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	<title>表現 - 瀬戸内通信社</title>
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		<title>地方で演劇を続ける、その答えをつくっていく</title>
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		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 23 Mar 2026 11:21:28 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>香川で演劇活動を続けている桐子カヲル...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/chiriko/">地方で演劇を続ける、その答えをつくっていく</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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<p>香川で演劇活動を続けている桐子カヲルさんと出会ったのは、ダンスのイベント。それぞれがソロでパフォーマンスをする中、桐子さんは白塗りで舞踏を披露していて、こんな人が香川にいるんだと驚いた。よくよく聞いてみると、メインでやっているのは「現代演劇」と呼ばれるもので、香川で10年以上活動していると言う。そんな桐子さんに地方で演劇を続けることについて、3月末に迫る自主公演『ペンブラ／Penumbra』について、話を聞いてみました。</p>



<p>*</p>



<p>——桐子さんが演劇を始めたのは？</p>



<p>大阪の大学で演劇部に入ったのが最初でした。卒業後は東京で就職し、その3年後には大阪に戻って、事務の仕事をしながらずっと演劇活動をしていました。2013年に香川に戻ってからはしばらく演劇活動を休んでいましたが、2016年に瀬戸内国際芸術祭での屋外パフォーマンス『讃岐の晩餐会』出演をきっかけに、活動を再開しました。ここで香川の俳優やダンサーと出会うことができ、彼らとカフェや本屋でのパフォーマンスを作っていくようになります。今は約半分が事務の仕事、残り半分は演劇や表現を軸にしたワークショップなどの仕事をしながら、演劇の活動をしています。</p>



<p>——桐子さんは、俳優や舞台作家などの表現者としての活動のほか、絵本の読み聞かせの講師、ぬいぐるみ作りのワークショップなどさまざまな活動をしていますが、「何をしている人」ですか？</p>



<p>舞台を作る人、かな。舞台って劇場に限らない「場」なんだと思います。戯曲の音読会やぬいぐるみ作りのワークショップもその一つ。人が集まるために自分にできることを提供して、楽しんでもらえる時間を作るっていう意味では舞台なんです。私はとにかく演劇が好きで、なんで演劇ってこんなにもみんなに嫌われているんだろう、なんで日常的じゃないんだろうってずっと思っていて。あらゆる活動は「演劇に出会ってもらう」「演劇を好きになってもらう」ためのきっかけ作りの意図もあります。</p>



<p>——演劇が嫌われている？</p>



<p>「知られていない」の方が近いかもしれない。私のやっている演劇は現代演劇と呼ばれるジャンルの一つで、セリフに頼らないパフォーマンス主体の演劇です。エンタメ作品や台本があってそれを演じるような、一般的にイメージする演劇とは少し違うんですよね。大阪時代は現代演劇が好きな人たちに囲まれていたので、興味がない人のことを考えずとも、大好きな演劇の中で生きていけました。</p>



<p>ところが13年前香川に戻ると、演劇をやっている人はいたけれど、私と同じような現代演劇をやっている人が全然いなかったんです。やっている人がいないから、当然見る人も好きな人もなかなかいない。なので香川で自分の目指す演劇活動をするなら自分で企画からやるしかないし、現代演劇に興味がない人にも足を運んでもらえる企画を考える必要があった。そうして2016年からカフェや本屋といった日常的な空間で、その場に合ったテーマで現代演劇を展開するようになりました。本屋なら『モモ』で知られるミヒャエル・エンデにちなんだ作品を作ったり。</p>



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<p>自分が活動していくことで、香川という地で誰かと演劇を繋いでいくことができると思っていたし、私自身が求めていた仲間に出会えるようにもなりました。香川に帰ってから最初の3年は、演劇をやっている人や好きな人って、どこにいるの？って感じで、あちこちに足を運んでは探していたんです。今思えばですが、そういうモヤモヤした時期があったから「自分がやらなきゃ始まらない」って感じで動きだせたのかもしれません。</p>



