていました。大好きな仕事なので、とにかく楽しいです。</p>



<p>——フリーに対する不安感について、今はどう変化しましたか？</p>



<p>複数のわらじがあることで、金銭的な不安は多少解消されました。あとはやりたい仕事を自分の裁量でやれるという点において、フリーは精神的満足度が高いんだということに気づきましたね。</p>



<p>——他に、複数の仕事を持って良かったことは？</p>



<p>これは予想外だったのですが、それぞれの異業種での経験が相乗効果になることがあります。広報の仕事をしていると出版社とのやりとりが多く、出版業界での経験がかなり活かされます。ラジオの仕事では、リクエストを選ぶ時に音楽業界での経験が活きたり、タウン誌時代の繋がりでインタビュー取材先のネタ出しができたり。この相互作用は、すごくおもしろいです。</p>



<p>あとはなにより、居場所が複数あることが私には一番いいんです。働く場所が三つあるので、一つの仕事でなにかあっても別の仕事で気が紛れるし、それぞれの場所にいる人も違って刺激になる。楽しいし、いい感じにバランスが取れています。</p>



<p>——一つの場で仕事をし続けるよりも、性に合っていたんですね。</p>



<p>振り返れば、一か所に所属することの自分の限界を、社会人最初の10年で痛感したのかもしれません。会社員として働くといろいろと制約も多いですし、それがちょっと息苦しかったというか。これは単に私がわがままで未熟なだけかもしれませんが、自分の裁量で仕事をしていた方が、パフォーマンスが上がる気がしたんです。</p>



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<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5153-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2293" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5153-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5153-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5153-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5153-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5153-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5153-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5153-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5153-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>それにどんなに会社のために頑張ったとしても、いざというときに会社が自分を守ってくれるのかというと、わからないなと思っていて。過去、同僚が働き詰めによって体調を崩してしまった時、上司はすごく心配していました。でも、会社として一人の社員のためにきめ細かい対応をするのには、どうしても限界があるのだと実感したこともあります。企業は利益を追求し続けなければならないので仕方のないことですが、それって怖いことだなと……。</p>



<p>守ってくれると信じていたにもかかわらず、それが叶わなかったとき、ボロボロになっているのは自分。それなら自分の責任で回せる環境にいた方が、何かあったときに気持ちが楽なんです。自分で自分を守れる環境にいたいから、主語が会社ではなく、「私」になる働き方をしていたいと考えています。</p>



<p>——なるほど……。私は、自分で責任を負うことへの不安にばかりフォーカスしてしまっていたのですが、「自分で責任を負える」っていいものなのかもしれませんね。</p>



<p>仕事の入れ方を失敗したら収入に直結しますが、自分で責任を負える方が楽だからフリー、という人は案外周りにもいます。とはいえ組織にいる方が気が楽だという人ももちろんいるだろうし、これは人によると思います。</p>



<p>——フリーでの仕事の入れ方って、難しくないですか？　うれしい依頼についつい無理して応えてしまったり。</p>



<p>決まった時期に決まった量の仕事が来ることはなかなかありませんが、もうその波を楽しむしかないかなあと（苦笑）。「今月は仕事を入れすぎて大変だ」なんてこともありますが、一息ついたら絶対にだらけると決めています。この3年で広報業務の繁忙期サイクルも固まってきたので、だんだんと仕事量が把握しやすくなってきてはいます。</p>



<p>——複数の仕事を持つと、時間管理が大変そうです。</p>



<p>全然そんなことないんですよ。会社員の頃よりも、今の方がずっと自分の時間を取れています。最初にここだけは休みと決めてブロックしたら、何があっても仕事を入れないようにしています。その分、休みとして確保した時間以外は仕事を頑張る。頑張りすぎた翌月は仕事を抑えるようにしてバランスを取っています。</p>



<p>普段は朝起きるのもゆっくりで、午前中は大体自分の時間にしています。毎朝同じ時間に会社に行くことも、私にとってはしんどかったんだろうな……。自分を後回しにしていた20代を経て、今は無理をしないように気を付けています。</p>



<p>——ところで、村上さんはどんなふうに原稿を書いているんですか？</p>



<p>取材が終わって、原稿を書き始めるまでの時間は長いほうかもしれないです。構成を考えるというよりは、何を軸にして文章を書くのかを頭のなかでずっと考えています。取材対象の数ある魅力の中から、どれを軸にして書いたら一番魅力的に見せられるかが定まったら、一気に書きます。</p>



<p>——オンとオフはうまく切り替えられていますか？</p>



<p>う～ん、なかなか難しいですね。「ほんとにあれで良かったのかな……」とオフの時間もついつい仕事のことを考えちゃいます。生活と仕事って完全に切り離せなくて、モヤモヤと考えている時間は長いです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5193-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2294" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5193-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5193-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5193-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5193-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5193-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5193-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5193-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5193-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>一時期は自分のできないことばかりが目について悩みましたが、「頑張りすぎるのはやめよう、自分にできることを一生懸命頑張るしかない」と、最近切り替えられました。それは何かがあった訳ではなく、ずっと考えていたら、ふとそう思えたというか。</p>



<p>——もしかしたら、オン／オフの切り替えが苦手な人ほど自分で責任を持つフリーが合っているのかもしれないですね。今の働き方は長く続きそうですか？</p>



<p>二本柱とご褒美の仕事、今はこの三つですごくバランスがいいと感じていて、続けていきたいです。仕事の総量は会社員時代よりも抑えつつ、やりたい仕事を自分で調整しながら進められていて、理想の生活ができています。</p>



<p>でも、今の仕事のうちのどれかが10年後に消えている可能性は十分にあるし、それに代わる新しい仕事を見つけられるのか不安もあります。そういう意味では非常に怖いですね。ライターの仕事は、年齢が上がると仕事が限られてしまうんじゃないかという危惧もあります。</p>



<p>——そう思ったのは？</p>



<p>「今のあなたの年齢に合うと思ってこの仕事を依頼した」と言っていただくこともあって。アンテナを張って進化し続けていれば、その壁を越えられるのかもしれないけれど、実際に歳を重ねてみないとわからない。そういう意味ではずっと続けられる仕事だという確実性はないです。</p>



<p>だけど確実性がないからこそ、今を大切にしたいです。その時々に悩んだり、失敗したりもすると思うけど、それを自分で責任を持ちながら進めていく、これが今の私には一番みたい。そのためにちゃんとだらける、休む（笑）。これが私らしい働き方なんだと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" decoding="async" width="561" height="405" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5169.jpg" alt="" class="wp-image-2295" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5169.jpg 561w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2022/06/IMG_5169-300x217.jpg 300w" sizes="auto, (max-width: 561px) 100vw, 561px" /></figure>



<p><strong>村上智美</strong></p>



<p>1986年生まれ、香川県丸亀市出身。大学卒業後、タウン誌の営業部・編集部で雑誌作りの基礎を学び、編集者・ライターとしてのキャリアをスタート。2011年に上京し、中学生のころから憧れていた＜株式会社 音楽と人＞に入社。その後教育系出社を経て、2017年3月に香川県にUターン。メーカー広報の傍ら、2018年7月よりフリーライター・編集としての活動を開始。最近の思い出は、野外音楽イベント「OTODAMA」「hoshioto」に参加したこと。現在は、20年来心の拠り所としているバンド・SOPHIAの活動再開に胸を躍らせている。海が好きで、休みの日は屋島や瀬戸大橋記念公園をぶらぶらする。<br><a href="https://mimoton9.wixsite.com/tomoomimurakami"></a><a href="https://mimoton9.wixsite.com/tomoomimurakami" target="_blank" rel="noreferrer noopener">個人ウェブサイト</a>、<a href="https://www.instagram.com/tomomi_murakami_/">Instagram</a></p>
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			</item>
		<item>
		<title>創作が日常になる。香川へ移住したアーティスト・吉田亜希さん</title>
		<link>https://setouchipress.com/scf002/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 15 Aug 2021 04:32:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[アート]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
		<category><![CDATA[エンターテイメント]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>瀬戸内サーカスファクトリー ２.吉田...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/scf002/">創作が日常になる。香川へ移住したアーティスト・吉田亜希さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p><strong>瀬戸内サーカスファクトリー ２.吉田亜希さん</strong></p>