<p>——桐子さんは固定のチームを組まずに一人で活動し、企画ごとにさまざまな出演者やスタッフが関わっていますね。どうやって仲間を見つけてきましたか？</p>



<p>会う回数がちょっとずつ重なっていって、徐々に距離を縮めていくことが多いです。香川で舞台芸術やワークショップに顔を出せば、自然と合わせる顔があって。同じ体験をした人と気が合って、何かやるときにぱっと顔が浮かんだり。いいなと思ったら唐突に話しかけて「惚れました」って言っちゃうのもあるかも（笑）。作品や人に惚れちゃう感覚は大事にしたいし、その気持ちは伝えていますね。</p>



<p>私自身はとても臆病な人間で、心を開く、つまり相手を信頼するのに時間がかかる方だとは思います。触角のような繊細なセンサーがあって「この人だったら大丈夫」っていう感覚がつかめたら、一気にオープンマインドになることもあります。今回出演してくれるダンサーの三木優希さんとは2016年の『讃岐の晩餐会』以来の長い付き合いで、俳優の米谷よう子さんは岡山で主宰されているワークショップに何度も参加したところからご縁が繋がっています。</p>



<p>——2026年3月29日の舞台『ペンブラ／Penumbra』は3作品で構成されていますね。三木さんによるダンス作品『ε-δ definition of limit』、みにくいアヒルの子を基にした桐子さんの一人芝居『The Ugly Duckling』、そして今回新たに作るのが三木さん・米谷さん出演、桐子さん演出の『人形の家 -Prototype』。</p>



<p>三つ目の『人形の家 -Prototype』はワークインプログレス公演といって、一定の段階まで完成した作品を公開し、観客の反応を反映しながら作品を作り上げていく手法をとっています。つまり、その作品が本当に完成するのは今回の公演の後。完全に完成された舞台とはまた別の、「完成に向かっていく創造性」を味わうことができるのが、ワークインプログレスの魅力です。予定はまだ決まっていませんが、今回の公演を経て、1時間以上の完成形の公演もやりたいと思っています。</p>



<p>——「完成形じゃないの？」と思ってしまいそうですが、制作過程だからこそ見える演者のチャレンジ、その日その時に生まれる偶発性も面白そうですね。</p>



<p>決められた流れや枠はありますが、その枠の中で出演者がどう観客と向き合ってその場に対応しながら化学反応を起こしていくのか。そのせめぎ合いを見てもらいたいと思っています。</p>



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<p>——どうしてワークインプログレスという形に？</p>



<p>いくつかの思いが重なっています。まず、香川で制作に興味がある人に何らか関わる機会を提供できればという思いと、制作過程をオープンにすることで、見た人の当事者性が宿るのではないかという期待がありました。</p>



<p>また、限られた日数しか出演者が揃わないことがわかっていたので、その中でできるチャレンジを考えてというのも大きいです。今回のようなぎゅっとした稽古、かつワークインプログレスという挑戦は、信頼関係のある米谷さん、三木さんとだからできることでもあります。</p>



<p>そして一番は、数字や成果などの結果ではなく、普段光があたりにくい「過程」に重きを置き、その面白さを見せたいと考えたからです。</p>



<p>——そう思ったきっかけはありますか？</p>



<p>うーん……、大好きな演劇をやるにあたって、実績や結果を求められていると感じてきたから、ですね。私は外国語大学を出た後、正社員として働きながら大阪や東京で約10年俳優として演劇活動をしていました。その後香川にUターンし、事務の仕事をしながら今度は舞台を作る側として助成の申請もしてきましたが、求められるのは過去の実績や成果。それまで出演側だったので制作の実績はほとんどなく、これから始めようと思ってもなかなか取れる助成がなかったんです。</p>



<p>——今回は助成を受けずに自主公演という形を取っていますね。公演の予算的なことはどのように考えていますか？</p>



<p>もう10年前になりますが、香川で最初にやった作品の後、出演者の一人から「出演者にボランティアで参加してもらうのは良くないよ」って指摘してもらったことがあって。それまで自分は出演側しか経験がなくてお金の流れをわかっておらず、かつ大阪で出演していた際は主宰者が自腹で公演していたのでみんなギャラもなく、そういうものだと思っていたんです。でも、主宰するなら自分でプロジェクトや企画全体の収支も考えなくちゃいけない。そんな風に価値観が大きく変わる指摘をもらえて、とても感謝していますし、今では公演を主宰するなら、僅かでも謝礼をお渡しできるようにと考えるようになりました。</p>



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<p>そこからはワークショップの活動を中心に、カフェや本屋など、20人集客したら採算が取れるくらいの規模で演劇活動をしながら、「助成が取れたら広い会場で舞台公演といえるものをやりたい」と思っていました。でも、1年くらい前からさすがにそろそろ規模感のある公演をやりたい、やらなきゃ自分が止まってしまう、もう待てない！って気持ちに火がついて。</p>



<p>とはいえ、やろうと決めてから半年ほどはぐるぐる考えているだけで、ぼーっとしてしまったというか（苦笑）。どこかで踏み出さなきゃと思いつつ、何からやったらいいんだろう、手も足も出ないって感覚でした。「どうしたら自分の望む状態で公演ができるか」ではなく、もう腹を括ってやるしかないって思えたのは昨年末、ほんの3か月前のことです。そうして自分でやるしかないと、今回自費で公演をやることにしました。</p>



<p>——それはどうして？</p>



<p>年が明けた3月に公演をやることは出演者と決めていたので、単純に「もうやらなきゃやばい！」っていうことですね。約束していた期限があったから「どうしたらできるか」という思考になれた。やりたいことを完全な状態で目指すのではなく、今の自分ができる範囲で考えようとシフトできて、やっと具体的に動き出せたんです。</p>



<p>進められなかったのは理想が高すぎたから。せっかく自分が公演をやるならって大きな夢を描いちゃっていたんですね。でも大きな夢を描いたら、実現するために助成を獲得したり、たくさんの人に声を掛けたり、いろんな所に協力してもらう必要がある。自分の理想に対してまだまだ力が足りなかったと今では思います。</p>



<p>——丸亀ビルという味のある空間が今回の会場になっていますね。</p>



<p>ぼーっとしていた半年は、会場探しで行き詰っていた期間でもありました。自分のやりたい演劇は言葉中心ではなく、ダンスのような身体表現や人と人との距離感が大事なので、それなりに広い空間が必要で。さらに、運営的にお客さんが50人以上入る広さを求めていました。それらを叶える低予算で自由度の高い空間って、なかなかなくて。</p>



<p>丸亀ビルのことは、もともと建物そのものを気に入っていました。個性的なお店が集まる複合施設で、2階には何かできそうな雰囲気のいい広いスペースがある。ここで何かやってみたいと度々見に行っていたんです。今回の公演の会場探しをしていた時期に、2階でファッションショーをやっていることを知って。ファッションショーをやった人に「舞台公演をやりたいんだけど、ここって借りられる？」って聞いたらとんとん拍子に話が進み、無事会場が決まりました。</p>



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<p>——香川で活動している中で、自分の変化や気づきはありますか？</p>



<p>自分の求める演劇の場がないから作り始めましたが、作っているうちにそっちの方が楽しくなってきたんですよね。作る側の方が長く演劇を続けられると気づけたのも収穫でした。一人でやっているので、企画、会場や出演者の調整、演出、チラシやHPの作成、SNSの投稿と本当にやることだらけなんですけど、自分でやるしかないし、やればできることが増えていきました。</p>



<p>あとは、演劇にほとんど触れてこなかった方にどうやって届けるか、入り口やきっかけをどう設計するかを考えるようになりました。関わる人を増やすのはもちろんですが、エンタメや会話劇以外にも演劇があることを、知ってもらいたい思いからです。</p>



<p>私はエンタメや会話劇では俳優としての自分がハマる感覚がなかなかなくて、苦しい時期もありました。役割が決められていて、自分が入る余地がないというか。それを救ってくれたのが、懐が深い現代演劇です。セリフや物語がない現代演劇って難しく思われがちですが、実はとてもシンプルで感覚的、語弊を恐れずに言えば原始的なものでもあるんです。まだ現代演劇に出会ってない人にこの面白さを知ってもらいたい、この体験を届けたいという気持ちは強いですね。ちなみに、これまで演劇を見たことのない人の方が、現代演劇を気に入る傾向だと感じています。</p>