<p>ミュージシャンのツアー、舞台への出演や振付など、エンターテイメントの第一線でエアリアル専門のパフォーマとして活躍してきた吉田亜希さん。瀬戸内サーカスファクトリー（以下、SCF）がアーティストを多角的にサポートする「<a href="https://scf.or.jp/associate-artists-j" target="_blank" rel="noreferrer noopener">アソシエイト・アーティスト制度</a>」ができる前、2019年に東京から香川に拠点を移して活動しています。（１.SCF代表田中さんの記事は<a href="https://setouchipress.com/scf001/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">こちら</a>）</p>



<p>——現代サーカスとの出会いと、香川に拠点を移された経緯を教えてください。</p>



<p>大学卒業してからずっとエアリアル（空中演技）を専門に、東京を拠点にして活動していました。エアリアルの基礎を学びたいと思った時に、練習場所があるのも、教えてくれる人がいるのも東京だったし、人の繋がりもある。エンターテイメントの世界で生きていくには東京じゃないと、っていうのがずっと強くて。</p>



<p>様々なステージに立ちながらも、エアリアル以外にもこんな感じのことをやりたいな、という抽象的なものが自分の頭の中にありました。それが何かわからないまま、さまざまな人と関わったり、会話したり、舞台を観たりしている中で、「私がやりたい事って “現代サーカス” っていうんだ！」とある日気が付きました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="960" height="960" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n.jpg" alt="" class="wp-image-1972" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n-300x300.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n-150x150.jpg 150w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n-768x768.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n-600x600.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 960px) 100vw, 960px" /><figcaption class="wp-element-caption">フランスでのエアリアルパフォーマンス／写真提供：吉田さん</figcaption></figure>



<p>現代サーカスについて調べてみると、ヨーロッパの情報や映像は見つけられるけど、日本の情報がなかなか出てこなくて。知人からSCF主宰のフランスの現代サーカス演出家<a href="https://circusdo.exblog.jp/21717770" target="_blank" rel="noreferrer noopener">カミーユ・ボワテルのワークショップ</a>の情報を聞いて、彼の映像も見たこともないし、よくわからなかったけど、面白そうだからと香川まで受けに行きました。それが2015年のことです。</p>



<p>カミーユは、フープ(空中に吊されたリング）やティシュー（空中に吊るされた布）などのメジャーなサーカス器具は使用せず、身体だけを使ったストイックな表現が中心。「一体、頭の中はどうなっているの？」っていう作品を作る人で、こんな人を日本に呼んでいることが衝撃的でした。参加アーティストたちは東京含めて各地から集まり、数日間泊まり込みで作品作りをしました。このときに、カミーユを呼んだSCF代表の田中さんともいろいろと話をしましたね。</p>



<p>作品作りに参加しながらも「現代サーカスって何だろう？」と思っていましたが、それが明確にわからなくてもすごく楽しかったし、やっぱり自分が探求したいのは現代サーカスなんだという手応えがありました。それでも、当時はエンターテイメントのお仕事が多く、拠点はまだ東京でした。</p>



<p>このワークショップの約4年後、2019年に海外プロジェクトでの契約が決まり、東京の家を引き払いました。ところが、そのプロジェクトが中止になってしまって。帰る家もないし、東京に戻る必要はないんじゃないか。これまで行きたかったけど行けなかった場所、やってみたかったけど足踏みしていたことをやるタイミングなんだと考えました。</p>



<p>そんなとき最初に浮かんだのが、SCFの田中さんです。カミーユを呼んだ田中さんなら、絶対に面白いことをしていると思って香川まで会いに行ったら、これからどんどん新しいことが始まっていく印象を受けて。よし瀬戸内にいこう、と2019年に香川県に移住しました。</p>



<p>——ほとんど馴染みのない土地への移住に加え、エンターテイメントが数多くある東京とは離れた場所へ。生計を含めた生活への不安はなかったのでしょうか。&nbsp;</p>



<p>「練習場所は絶対にある」って田中さんが言ってくれて、他に心配することはなかったんです。楽観的ですよね（笑）。練習ができて何か良いものができたら、それを使ってどうにかなる、なんとかできると思っていました。実際に香川で活動してみると、練習場所に加え、新しいことにチャレンジする機会や、パフォーマンスの場を想像以上にいただけました。</p>



<p>——2019年から一年近くは、一人で練習されていたんですか？</p>



<p>そうですね、でも最初の一年はフランスやフィンランド、福岡に滞在しながら作品に出る期間があったので、ずっと香川にいるわけではなかったです。一年を通して香川にいたのはコロナ禍以降。この一年で、初めて香川の季節の移り変わりを知りました。冬は思ったほど寒くないし、一年を通して穏やかな場所ですね。いつも「さわさわさわ」っていう感じの海とか。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="750" height="500" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/123687550_10214373558212371_3953510414984911357_n.jpg" alt="" class="wp-image-1973" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/123687550_10214373558212371_3953510414984911357_n.jpg 750w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/123687550_10214373558212371_3953510414984911357_n-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/123687550_10214373558212371_3953510414984911357_n-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 750px) 100vw, 750px" /><figcaption class="wp-element-caption">2020年YonaYonaサーカスより／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>——2020年を振り返ってみていかがですか？</p>



<p>公演「<a href="https://youtu.be/RqH7BXi1MIc" target="_blank" rel="noreferrer noopener">YonaYonaサーカス</a>」は回を重ねるごとに仲間が増えているような感覚でした。5つの会場を回りましたが、各会場の場所の力もお借りできたと感じています。それぞれに雰囲気が異なり、良いところがあって、場によって集まる人が変わりました。各会場に近い方やその場所が好きな方が来てくれたり、他の回を観た方、手伝ってくれた方が別の会場にも足を運んでくれたり。場所ごとに創作することも面白かったです。</p>



<p>パフォーマンス後のアフタートークでは、思いがけない質問や率直な感想、「こういう風に見えた」と伝えてくれるお客さんがいて、観た人が自由に何かを感じてくださっていました。現代サーカスには余白があって、そこに自分の感情を乗せていろんな見方ができます。そうやって見た人が自身の物語として受け入れて、そこから会話がうまれたらといいなと思っていたので、すごくうれしかったですね。</p>



<p>&nbsp;——今日練習していた新しい器具 “ムービングキューブ（仮称）” は、吉田さんが考案したんですよね？</p>



<p>はい。立方体の支柱による “キューブ” と呼ばれる器具を３年以上使っているなかで、「もっと違う動きをしたい」「不安定な面があったら面白い」「自分の身体をこう動かしたい」っていう思いが出てきて。お世話になっている高松の<a href="https://www.steel-factory.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">槙塚鉄工所</a>に相談したら、「まずは好きな形を考えて、模型を作ってみて」と言われ、ゼロから自分で考えました。模型を見た職人さんからアドバイスを受けながら進めて、2021年2月に完成したばかりです。実際に使うまでは、本当に使えるかどうかもどうかもわからない、チャレンジングな取り組みでした。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="727" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-1024x727.jpg" alt="" class="wp-image-1974" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-1024x727.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-300x213.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-768x545.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-1536x1090.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-2048x1453.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-600x426.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">ムービングキューブでいろいろな動きを試す吉田さん</figcaption></figure>



<p>——この不思議な形は、どのように辿りついたのですか？</p>



<p>動かしたときに形が変わる、そこに身体を合わせたときにどうなるのかを考えて製作しました。手持ちのキューブとは支柱の重さや太さを変えてもらって、体重をかけるとコロンと動いて形が変わることを追及しています。使ってみてから気づいたことですが、動かすことで複雑に変化する影も面白いですね。キューブを使うと、支柱によって視覚がフレーム化されるのか、お客さんがよりフォーカスして観てくれる印象があります。新しいキューブがどんな風にお客さんの目に映るのか、それも楽しみです。</p>



<p>——ムービングキューブでの練習を拝見していると、様々な動きを試し、それを動画に撮ってチェックして、また少し動きを変え、再びチェックして——と、ゼロから創作するのって、地道な作業の繰り返しなんですね。</p>