<p>——集客や広報について、感じることは？</p>



<p>大阪時代と同じなのは、チケットは手売りが一番っていうこと。プレスリリースやSNS等の広報って、集客のためというよりはここでこんな活動をしているよという声を届けたり、業界にエールを送ったりするツールなんだと最近気づきました。チケットを売るためには、人に会って営業したほうがいいですから。今回初めて本格的に広報をしてみて、全国メディアに掲載されるとやっぱりうれしいですね。自分の声が遠くに届く感覚というか。そして、これは副産物的なものだけど、ネット上に実績を積み上げていくことも大事だと思います。</p>



<p>——自分のやりたいことができている感覚は、今どれくらいですか？</p>



<p>50％くらいかな。足りないものの一つは、人です。既に何人かの人とは出会えていますが、演劇に対して熱量の高い人がどこにいるのか、本当にわからないんですよね。実は体を使うのが好き、演劇が好き、そういう人がきっとどこかにいるはずなんです。どうやったらそこに届くんだろうっていうのはずっと考えていて、いろんな場所で演劇をやることやワークショップ、SNSなどでの広報には、誰かとの出会いへの期待もあります。</p>



<p>もう一つは、演劇をやるために別のことで生計を立てている状況から、脱却できればいいですね。香川で演劇、そしてワークショップなど演劇周辺のことで生活ができる環境を作っていきたいです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-3048" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/P3175095-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——地方という場所で、自分の感受性は守れていますか？</p>



<p>どうやって自分の感受性を守りながら生活し、表現ができるんだろうって考えているところではあります。香川に戻ってきた最初の頃は、自分を守るために否定から入っていたというか、いろんなものを寄せ付けない部分がありました。すごく反省していて、それだと地方で表現しながら生きていけないなって。行動や舞台で自分を見せていこうと、だんだんと自分から開いていくようになっていきました。</p>



<p>どこかで誰かが繋がっている環境で我を通しすぎると、知らないところで嫌われるとか、風評被害のように自分に返ってきます。全員に好かれないまでも、悪い印象を与えないくらいの関係性を広く保とうっていうのは、香川に来てから学んだバランス感覚かもしれません。でもそれは舞台にも生かせることで、舞台上でお互いの心地よさを保つためにどんな距離感を取るのか、すごく考えるようになりました。どうやったら共存できるかっていうのに近いかも。あなたの表現や世界観も、私の表現も同じくらい認める感覚というか。</p>



<p>——演劇を続けるために、桐子さんが大事だと思うものは？</p>



<p>演劇に救われた、恩恵を受けた、自分を変えてもらった、そんな経験を生み出していくことかな。それができれば演劇の周辺の人が増えていくだろうし、自分が演劇を続けていくことに繋がっていく。世界の見方が変わるほどの経験って、私にとっては演劇が一番多かったですね。ダイレクトに全身から入ってくるような、体の記憶に残るような経験は、演劇ならではだと思います。</p>



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<p>——桐子さんにとって、演劇とは？</p>



<p>今の時点の答えになるけど、人と一緒にいることがもっと好きになるもの、自分が人間であることを好きになれるものです。意見が合わないとき、会社の仕事だったら割り切ったり、距離を置いたまま続けたりできたけれど、演劇はどこまでも人と関わり続けながら一つのものを作らなくちゃいけない。でもそれを経験することでもっと人間という生き物を好きになれるし、新たな自分も発見できる、そんな希有なものが演劇だと思います。「仕方ないよねぇ」って愛しく思えたり、どんなに表面的にかっこつけていても泥臭い部分があったり。いろんな人の奥に触れることで、もっと人を愛せるようになるというか。</p>



<p>——以前「演劇をどうやって続けていけばいいのか、その答えをいつも探している」と話していましたが、今その答えは？</p>



<p>そうですね……、完璧な答えは見つかってないけれど、なんとか今できることをやり続けることで見えてくる道はある、そんな手応えみたいなものは感じています。私はそんなに恵まれた状況ではないものの、事実として演劇を続けられています。それは、常に続けていく方法を見つけてきたというよりは、自分で演劇を選び続けてきたから。選び続ければ、自ずと方法が見えてくる。選び続けることでしか、続ける方法がないのかもしれません。</p>



<p>私より才能があっても演劇を選ばなかった人もいるし、事情があって演劇ができなくなった人もいます。今演劇をやっている人、これからやっていきたい人たちもきっと私と同じようなことに困ったり、壁にぶつかったりする——だから何とかして続ける姿を見せていきたいし、演劇を続けられる場を残していきたいです。そして、自分が活動を続けることで、香川で演劇を知る、見る、やる、応援する……いろんな角度で演劇に関わる人が増えていったら、すごくうれしいですね。</p>



<p>*</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-3047" style="width:550px" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2026/03/IMG_4339-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p class="has-text-align-left"><strong>桐子 カヲル</strong><br>コキカル主宰。舞台作家、俳優、演出。大学在学中から不条理劇やパフォーマンス色のある「言葉だけに頼らない演劇」に触れ、卒業後は大阪のパフォーマンスカンパニーに入り、音楽を視覚化する舞台表現を追求。2013年より拠点を香川に移す。音を軸に、身体や空間との関係から舞台を立ち上げている。劇場に限らず、カフェ、本屋など、その場所に合わせた公演を行ってきた。ダンサー、音楽家と共に作品をつくるほか、読み聞かせ講師、朗読やぬいぐるみ作りなど、さまざまなワークショップも行っている。<br><a href="https://www.instagram.com/coquecal/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a></p>



<p class="has-text-align-left"></p>



<figure class="wp-block-table"><table class="has-fixed-layout"><tbody><tr><td><strong>公演情報</strong></td></tr></tbody></table></figure>



<p><strong>『ペンブラ／Penumbra -人形の家へ向かう、３つの作品- 』</strong><br>ダンサー・俳優のソロ作品と、ダンサーと俳優による『人形の家』を起点にしたワークインプログレス公演の3部構成。完成した2作品と、形になり始めた作品、その両方を体験する公演です。</p>



<p>●『ε-δ definition of limit』振付・出演：三木優希（ダンスソロ作品）<br>●『The Ugly Duckling』台本・楽曲・構成・出演：桐子カヲル（一人芝居）<br>●『人形の家 -Prototype』構成・演出：桐子カヲル、出演 : 米谷よう子・三木優希 ほか（演劇×ダンス）</p>



<p class="has-small-font-size">※『人形の家 -Prototype』は、リハーサルを公開しながら制作します。 興味のある方は、下記メールにお問い合わせください<br>blueapple202011☆gmail.com（☆を@に変更）</p>



<p>【本公演】<br>2026.3.29（日）14時開演／17時開演&nbsp;<br>開場は開演の30分前​​​・上演時間約70分​<br>会場：<a href="https://maps.app.goo.gl/92xhnPgSrAV7qqSv7" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県丸亀市南条町1-1丸亀ビル2F</a>（JR丸亀駅徒歩5分）<br>前売¥2,500、当日¥3,000、学生¥2,000&nbsp;<br>小学生以下無料※保護者ご同伴をお願いします<br>※チケット予約は<a href="https://coquecal.wixsite.com/coquecal/general-6" target="_blank" rel="noreferrer noopener">公式HP</a>にて</p>



<p><strong>【プレビュー公演】</strong><br>2026.3.28（土）15時開演・¥1,000（本公演と同会場）<br>人形の家-Prototypeのみ上演（約30分・本公演と同内容）。<br>お子さまと一緒にご覧いただけます。会場が真っ暗になったり、大きな音が出る演出はありません。必要があれば出入りもできます。会場の構造上元気に動き回るのは難しいですが、一緒に座って過ごせるお子さまでしたら大歓迎です。</p>



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<div class="wp-block-button is-style-fill"><a class="wp-block-button__link has-black-color has-cyan-bluish-gray-background-color has-text-color has-background has-link-color has-small-font-size has-custom-font-size wp-element-button" href="https://coquecal.wixsite.com/coquecal/general-6" target="_blank" rel="noreferrer noopener">公式HP（公演詳細・チケット予約）</a></div>
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<p>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>



<p></p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/chiriko/">地方で演劇を続ける、その答えをつくっていく</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>日常に変な空間を作って、自分の常識を超えてもらう。／堤聡さん（無人駅本店）</title>
		<link>https://setouchipress.com/tsutsumi/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 23 Aug 2024 09:22:19 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[であう]]></category>
		<category><![CDATA[徳島]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
		<category><![CDATA[つくる]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>徳島県の無人駅「JR池谷駅」では、2...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/tsutsumi/">日常に変な空間を作って、自分の常識を超えてもらう。／堤聡さん（無人駅本店）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>徳島県の無人駅「JR池谷駅」では、2023年から年2回、本屋のPOP UP（期間限定の出店）「無人駅本店」が開催されています。無人駅での本屋POP UPに興味を持って調べてみると、企画・運営をしているのは、関東に住む会社員の堤聡さんでした。なぜわざわざ徳島の無人駅で本屋POP UPをしているのか、JR四国とどのようにこの場を実現したのかなどを聞いてみたくて、また、どんな本屋なのか気になって、無人駅本店を訪れてみました。</p>