<p>すごく地味ですよね。サーカスは器具を使うことが多いですが、自分の身体をどう合わせるのかを探り、器具と対話しないとどんな表現や動きができるのかわかりません。一見地味な作業を繰り返していくのですが、この時間こそが面白いです。少しずつしか進んでいませんが、この器具とはだいぶ仲良くなってきました。新しいキューブは安定する面がすごく限られていて、ワクワクしながら探求しています。半年近く練習し、2度ほど人前でパフォーマンスしました。親密度は60％くらいかな。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-rich is-provider-埋め込みハンドラー wp-block-embed-埋め込みハンドラー wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"><div class="wp-block-embed__wrapper">
<iframe loading="lazy" title="New Cube Practice 2021" width="960" height="540" src="https://www.youtube.com/embed/y0RQA0QNleU?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe>
</div></figure>



<p>（▲ムービングキューブ練習の様子2021年2月）</p>



<p>——いつでも使える練習拠点があることで、どんな影響がありますか？</p>



<p>普通に考えたら、こういった器具を置く場所ってなかなかありません。練習の度に組み立ててばらすって、結構な労力なんです。器具を置かせてもらえることで時間を有効に使えたり、時間をかけてじっくり創作できることは大きいです。東京だと一時間単位で会場代が発生し、時間になったらすぐに出なくちゃいけない。時間の制約がないことで、器具をただ眺めてじっと考える時間も増え、創作の向き合い方が変わりました。</p>



<p>東京にいる時は練習が特別なものというか、「さぁ練習するぞ」と切り替えが必要でしたが、香川では練習が日常になり、自然と気持ちや感覚、視野が広がりました。2020年には3人のアーティストが香川に移住し、体育館に来れば誰かがいます。自分とは違う練習をしている様子が見られるし、私の器具を触って動いてみたり、意見をくれることもあります。それぞれジャンルが違うから、器具の動かし方やものの見え方が違うんですよね。これはすごく刺激になっています。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-1978" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">三豊市の練習拠点では、他のアーティストたちも各々練習に取り組む</figcaption></figure>



<p>——吉田さんは、いつもどのような思いでパフォーマンスや創作をされていますか？</p>



<p>現代サーカスを観る、という文化が醸成してきている実感がありますし、そこに関われていることが幸せです。「観た人にこういう気持ちになってほしい」っていうものはありません。楽しいとか、頑張ろうとか、何かを思い出したとか、なんだかよくわからない気持ち……いろいろあると思うんですが、心が動くと、日々に新しい色が増えて、鮮やかになっていくと思うんです。そんな風に、観た人の心が少しでも動く作品を創り続けていきたいです。</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="801" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-1024x801.jpg" alt="" class="wp-image-1979" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-1024x801.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-300x235.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-768x601.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-1536x1202.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-2048x1602.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-600x469.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong>吉田亜希</strong><br>群馬県出身。幼少期から体操競技を始め、大学卒業後はエアリアル、ダンス、演劇等の様々な身体表現を学び、エンターテイメントの世界へ。浜崎あゆみ、郷ひろみ等のアーティストライブやTVCM、MV、演劇舞台、シルク・ド・ソレイユアーティストバンク登録などを経て、現代サーカスの道へ。日仏合同作品「空知遊覧」、横浜パラトリエンナーレ、SCF LaVigneフランスツアー、ながめくらしつ等に参加・出演し、国内外で活躍する。インストラクターやコレオグラファーとしても活動する。瀬戸内サーカスファクトリーアソシエイト・アーティスト。<br><a href="https://aki-yoshida.jimdofree.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Aki Yoshida Website</a>、<a href="http://scf.or.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">瀬戸内サーカスファクトリーホームページ</a></p>



<figure class="wp-block-embed is-type-rich is-provider-埋め込みハンドラー wp-block-embed-埋め込みハンドラー wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"><div class="wp-block-embed__wrapper">
<iframe loading="lazy" title="KinGyo" width="960" height="540" src="https://www.youtube.com/embed/b50Lq_WIWuA?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe>
</div></figure>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/scf002/">創作が日常になる。香川へ移住したアーティスト・吉田亜希さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>東京だけじゃない。アーティストに、新しい拠点の提案を。／田中未知子さん</title>
		<link>https://setouchipress.com/scf001/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 06 May 2021 23:37:59 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[であう]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[アート]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
		<category><![CDATA[エンターテイメント]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>瀬戸内サーカスファクトリー（以下、S...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/scf001/">東京だけじゃない。アーティストに、新しい拠点の提案を。／田中未知子さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>瀬戸内サーカスファクトリー（以下、SCF）は瀬戸内の香川を拠点に、現代サーカスのアーティストを国内外から招き、この地ならではのクリエーションとパフォーマンスを続けて11年目。コロナ禍の2020年にもその歩みを止めることなく、公演を開催しました。自粛が続き、生の舞台を観ることから遠のいていた私は、この瞬間しか見られないパフォーマンスを集まった人たちと共有できたことに、胸が震えました。</p>



<p>「サーカス」と聞けば空中ブランコや綱渡りなどのイメージがありますが、「現代サーカス」はこれまでのサーカスの要素や技を使いながらも、あらゆるジャンルのアートが混じり合う新しい芸術のことです。瀬戸内で現代サーカスを育ててきた、SCF代表の田中さんにお話を伺いました。</p>



<p>**</p>



<p>ーー2020年に開催した「YonaYonaサーカス」は、丸亀城や「<a href="https://www.mitoyotsuru.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">三豊鶴</a>」など、5つの特徴的な会場でその場ならではのパフォーマンスを繰り広げましたが、手応えはいかがでしたか？</p>



<p>YonaYonaサーカスは、思いがけず理想の形になりました。無理のない規模感で6カ月かけて各会場を回り、一つずつ形にして残していく。たとえ規模が大きくなくとも、これが自分たちの特徴の一つになると思っています。例えば、酒蔵をリノベーションした複合施設の三豊鶴では、アーティストが何日か会場に通い、 “酒造り” をテーマに創作しました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-1880" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">三豊鶴でのYonaYonaサーカスの様子／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>昔使われていたタンクの淵を一人が歩きながら「櫂」をかき回すような動作をするときに、空のタンクの中でボールを使ったジャグリングをしていると、その姿は見えませんが、タンク上にぽこぽことボールが上がり、まるでお酒の発酵のよう。地元の方たちからは「あ、発酵してる」と声が上がりました。こんな風に各会場が持つ特徴や個性に合わせてサーカスを創り上げることと共に、各会場と一緒に公演を作りあげる方法論も確立できたと感じています。</p>



<p>例えば、三木町の「<a href="https://idomall.net/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">IDO MALL</a>」では会場のオーナーさんが主催者となって、ご自身で地域のスポンサーを集めてくださり、この場に集まる多くの人に楽しんでもらえたらと、無料での開催となりました。昼は子ども向けのサーカス教室、夜は広い田園風景の中で公演を行ったのですが、IDO MALLさんには広報から当日受付まで担っていただいて、サーカス教室は満員御礼に。さらに、公演スペースとして隣の畑を借り上げて草刈りをした上、巨大なブルーシートを敷いてゆっくり座って観れるエリアをご用意してくださいました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="960" height="638" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e.jpg" alt="" class="wp-image-1881" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e-300x199.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e-768x510.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e-600x399.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 960px) 100vw, 960px" /><figcaption class="wp-element-caption">IDO MALLでサーカス体験をする子どもたち／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>結果多くのお客さまが集まり、みなさん思い思いの場所で現代サーカスを楽まれていました。この公演は、近隣の方たちを巻き込みながら、IDO MALLさんが私たちと共に公演を作りあげてくださったと感じています。こうやってさまざまな場所で創作を続けていけば、多様な場所や人と関係性を構築していけるんじゃないかとも思っています。2021年にはまた違う会場でもやろうと検討しています。</p>



<p>ーーSCFで使用する器具は香川の鉄工所さんが製作されていますが、どのようなご縁で？</p>



<p>ある講演会で「オリジナル器具を作りたいけれど、人の命に係わることもあってなかなか引き受けてくれる会社がなく、困っている」と話したのを聞いていた<a href="https://kozai-iron.co.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香西鉄工所</a>さんが、「技術力でなら協力できるかもしれない」と声をかけてくれたことが始まりでした。この出会いによって、構想したまま7年ほど止まっていた企画が、動き出しました。</p>