<p>——さっそくですが、堤さんは関東の鉄道会社で働かれているんですよね。どうして徳島の無人駅「池谷駅」での不定期イベントとして本屋を？</p>



<p>この駅のすぐ近くに祖父の家があり、幼い頃からこの辺りには何度も訪れていました。農家として働く祖父の背中を見て、農家の課題解決を目指して農学部に進学したものの、公務員試験に落ちたり、いろいろな理由が重なったりして、就職では別の道を探すことに。子供の頃から好きだったものを考えてみると、そうだ電車が好きだったじゃないかと思い出し、関東の鉄道会社に就職しました。</p>



<p>職場の同僚は、地方の高校を卒業後、そのまま就職してきた人ばかりです。彼らとこの会社に就職した理由などを会話していたら、先生に勧められたから、高校に求人票があったからなど、能動的な理由を語る人がほとんどいなかったことに驚きました。高校卒業後の就職では、自己分析や複数企業の比較検討、同時選考などのいわゆる「就活」をする人はあまりいないのだと、その時初めて知ったんです。</p>



<p>経理、CADなどのスキルやクリエイティブなセンスのある人たちが、得意な分野とは違う仕事をしているのはなぜだろう。入社してから仕事とのミスマッチに悩む人を見て、「就職を検討するタイミングにもっといろんな選択肢や考え方を知っていたら、違う選択をしたのかもしれない」と思うようになって。それは、池谷駅を使って高校に通う学生たちの姿とも重なりました。自分にできることはないだろうかと考えた時に浮かんだのが、本でした。</p>



<p>——地方の高校生が将来を考える際の一助として、本が何かしらのいい影響になるのではと？</p>



<p>そうですね。私にとって、本はメンターのようなもの。本は、さまざまな生き方、考え方、問いを与えてくれる存在であり、何かを押し付けてくるようなことはありません。僕は、 少なくとも自分で決めたことは頑張れる。自分で気づく、考える、選ぶ、決めるっていう過程が重要だとも思っています。本が媒介になって進路を考えたり、決断したりと、何かしら役立てるのではないかと。それを子供の頃から知っているこの場所、高校生たちが通学で使う池谷駅でやってみたい——そんな思いつきが、最初の始まりでした。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013262-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2911" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013262-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013262-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013262-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013262-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013262-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013262-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013262-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013262-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="778" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013426-1024x778.jpg" alt="" class="wp-image-2912" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013426-1024x778.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013426-300x228.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013426-768x583.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013426-1536x1166.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013426-2048x1555.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013426-600x456.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">徳島県・JR池谷駅での「無人駅本店」の様子</figcaption></figure>



<p>——実現するにあたって、何から始めて、どうやって進めていったのですか？</p>



<p>準備を始めたのは、2017年頃です。本に関して素人の私がJR四国さんにいきなり企画書を出しても難しいだろうと考え、まずは修業、学びになることをやってみることにしました。知人のツテで長野県の駅と電車内で開催する古本市のスタッフをやったり、一箱古本市に出店するようになったり。2018年には一箱古本市での収益性を検討するため、東京圏で一箱古本市への出店を積極的に行い、選書や値付け、オペレーションなどを身につけていきました。</p>



<p>——何が一番大事な学びになりましたか？</p>



<p>選書と値付けの掛け合わせでしょうか。どちらも収益性に直結する重要な要素です。一箱古本市では、自分で網羅的に本を揃えなくても、他の出店者さん含めた全体を一つの本屋さんと考えれば、来場したお客さんの満足度は高い。なので、自分なりに突き抜けた選書をするようになりました。一年で選書と値付けの力がつき、収益性を確保できるようになりました。</p>