<p>ーーオリジナルにこだわる理由は？</p>



<p>現代サーカスではオリジナル器具を使うことが非常に重要で、それが演出に大きく影響します。同じ器具だとどうしても動きや見え方に限界があります。日本ではまだまだオリジナル器具での創作はレアケースですが、SCFでは着々と進んでいて、とてもありがたいことです。</p>



<p>ーー香西鉄工所さんと製作した器具 “空中トラス” の製作は、どのように進めたのですか？</p>



<p>現在3台ありますが、1台目の製作には丸一年かかりました。最初は何から始めていいのかわからず、まずは香川県三豊市出身のアーティスト・長谷川愛実さん所有の器具を香西鉄工所に運び込み、東京から来てもらった長谷川さんに工場内で演技してもらい、10人近いエンジニアの方がそれを記録するところからスタートしました。今までにないものをとアイデアを出し合い、研究を重ねて完成しました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="960" height="841" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1.jpg" alt="" class="wp-image-1883" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1-300x263.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1-768x673.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1-600x526.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 960px) 100vw, 960px" /><figcaption class="wp-element-caption">香西鉄工所と打合せを重ね、オリジナル器具を製作してきた／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>特徴は、天辺部分にあります。一般的には1メートル程度の幅でぶら下がるだけの機能になりますが、この幅の長さを可変にして、最大4.5メートルまで延長できるようにした上に 、巨大クレーンの先端部分などに利用される三角形を繋ぎ合わせた “トラス構造” を組み込みました。こうすることで、天辺部分に頑丈な演技スペースが生まれ、器具全体が巨大な舞台装置となります。このスペースも活用して演技すれば、観客の視界は地上から６メートル以上の高さまで広がるんです。</p>



<p>さらに、演技スペース幅の長さは2種類製作して変化を持たせました。トラス製造の技術力が高い香西鉄工所ならではの器具になったと思います。2年以上使用していますが、非常に頑丈です。香西鉄工所さんとは「今後はこうしたい」といった対話もあり、ラボラトリーのように一緒にものづくりができる、心強いパートナーですね。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-1882" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">第1号の空中トラスは、最上部でパフォーマンスも可能／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>ーー三豊市の練習拠点にお邪魔しましたが、アーティストの皆さんの日常的な練習は、演目や曲に合わせて制作するのではなく、黙々と新しい動きを編み出している感じなのですね。</p>



<p>そうですね、現代サーカスでは、まず動きをたくさん創作していきます。他で見たことのない動き、できそうだけどできないことを模索して、創作を積み重ねていく。その動きを作る時間が一番大事だと思います。新しい演目を創作するとなったら、アーティストが持っている引き出しからその種を引き出して、組み立てていくイメージです。</p>



<p>ーーいつでも練習に没頭できる、専用の環境があるのは強いですね。</p>



<p>本場フランスでは、アーティストが日がな一日、なにか思いついたときや身体が乗ってきたときに練習したり、どんな形になるのかもわからないようなシーンを創り続けていました。一見無駄に思える時間こそが必要で、限られた時間では創作に限界があるんですよね。</p>



<p>ーー現代サーカスの拠点を瀬戸内に決めた理由は？</p>



<p>まず、農村歌舞伎や人形浄瑠璃などを大切にしてきた瀬戸内の歴史的な風土と、瀬戸内国際芸術祭などの影響もあり、アーティストの創作を応援してくれる自由な空気感が魅力です。そして、気候が良く気分転換にちょっと屋外で練習しようなんてことが簡単にできる自然環境も、創作に良い影響を与えてくれます。そういう意味では、瀬戸内以外の候補ってあまりなかったですね。島があることも非常に魅力的です。海外からアーティストが来たときも、「明日、島で創作してみたら」って言えるのは大きいです。船の定期便が複数の島にあるのは、世界的に見ても珍しいと思います。</p>



<p>ーーこれまで、どんな壁にぶつかりましたか？</p>



<p>本当にいろいろなことがありましたが、一番大きかったのは身の丈に合わないことに挑戦した結果、経営的に苦しんだことですね。2018年から2年連続、琴平で規模の大きいフェスティバルを開催しました。由緒ある建物や路上など、町中のあちこちで複数のサーカスが出現するというものです。琴平は面白い場所が沢山あって、その場でしか観られないものを作るにはぴったりの町でした。</p>



<p>それまで、高松で一つの公演を3日間やると1000人規模の集客がありましたが、琴平では200人ほどと想像以上に集客できませんでした。続けていけば定着したかもしれませんが、2019年の開催で大きな借金ができてしまって、継続開催は困難になりました。</p>



<p>無理してでもとにかくやってみるのが信条ではあるものの、じゅうぶん挑戦したと考え、団体として身の丈を超えるリスクは負わないと決めました。苦しんだ経験があったからこそ、YonaYonaサーカスのような、自分たちにフィットする形を見つけられたと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="771" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-1024x771.jpg" alt="" class="wp-image-1884" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-1024x771.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-300x226.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-768x578.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-1536x1156.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-2048x1542.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-600x452.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>ーーこの時期は、どのように乗り越えたのですか？</p>



<p>自分がこれだと思うことを進めて、うまくいかなくて、団体が大きな借金を抱えたときはエネルギーを全て失い、自尊心も崩れ去りました。自分は求められていないんじゃないか、なんのためにこれまでやってきたのかという虚しさでいっぱいになって……。何年かに一度は辛い時期がありますが、これまでで一番辛かったですね。</p>



<p>当時、全部やめて地元の札幌に帰る、とメンバーにも伝えていました。今は落ちついていますが、父の調子が悪く、定期的に病院に運ばれるような状態で。それもあって地元に帰ると言っていたのは正直、言い訳にしている部分もありました。そんな父からある日、「未知子は今、帰ってきちゃだめだ」って真面目な顔で言われて。</p>



<p>「9年間も香川で頑張ってきたのに、今帰ったらすべてがゼロになってしまう。もしまだ少しでも頑張れる力や勇気が残っているのなら、もうちょっと香川で頑張ったほうがいい」。そのときは自覚してなかったけど、本当はもう少しやりたい、もう少し頑張りたいって思っている自分に気付いたんです。でも、私にはそんな資格はない、そんなこと言える立場でもない、能力もない、無理だーーそんな風に気持ちを押し込んでいました。</p>



<p>だけど父の言葉によって、霧が晴れたみたいに視界がクリアになりました。状況は何も変わってないのに見える景色が変わり、捉え方が変わりました。よし、もう少し頑張ろうと思えて、やっぱり続けると伝えたら周りの方にも喜んでもらえて。人は、何度でも生まれ変われます。そう信じたいっていうのもあるけど、素直な心を忘れず、もう一度突き進むことにしました。そうやって持ち直してすぐに新型コロナが登場しましたが、私たちの上向きの気持ちの方が強かったんじゃないかな。アーティストたちの力も借りて、2020年は前進する一年になったと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-1885" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">YonaYonaサーカスに出演したアソシエイトアーティストたち／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>ーーSFCで2020年にスタートした<a href="http://scf.or.jp/associate-artists-j" target="_blank" rel="noreferrer noopener">アソシエイトアーティスト</a>制度は、練習場所の提供や創作の支援、お仕事のバックアップでアーティストを支援する仕組みですが、現在4名の方が登録されていますね。</p>



<p>全員首都圏から香川に拠点を移して活動しています。浜崎あゆみのツアーダンサーなど、エンターテイメントの世界で走り続けてきた吉田亜希さんが、まず2019年に東京から移住してくれました。最初はお互い独立関係だったんですが、だんだんと連携しながら信頼関係が構築できたところに、他の3人も移住してくれることになって。アソシエイトアーティストの構想は前々からありましたが、いまだ！とスタートしました。最初に亜希さんがいてくれたことは大きかったですね。</p>



<p>スタートの年からみなさんがすごく協力してくれて、良い制度になっていると思います。私たちがクリエーションしやすい環境を提供すると、彼らも自然な形でPRしてくれるようになってきました。教室事業など、彼らがいてくれるからこそ進められる事業もあり、心強いパートナーたちです。</p>



<p>東日本大震災や新型コロナの登場を経て、アーティストたちにとっての「東京拠点ありき」という価値観が一気に変わると思っていましたが、まだまだ根強く残るのが現状です。瀬戸内に来れば練習場所があるというだけではなく、豊かな自然や自由度の高い環境があり、この地だからこその環境とアーティストの関係性を構築できつつあります。コロナで1年ほど海外との交流ができませんでしたが、もともとSCFの強みは世界と繋がっていること。少し先になるとは思いますが、瀬戸内に来れば世界の一流のアーティストたちと交流できるんだということを、今一度体現していきたいです。</p>



<p>**</p>



<p>アーティストたちがより良い環境を求めて瀬戸内に来る。10年の時をかけ、その第一歩が始まっていると感じました。次回は、アソシエイトアーティストたちへのインタビューをお届けします。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="730" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-1024x730.jpg" alt="" class="wp-image-1886" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-1024x730.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-300x214.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-768x548.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-1536x1096.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-2048x1461.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-600x428.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>田中未知子<br>一般社団法人 瀬戸内サーカスファクトリー 代表理事<br>現代サーカスディレクター、国際サーカス大道芸ネットワークCircostrada正規メンバー。<br>新聞社に勤務していた2004年に現代サーカスに出会い、「身体いっぽんで生きる」パフォーマーの生き様に衝撃を受け、現代サーカスの専門家になることを決意。2007年に本場フランスへ渡り、帰国後は芸術祭でのパフォーミングアート担当を経て独立。香川県に移住し、2011年「瀬戸内サーカスファクトリー」を創設。アーティストやスタッフ、技術者の育成、創作場所の確保を地域と共に続け、アーティストをサポートする「アソシエイトアーティスト制度」により、現在4名のアーティストが香川に移住。2021年6月からは子ども向け教室「<a href="http://scf.or.jp/circusgym-j" target="_blank" rel="noreferrer noopener">リバティ☆キッズジム</a>」がスタート。著書「<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/4773809035/ref=cm_sw_r_tw_dp_JTJYTDP7VRTB8BY4MWEN" target="_blank" rel="noreferrer noopener">サーカスに逢いたい～アートになったフランスサーカス</a>」（2009年）<br>瀬戸内サーカスファクトリー：<a href="http://scf.or.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">ホームページ</a>、<a href="https://www.facebook.com/setouchicircusfactory" target="_blank" rel="noreferrer noopener">FB</a></p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/scf001/">東京だけじゃない。アーティストに、新しい拠点の提案を。／田中未知子さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>ことでんで行く、スパイスカレー：3.カリー屋MARU／高松市･栗林公園駅</title>
		<link>https://setouchipress.com/curry003maru/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 06 Sep 2020 03:54:45 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[めぐる]]></category>
		<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[であう]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[おいしい]]></category>
		<category><![CDATA[ことでん]]></category>
		<category><![CDATA[スパイスカレー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>ことでんで行くスパイスカレー、三軒目...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/curry003maru/">ことでんで行く、スパイスカレー：3.カリー屋MARU／高松市･栗林公園駅</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>ことでんで行くスパイスカレー、三軒目は「カリー屋MARU」。笑顔のすてきな姉妹が営むこのお店は、栗林公園駅から徒歩10分の小さな路地にあります。南インドをベースにしたカレーは胃にやさしく、疲れたときこそ食べたくなる。お店の理恵さん、由香さんにお話を聞きました。<br>（<a href="https://setouchipress.com/curry001sakujitsu/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">1.朔日／瓦町駅</a>、<a href="https://setouchipress.com/curry002shioriya/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">2.栞や／琴電琴平駅</a>、<a href="https://setouchipress.com/curry004kinco/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">4.Kinco.hostel+cafe／花園駅</a>）</p>



<p>「インドカレーと聞くと、北インドやネパールのバターたっぷりなイメージを持っていました。でも、東京で初めて南インドのカレーを食べたとき、さらっとしていていくらでも食べられることに驚いて。自分でも作ってみたらおいしくできたのをきっかけに、カレーを自作するようになりました」（理恵さん）</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/118770046_340144603843439_3104107351659616113_n-1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-1592" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/118770046_340144603843439_3104107351659616113_n-1-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/118770046_340144603843439_3104107351659616113_n-1-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/118770046_340144603843439_3104107351659616113_n-1-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/118770046_340144603843439_3104107351659616113_n-1-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/118770046_340144603843439_3104107351659616113_n-1-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/118770046_340144603843439_3104107351659616113_n-1-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/118770046_340144603843439_3104107351659616113_n-1-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/118770046_340144603843439_3104107351659616113_n-1-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">理恵さん（左）、由香さん（右）</figcaption></figure>



<p>友人に振舞ったところ、おいしい！と褒めてもらえたのがうれしくて、カレー作りに夢中になった理恵さん。そんな中、姉妹で東京以外のどこかで飲食店をやろう、という話が持ち上がった。その一つが、香川県。直島を何度か訪れていたし、海も近いしなんかいい、と物件を見に高松へ。物件を見て、高松を歩いてみると、この町で暮らすイメージがついた。</p>



<p>「カフェをやるつもりでいたのに、姉はカレーにしよう！って聞かなくて（苦笑）。私たち、性格や意見が全然違うんです。今回は、姉に負けました（笑）」（由香さん）</p>



<p>香川でカレーを作り始めて気が付いたのは、四季折々の野菜の豊かさ。</p>



<p>「香川の野菜は立派で元気。唐辛子だけでも種類が豊富で、面白いんです。常連さんで野菜を作っている “竹さん” からおいしい旬の野菜を仕入れています。新型コロナでインドにスパイスを買いに行けず困っていたら、香川本鷹も作ってくれることになりました」（理恵さん）</p>



<p>竹さんが香川本鷹を持ってきていたので、見せていただいた。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0089-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-1593" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0089-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0089-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0089-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0089-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0089-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0089-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0089-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0089-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">「今年の春から育て始めて、やっとMARUのための香川本鷹ができました」と竹さん</figcaption></figure>



<p>香川本鷹は、絶滅が危惧されていた品種。タカノツメの一種で、長さが7、8センチと大ぶりなのが特徴です。コロナ禍でスパイス入手困難の壁にぶつかったものの、竹さんの香川本鷹で香川ならではのカレーを切り開いたMARU。香川本鷹をそのまま少し齧ると、鋭くとがった辛味が突き抜けるも、清涼感があってさわやか。長くしびれるような辛味とは違った、フレッシュな味わいが特徴です。</p>



<p>*</p>



<p>MARUのカレーは日替わりですが、開店当初からずっと続いているメニューがあります。それは、「南インドのケララカリー」。</p>



<p>「辛さはずっと同じですが、辛さの伝わり方は毎回変えています。湿度、気温、季節、そういった変化とそのときの身体の状態を考えて配合を決めています。少しの変化でがらりと表情が変わるので、配合を考えるのも楽しいです。スパイスは、米油で熱して香りをぐぐっと引き出しています。」(理恵さん）</p>



<p>お米は二人の出身地、福島の「天のつぶ」を使用している。この品種は硬めでねばりけがなく、MARUのカレーにぴったり。</p>



<p>「私たちは地元福島のおいしいお米を食べて育ってきました。そのおいしさを伝えたいし、地元を応援したいという気持ちもあります」(由香さん）</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/DSC03553-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-1594" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/DSC03553-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/DSC03553-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/DSC03553-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/DSC03553-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/DSC03553-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/DSC03553-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">写真：MARU提供</figcaption></figure>



<p>カレーをおいしくするためには、油をたっぷり使う必要があるけれど、MARUでは米油とエクストラヴァージンオリーブオイルだけ。また、砂糖は白砂糖ではなくきび砂糖を使用しています。二人とも胃が弱く、身体にやさしいものを突き詰めた結果、今のカレーにたどり着きました。</p>



<p>MARUのカレーを食べているときに感じる、奥深くて複雑な香りの中にある、そっと寄り添うようなやさしさ。それは、身体へのいたわりでした。</p>



<p>「カレーを通して、何か刺激になったり、わくわくするような時間をお届けしたいです。 “MARUを食べると元気になる！” って言ってくれる常連さんや、週に3回訪れてくれる方もいて、うれしいです」（理恵さん）</p>



<p>私もMARUのカレーが大好きなのはもちろん、太陽みたいな存在のお二人に会えることが心地よくて、時々寄っています。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0081-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-1654" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0081-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0081-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0081-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0081-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0081-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0081-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0081-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0081-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">店内飲食では、カレーに合うワインも</figcaption></figure>