<p>次のステップとして、四国の本屋さんや一箱古本市の活動をしている地域のプレイヤーと知り合おうと、四国の一箱古本市で出店するようになり、さまざまな出会いがありました。四国エリアでの出店で驚いたのは、高松や松山でも、人口が多いはずの東京圏と売上が変わらなかったことです。</p>



<p>2018年から2019年は一箱古本市のイベント出店に加え、飲食店のブックイベントを任されるなど、一人でその場に合わせた本を考える機会にも恵まれました。会社勤めをしながらなので年に数回ですが、新刊を仕入れられるようにしたり、古物商許可を取得したりしながらコンスタントに本に関する活動を続けていきました。</p>



<p>——自分だけが出店するようなケースでは、どんなことに注力していましたか？</p>



<p>間口は広く、いろんなジャンルを揃え、「ここでしか出会えない」と感じてもらえるような本も混ぜていくことです。気軽に読みたい人向けに映画化された小説を入れたり、立ち止まってもらうためにちょっと変わった本を入れたり、学生でも手に取りやすい金額の面白いZINEを入れたり。その空間に合わせてジャンルを考えることもありました。その経験が、単独出店のベースになっていますね。</p>



<p>——2017年からの「修業期間」を経て、JR四国への提案は、いつ頃から？</p>



<p>自分なりにそろそろと思えた、2019年5月です。鉄道関係のいろいろな知人に聞くのを繰り返し、人づてになんとか紹介していただいたのが最初です。無人駅・池谷駅での本屋出店の企画書には、大きく三つのポイントとして、地元の高校生に新たな価値観や仕事観を知ってもらうきっかけづくり、鉄道の利用促進、無人駅を活用した地域の賑わいづくりを打ち出しました。</p>



<p>無事JR四国さんから具体的に検討しましょうという声をいただけて、夏には駅の図面をお借りしてどこをどう使うのか、実施検討のやり取りが始まり、現地確認含めさまざまな調整を進めました。2020年3月には、駅待合室を活かしてミニマムに、まずはイベントとしてやってみようという話にまとまりました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013276-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2913" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013276-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013276-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013276-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013276-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013276-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013276-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013276-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013276-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>せっかく話がまとまったのですぐにでも開催したかったのですが、新型コロナによる緊急事態宣言でしばらくは実施できなくなってしまって。約3年後の2023年、そろそろ開催できるのではと再びコンタクトを取りました。もう一度駅を内見し、駅舎の外でやる想定で設営のイメージを具体的に説明したのが2023年4月。JR四国さん側の調整が完了してから二週間後、5月26日に初回を開催しました。</p>



<p>——決定から、ずいぶん短期間での開催だったのですね。</p>



<p>すぐにできなかったら貴重なチャンスを逃すかもしれないし、またコロナなどで延期になるかもしれないですからね。イベント空間を作る場数は踏んで、やれるとなったらいつでもできるようにしていたし、近隣の町内会の方にも温かい声をかけていただけたので、出店自体は案外スムーズでした。承諾から開催までは早かったですが、提案までに数年かけるなど、怖がって石橋を叩きすぎました。もっと短期間で実現することもできたとは思います。ただ、個人店での単発出店とはまた違った公共性の高い場所なので、自分の経験値を上げたうえで、丁寧に準備を進めたいという思いもありました。</p>



<p>——無人駅での出店に関して、集客への不安は？</p>



<p>実は、徳島や四国の人たちからは、「松山や高松なら上手くいくだろうけど、徳島で文化的なことをやるのは無理だ」と脅かされていました。でも、実際は全くそんなことはありません。本が好きな人は絶対にいて、そういった人が10人、20人と訪れてくれます。店舗を作るわけでも、地域の大きなイベントでもないので、十分だと考えています。</p>



<p>準備期間中に、徳島ですごく印象的だった出来事がありました。おそらく徳島県で初めての本格的な古本市だった「うだつのあがる古本市」（2022）に出店した際、お客さんに「この本を徳島で手に取れるとは思ってなかった、うれしい」と喜んでもらえて。個人出版の新刊本やZINEは、当時徳島ではあまり流通していなかったんですね。その時の経験で、ちゃんとやらなくちゃっていう思いがより強くなりました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013332-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2914" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013332-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013332-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013332-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013332-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013332-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013332-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013332-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013332-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——それは、どうして？</p>