<p>カレーのテイクアウトでは、お家で温める冷たいカレーも販売し、近所の方は鍋を持参して来てくれることも。また、お家でカレーやスパイス料理が楽しめるスパイスセットも人気です。MARUのガラムマサラはアイスにかけたり、ミルクティーに入れると手軽に風味豊かな味わいに変身。人気のため、予約がおすすめです。テイクアウトカレーも売り切れ次第終了のため、是非事前にご予約ください。</p>



<p>お店は新型コロナ対策を施し、店内飲食を再開しました。店内飲食では、カレーに合うワインやスパイシーなチャイも再開しています。（2020/9/20追記）</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0139-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-1598" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0139-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0139-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0139-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0139-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0139-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0139-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0139-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_0139-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong>〇カリー屋MARU</strong><br>大好きな香川県に移り住んだ、カレーをこよなく愛する姉妹のお店。身体にやさしく、スパイスたっぷりで香り豊かなカレーは日替わりです。予約制でスパイスセットも販売中。最新情報は各SNSをご覧ください。容器持参で50円引きにしています。袋・スプーン不要など、エコのご協力をお願いします。</p>



<ul class="wp-block-list">
<li><a href="https://goo.gl/maps/dY6pRhLLcMkruU5b9" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県高松市栗林町2-1-2</a><a href="https://goo.gl/maps/dY6pRhLLcMkruU5b9">0</a>（ことでん栗林公園駅から徒歩10分）</li>



<li>営業時間：11:30-14:00 、18:00-20:30、 土日祝 11:30-15:00</li>



<li>席数を減らし、新型コロナ対策をして店内飲食再開しました</li>



<li>カリーのご予約：各SNSのDM（席の予約はお受けしていません）</li>



<li>不定休（各SNSでご確認ください）</li>



<li>売り切れ次第終了</li>



<li><a rel="noreferrer noopener" href="https://www.instagram.com/maru_cieloblu" target="_blank">Instagram</a>　<a rel="noreferrer noopener" href="https://twitter.com/MARU93020492" target="_blank">Twitter</a>　<a rel="noreferrer noopener" href="https://maru-curry.com/" target="_blank">HP</a></li>
</ul>



<p><strong>〇店主おすすめ、近くの場所：藤塚町マルシェ</strong></p>



<figure class="wp-block-gallery has-nested-images columns-default is-cropped wp-block-gallery-4 is-layout-flex wp-block-gallery-is-layout-flex">
<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="874" data-id="1596" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9804-1024x874.jpg" alt="" class="wp-image-1596" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9804-1024x874.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9804-300x256.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9804-768x655.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9804-1536x1310.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9804-2048x1747.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9804-600x512.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" data-id="1597" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9799-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-1597" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9799-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9799-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9799-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9799-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9799-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9799-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9799-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/09/IMG_9799-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>
</figure>



<p>「お店のご夫婦がゆるやかであたたかく、心地よく過ごせる場所です。旬のフルーツで、好みのカクテルを作ってもらうのがおすすめ。ノンアルコールにもできますよ。みかん一つでも種類が豊富なことを、このお店で教えてもらいました」（理恵さん）<br>香川県内の生産者から直接仕入れた農産物や加工品を扱うミニ産直店の昼の部と、“八百屋のカクテルBAR”の夜の部で営業しています。 香川のありのままの旬をお届け。ランチタイム営業やお弁当の販売など、最新情報はInstagramでご確認ください。<br>・<a href="https://goo.gl/maps/YYKG7ebb3ojmyCMfA" target="_blank" rel="noreferrer noopener">高松市藤塚町1-5-17</a>（MARUから徒歩5分）<br>・<a href="https://www.instagram.com/yaoya_fujitsuka.marche/?hl=tl" target="_blank" rel="noreferrer noopener">昼の部</a>：月12:30-19:00 、火-金10:00-19:00（ランチ 火-金11:45-13:30L.O. ）<br>・<a href="https://www.instagram.com/yaoya.bar_fujitsuka.marche/?hl=tl" target="_blank" rel="noreferrer noopener">夜の部</a>：火-土19:00-23:30 L.O.</p>



<p>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>



<p>●ことでんで行く、スパイスカレー<br><a rel="noreferrer noopener" href="https://setouchipress.com/curry001sakujitsu/" target="_blank">1. 朔日／瓦町駅</a><br><a rel="noreferrer noopener" href="https://setouchipress.com/curry002shioriya/" target="_blank">2.栞や／琴電琴平駅</a><br>3.カリー屋MARU／栗林公園駅<br><a href="https://setouchipress.com/curry004kinco/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">4.Kinco.hostel+cafe／花園駅</a></p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/curry003maru/">ことでんで行く、スパイスカレー：3.カリー屋MARU／高松市･栗林公園駅</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>人が発酵し合う世界を、このお店から／山本友則さん（pizza kamos）</title>
		<link>https://setouchipress.com/kamos-yamamoto/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 14 Jul 2020 12:39:38 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[めぐる]]></category>
		<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[おいしい]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
		<category><![CDATA[つくる]]></category>
		<category><![CDATA[小豆島]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>― 小豆島・ピザ職人　山本 友則さん...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/kamos-yamamoto/">人が発酵し合う世界を、このお店から／山本友則さん（pizza kamos）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>― 小豆島・ピザ職人　山本 友則さん―</p>



<p>3年ほど前、高松のピザ料理店で出会った山本さん。ピリッとしてスマートな印象だったけど、小豆島で会う山本さんは、まろみがあって、なんだかゆったりとしている。「やりたいこと、思いっきりやりなよ」と、いつもやわらかく背中を押してくれる山本さん。ふと「ずっとピザを焼いていたの？」と聞くと、最初は岡山で下着のデザインをしていたと言われてびっくり。なんだか興味深くて、お話を聞いてみました。</p>



<p></p>



<p>——最初から飲食の世界ではなかったんですね。</p>



<p>高校生の頃から服飾の持つ世界観が好きで、最初は岡山のアパレルメーカーに就職しました。5年目にはブランドの責任者としてブランディングに携わるようになって。イメージ作りの大切さや、世界観をどう具現化するのか、というのが面白くて没頭しました。30歳になった頃、一つ大きなミスをしてしまいました。担当するラインで全体のブランディングからずれたコレクションを作ってしまったんです。</p>



<p>自分を俯瞰できてなかったり、若さゆえのエゴがあったと今なら思えるけれど、ショックで頭が真っ白になりました。それまで走り続けていた緊張の糸が、ぷつっと切れちゃったんですよね。加えて、お客様と距離感のある日々の中では、「自分のつくるブランドの世界観やデザインしたものが誰かに届く」という実感が得られなくて。年齢的にラストチャンスかな、とそれまで興味のあったパン職人に挑戦することにしたんです。</p>



<p>突拍子もない感じだけど、元々パンが好きで。仕事で東京に行った時なんかはパン屋巡りをしていました。岡山で大型パン店に入社すると、夜中の3時からパンを作り、夕方16時に帰宅する生活。想像以上にハードな生活だったけど、作ったものがお客様に直接届くのがうれしかったですね。</p>



<p>それでも１年ほど経つと、疑問を持つようになりました。5人ほどの製造チームで数種類の生地を作り、分刻みのスケジュールでパンを製造する毎日。種類が増えるほどチームは追い込まれ、ミスが許されない。この緊張感の中で大量に作り続けることに、「これが自分の好きなやり方なのか」と考えるようになって。「幅広くやるよりも、一つのことを突き詰めたい」と意識しはじめたのはこの頃ですね。それでも3年はやろうと続けた後、33歳でパン職人としてカフェに転職しました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="919" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_0796-1024x919.jpg" alt="" class="wp-image-1349" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_0796-1024x919.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_0796-300x269.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_0796-768x689.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_0796-1536x1378.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_0796-2048x1837.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_0796-600x538.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>カフェでは提供するパンを任せてもらい、自分が置きたいパンを作れるのがうれしかったです。３年程経った頃、社長が「カフェは辞めて、ピザ屋をやろうと思うんだけど、やってみない？」って声をかけてくれて、ピザ職人の道へ。「ホールもできて、お店全体をマネージメントできるのがピザ職人」という師匠の下、営業中はホールで接客、営業時間外に一からピザのことを教えてもらうようになりました。ピザはパンと違って手ごねで作ることが面白いし、生地が一つで、深堀りしてこだわれるのが自分には合ってましたね。3年目から時々お店を任されるようになりました。そして、新しくできるお店を任されることになり、高松へ。</p>



<p>高松のお店では、ピザを焼きながらカウンターのお客様の接客をしていました。そろそろちょっと甘いピザが食べたいんじゃないかとか、こんなドリンクが好きなんじゃないか、とお客様が求めていることをキャッチして提案できる面白さがありました。自分が創造したものが目の前の人に届き、その場でリアクションを受け取ることができる。 デザインの仕事をしていた頃はあんなに遠かったことをリアルタイムで実感できて、充実していました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="751" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/1-6252-1024x751.jpg" alt="" class="wp-image-1351" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/1-6252-1024x751.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/1-6252-300x220.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/1-6252-768x563.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/1-6252-1536x1127.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/1-6252-2048x1502.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/1-6252-600x440.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——アパレルのデザイン、パン職人、ピザ職人と経たことで自分らしく働けるようになってきたんですね。高松から小豆島へ来た経緯は？</p>



<p>高松で暮らし始めてから、休日にロードバイクで小豆島を回るようになって。醤油蔵、地ビールの醸造家、農家さん、と食にまつわる場所や人をめぐりました。その頃、「発酵」に魅せられて勉強するようになって。人の目には見えないけど存在している、多様な菌の世界を意識するようになりました。</p>



<p>——店名の「kamos」も「醸す」から来ていて、発酵は山本さんにとってキーワードですよね。</p>



<p>自然界ではあるべき場所に生命体が存在し、必然的に環境が成立しています。人為的にその場所を変えると環境が合わず、腐ります。発酵って人間社会と似ているんです。人間は1センチ四方の皮膚に1兆個の微生物がいるといわれていて、「空気がおいしい」とか「相性がいい」っていうのは微生物的なマッチだと感じています。僕自身、小豆島にいるとなんだか心地よくて、いるだけで楽しい気持ちになる。「ここが自分のいる場所なんだ」と直感的に感じ、小豆島で暮らすことを考えるようになって。すると自然とご縁に恵まれ、今の物件にも出会い、2019年5月にpizza kamosをオープンしました。</p>



<p>——お店がオープンして約1年、最近の変化を教えてください。</p>



<p>新型コロナの影響で4月からパンなどのテイクアウト営業をはじめ、6月からイートイン営業を再開しました。食パン販売は定期購入する方が多く、継続する予定です。テイクアウトで始めた「pizzand」（ピザ生地を使ったサンド）の可能性を感じていて、近々スタート予定のECサイトで販売したり、店の裏に新しく作るスペース「u ra ni wa」の主力にする予定です。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6559-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-1352" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6559-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6559-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6559-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6559-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6559-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6559-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6559-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6559-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>お店は3月にシンジ君、ユウ君という新たなメンバーが加わりました。シンジ君はSNS運用や、まもなく公開のホームページ、パッケージデザインなどのディレクション全般とホールを担当。ユウ君は料理人で、自分の店をやりたいと小豆島に来たときにシンジ君が連れてきてくれて。今はうちで「好きなものを作って！」とpizzandの具材や夜のメニューを任せています。夢を叶えるまでのステップにして貰いたいですね。</p>



<p>この2人をきっかけに、島内外で関わる人が増え、店内の装花や植栽、ホームページの開設やEC販売など、さまざまなことが充実していく予定です。型にはめてこの店の理想を作り上げるのではなく、理想がくにゃっとしていて、それぞれの得意分野で押し広げていくイメージで一緒にやっています。</p>



<p>最近思うのは、僕の思う発酵の世界はにじんだグラデーションだなって。一人一人の色があって、端の方は色が薄く、他の色と重なっている様が「醸して」いる。それぞれの色が最大限に出せる世界であってほしい。それには意識的に表現者になることが大事だと思っています。</p>



<p>——意識的に表現者になること？</p>



<p>「表現」って特別なことじゃなくて、自覚しているかどうかだと思います。選んだ服を着ること、誰かと話す言葉、仕事……それらはすべて表現の一つ。誰もが思い思いに「表現」できる世界を作っていきたい。それを身近なところで体現しているのがこのお店です。その表現をここで見て、感じてもらうことでお客様にも何か伝わり、また新たな表現のきっかけになる、この循環が僕の思う発酵です。pizza kamosではそんな風にやさしく、うつくしい世界を目指しています。</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="880" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6564-1024x880.jpg" alt="" class="wp-image-1353" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6564-1024x880.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6564-300x258.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6564-768x660.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6564-1536x1320.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6564-2048x1761.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_6564-600x516.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong>山本 友則（やまもと とものり）</strong><br>1977年 三重県生まれ。ピザ職人、 pizza kamos 店主。大阪3年、岡山18年、高松2年と移り住み、2019年2月より小豆島在住。小豆島に遊びに来たときに「あ、しっくりきてる」と直感的に感じたまま、今も心地よく暮らしている。お店の<a rel="noreferrer noopener" href="https://www.instagram.com/kamos_sensory/" target="_blank">サブアカウント</a>で発酵を抽象化した表現に挑戦中。お店の焼き菓子やケーキは奥様が担当している。</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-gallery has-nested-images columns-default is-cropped wp-block-gallery-5 is-layout-flex wp-block-gallery-is-layout-flex">
<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="945" data-id="1355" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1996-1024x945.jpg" alt="" class="wp-image-1355" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1996-1024x945.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1996-300x277.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1996-768x709.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1996-1536x1418.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1996-2048x1890.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1996-600x554.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="692" data-id="1354" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1952-1024x692.jpg" alt="" class="wp-image-1354" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1952-1024x692.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1952-300x203.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1952-768x519.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1952-1536x1038.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1952-2048x1384.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/07/IMG_1952-600x405.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>
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<p><strong>pizza kamos</strong><br>天然酵母で自家発酵した、生地そのものがしみじみとおいしいピザのお店。釜で一枚一枚焼いたピザは、カリっとしていながらもちもち。「旬のもの、地のものが一番おいしい」と旬や近場でとれる素材を大切にしている。土庄港まですぐ、ちょっと一杯飲むにも気軽に寄れるのがうれしい。今後はドリンクスタンドを併設した店裏のスペース「u ra ni wa」やEC販売を含めたホームページの開設、ギャラリー・トークイベントなどを展開予定。最新情報は各SNSでご確認ください。</p>



<p><a href="https://goo.gl/maps/1b6XLiakV5N3ABzZ8" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県小豆郡土庄町甲 吉ヶ浦6190-80</a><br>0879-62-8731<br>LUNCH11:00-15:00、DINNER18:00-22:00<br>「u ra ni wa 」CAFE11:00-15:00<br>定休日：月・火+不定休（SNSでご確認ください）<br><a href="https://www.instagram.com/pizza_kamos/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a>、<a href="https://www.facebook.com/shoudoshima.kamos/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Facebook</a><br>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/kamos-yamamoto/">人が発酵し合う世界を、このお店から／山本友則さん（pizza kamos）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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		<item>
		<title>人それぞれ。私もそうだし、理解したい。／瀧下泉さん</title>
		<link>https://setouchipress.com/izumitakishita/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 11 May 2020 13:43:11 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[であう]]></category>
		<category><![CDATA[LGBTQ]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[徳島]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>ー高松市・染色職人　瀧下泉さんー L...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/izumitakishita/">人それぞれ。私もそうだし、理解したい。／瀧下泉さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p class="has-normal-font-size">ー高松市・染色職人　瀧下泉さんー</p>



<p>LGBTQとはセクシャルマイノリティを表す言葉であり、性の多様性、性の自由を守ろうとする文化を表す言葉でもあります。出会ってすぐに、「私、バイセクシャルなんよね、彼女がいるの」と話してくれた瀧下さんは、ボランティアでLGBTQ関連のイベントお手伝いをしているという。彼女の周りには、いつもありのままの自分でいられる空気感があって、なんだか心地いい。彼女のLGBTQ活動と、活動に対する考えについてお聞きしました。</p>



<p>ーーLGBTQに関する活動について教えてください。</p>



<p>団体には所属せず、スタッフが足りない時にいろいろなイベントを手伝っています。LGBTQの活動って多様な考えの人がいて、表立って活動する人も、そっとしておいてほしい人もいるんです。その間で柔軟に動けるような、さまざまなスタンスの人を繋げられる立場でいたいですね。団体の会にも、当事者だけど団体に所属してない人の交流会にも参加するようにしています。</p>



<p>ーー当事者以外にもさまざまな考えの人がいますよね。</p>



<p>2019年に開催した<a href="https://maruparade.home.blog/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">丸亀レインボーパレード</a>でスタッフとして参加した際、「アライ」（LGBTQを理解・支援する存在）のボランティアがたくさんいることに驚きました。その反面、ニュースになると批判的なコメントがつくことがありますが、それも妥当だと思っています。「批判しないでほしい」と言うのは私には向いていなくて。いろんな意見は聞きたいし、それぞれの考え方を理解したいと思っています。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="682" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__59523074-1024x682.jpg" alt="" class="wp-image-1046" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__59523074-1024x682.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__59523074-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__59523074-768x511.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__59523074-1536x1023.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__59523074-600x399.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__59523074.jpg 1568w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">四国で初めてのレインボーパレードとなった「丸亀レインボーパレード」（瀧下さん提供）</figcaption></figure>



<p>ーーそう考えるようになったきっかけはありますか？</p>



<p>男友達から「銭湯で男性から告白されて、LGBTQに苦手意識を持っている」と聞いたときに、なんらかのトラウマを抱えてそう思う人もいるんだ、と気付いて。自分以外の考えも理解したいと思うようになりました。</p>



<p>ーーLGBTQに関する活動はいつから？</p>



<p>高校まで地元徳島にいて、当時はレズビアンでした。携帯もネット環境も無く、当事者同士の交流も、出会いもなかったです。大学進学で京都に引っ越して、ネットのLGBTQコミュニティで当事者の友人ができて。京都にはLGBTQ向けのバーやサークルが沢山あって、自分でも「LGBTQの人、飲もう！」って大学でチラシを貼ったら、同じサークルの子が来てくれたり。都会では交流するのが簡単なので、それだけのために地方を出る人もいましたね。私は地元に戻りたいと思っていたので、大学４年生の終わりから地元徳島でも交流会を始めました。</p>



<p>ーー徳島ではどんな交流の場を作ったんですか？</p>



<p>徳島らしくラフティングや、バーベキューなどのアクティビティ的な交流会を開催しました。交流会って大体セクシャリティとセットで自己紹介をするんだけど、そこまで言わなくてもいい場にしました。名前だけ言って、今から川下りするぞーって遊ぶくらいの方が、自然と仲良くなれるんですよね。今は新型コロナで開催できないけれど、収束したら再開したいな。</p>



<p>交流会やイベントスタッフをしていると、当事者から「そっとしておいてほしい」「田舎でやらないでほしい」と言われることもあります。そういう意見もあるんだな、とそのまま受け止めていたいですね。それぞれ考え方は違っても、同じ仲間だし、いろんな人がいていいと思っています。</p>



<p>ーー香川でLGBTQのイベントを手伝うようになったきっかけは？</p>



<p>高松に引っ越した後、2017年に「<a rel="noreferrer noopener" href="http://hito-de.com/column/hitodetalklgbt?fbclid=IwAR2gX5sjEVwf0rDEr9ZnbRnewQIhYg2-mW8oDZMtb5wxh_BGeGuXsd4OFJE" target="_blank">LGBTと働くを考える</a>」という講演イベントに行って<a rel="noreferrer noopener" href="http://proud-kagawa.org/" target="_blank">プラウド香川</a>というLGBTQを中心にした団体を知りました。親しくなったプラウド香川の人から「<a rel="noreferrer noopener" href="http://outinjapan.com/projects/project_016/" target="_blank">OUT IN JAPAN SETOUCHI</a>を開催する」と聞いて、ずっと参加したいと思っていたイベントが香川に来る！ってお手伝いに行ったのが最初です。注目度の高いイベントで、多くの人にLGBTQについて知ってもらえたし、私もレスリー・キーに撮影して貰えました！（<a rel="noreferrer noopener" href="http://outinjapan.com/izumi_takishita/" target="_blank">瀧下さんの写真とメッセージはこちら</a>）</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="1024" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__6381599-1024x1024.jpg" alt="" class="wp-image-1047" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__6381599-1024x1024.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__6381599-300x300.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__6381599-150x150.jpg 150w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__6381599-768x768.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__6381599-600x600.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/S__6381599.jpg 1280w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">OUT IN JAPAN SETOUCHI開催当時のことでんラッピング電車にて（瀧下さん提供）</figcaption></figure>



<p>ーーOUT IN JAPANにモデルとして参加したのは、どんな思いで？</p>



<p>望まないカミングアウトがあったことを伝えたかったのと、その為にはカミングアウトが「普通のこと」になってほしい、という思いがありました。私のカミングアウトは望む形ではありませんでした。元彼女からDVを受けて、警察に行くのにカミングアウトが必要だったんです。脅しの材料にされたくなくて、親にもカミングアウトする必要がありました。</p>



<p>警察で調書を書いてもらうのに、女子同士だからややこしくなったりしましたね。被害者と加害者の名前欄を間違えたり……。DVでしんどい思いして相談に行ったのに、調書を書いてもらうことでよりしんどくなって。LGBTQが当たり前の社会になれば、そういったケアが当たり前になるだろうし、声を上げやすい環境になると思っています。DV相談ができる機関が「女性センター」という名前なのも違和感がありました。性別を前に置く理由ってなんなんだろう。困っている人に社会が優しくあってほしいから、声を上げることが大事だと考えています。</p>



<p>今お付き合いしている彼女は活動家じゃないから、自分とは違う意見を聞けるのが興味深いですね。彼女はカミングアウトに関して、「ほっといてくれ派」って言うんです。できるかどうか、するかどうかの選択肢だと思いがちだけど、それだけじゃない、って新発見でしたね。</p>



<p>ーー恋愛はするけど恋愛話が苦手、のように人それぞれなんですね。職場でもオープンにしている？</p>



<p>してますね。会社も、周りも認めてくれています。女性には「彼氏は？」って聞くと思うんですけど、その表現がもっとフラットなものになったらいいですよね。「彼氏いるの？」って聞かれたら、気軽に「自分はバイセクシャルで、彼女がいます」って話しちゃいます。TVの中だけじゃない、地方にもいて、さらっと言う人がいるんだってことを経験してほしくて。自分の身近にもいるんだって気付いてもらえたら、うれしいです。</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="768" height="1024" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2925-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-1049" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2925-768x1024.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2925-225x300.jpg 225w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2925-1152x1536.jpg 1152w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2925-1536x2048.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2925-600x800.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/05/IMG_2925-scaled.jpg 1920w" sizes="auto, (max-width: 768px) 100vw, 768px" /></figure>



<p><strong>瀧下 泉</strong><br>1991年徳島県生まれ、高松市在住。染色職人。大学進学で京都へ。芸術大学では版画を専攻。現在は高松で染色職人として一枚ずつ生地を染めている。芸大での勉強を生かし、デザインを担当することも。田舎が好き。海に憧れて小豆島へ移住したことも。日本酒好きで、地元徳島で毎年開催される四国酒祭りでは燗コーナーでお手伝い。2020年4月から高松市でも導入された<a rel="noreferrer noopener" href="https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kurashi/kurashi/shimin_katsudo/gender/suishinshitsu/sankaku_up20200313.html" target="_blank">パートナーシップ宣誓</a>をする予定。</p>



<p><strong>編集後記</strong><br>長い付き合いの友人からゲイなんだ、とカミングアウトされたとき、私には打ち明けにくかった、と言われたことがあります。付き合いは長いし、自分にとってLGBTQは身近だったけど、彼のことをストレートだと思い込んでいた私。無意識に自分の当たり前をもって会話していただろし、その中で知らずに傷つけたんだと思うと、心苦しかった。価値観はグラデーション、自分自身にもはっきりしないことは沢山ある。色の境目のあいまいさに気付けたら、もう少し、自分も、社会もやさしくなるのかもしれません。</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/izumitakishita/">人それぞれ。私もそうだし、理解したい。／瀧下泉さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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