<p>「徳島では実物を見られないから、神戸に行って買う」といった感覚を超えるというか、ちょっとしたことでも諦めなくてもいい、徳島でもできるって、こんな小さな出店規模でも気持ちの変化を起こせることが面白くて。こういうところにも、都心ではなく徳島でやる意義を感じています。</p>



<p>物流とか、お店がないとか、子供も大人も当たり前のように諦めていることって、徳島に限らずきっといろいろあると思うんです。無人駅にPOP UPの本屋みたいな変な空間や普段見かけないような本が突然現れることで、自分の中の常識を超えてもらう。近所でも買えるんだとか、こんな小さいスタイルで駅を借りてもいいんだとか、日常の通学途中にある無人駅が異空間になるとか。変な人がいて、やろうと思えばできる、それが目に見えるってことが大事だと思うんです。</p>



<p>——言葉にせずともアクションで思いが伝わり、それが次の誰かや何かに波及していきそうですね。ところで、この「無人駅本店」の発端は地方の高校生に向けたアクションでしたが、どんな選書を？</p>



<p>通学時にぱっと目に入りそうなキャッチ―なもの、装丁が独特なもの、進学先を決めるときにヒントになりそうな特殊な仕事にまつわるものを選んでいます。学生さんに「変わっているけど、こういうのもいいんだ」って思ってもらえそうな見た目の本や、そんな働き方に関する本をなるべく多めに入れています。他には、徳島だと手に入りにくい出版社の新刊やおすすめのZINEも持ってきています。</p>



<p>——例えば、どんなものがありますか？</p>



<p>カラスの研究、インタビュー、渋滞学、食欲をそそる語感のマーケティング本や、詩集などさまざまです。人の生き方はいろいろで、間違った生き方はない。学校や親御さんに理解されなくても、自分がいいと思ったものを見つけ、将来へのヒントになればと選んでいます。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013338-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2915" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013338-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013338-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013338-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013338-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013338-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013338-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013338-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013338-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">堤さん選りすぐりの、個性的なZINEが並ぶ</figcaption></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013288-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2916" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013288-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013288-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013288-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013288-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013288-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013288-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013288-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013288-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">対談、小説、詩、漫画などで構成され、独特な装丁の「団地のはなし」</figcaption></figure>



<p>——「無人駅本店」は2023年から今回で3回目の開催ですが、今感じていることは？</p>



<p>半年に二日間だけ開催する小さな場所をめがけて来ていただけることが、まずうれしいです。本が好きなんだな、と感じるようなお客さんが多くて、選書の励みになりますね。小さなお子さんを連れて毎回来てくれるようになったお母さんは、いつも絵本をたっぷり買っていかれます。全力で本を見に来てくれるので、私も全力で本を出す、そんな関係性になっていると感じています。</p>



<p>——取材中ちょうどいらしていた方ですね。売れ筋とはまた違う面白い本、徳島市内の大型書店では出会えない本があって楽しい、絵本への熱量も感じると話されていました。</p>



<p>そのお客さんの顔を浮かべて選んだ本たちもあるので、あれだけ選んでもらえると心の中でガッツポーズしちゃうし、お互い「しめしめ」って思っているようなこの感じがいいなあと。他にも毎回来てくれる大学生の顔を浮かべて雑誌をいれてみようとか、お店という形でさぐりさぐり提案できるのは面白いです。お客さんの数が限られているからこそ、そういう楽しみも生まれています。</p>



<p>——具体的な顔を浮かべて選んだ本は、必ず売れますか？</p>



<p>いや、思いっきり外すときもあります（苦笑）。なんにせよ、1回やっただけではわからないものがありますね。2、3回やって定期的に来てもらえるようになって、なんとなく好みがわかって……だから、続けていくほど新たな発見があって、これからもどんな面白いことが起こるのか、楽しみなんですよ。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013305-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2917" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013305-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013305-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013305-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013305-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013305-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013305-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013305-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013305-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013309-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2918" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013309-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013309-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013309-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013309-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013309-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013309-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013309-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013309-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——今回、新しいお客さんはどんな感じでしたか？</p>



<p>初めて来てくれた中高生の親子連れのお客さんに話を聞くと、お子さんが行きたがって一緒に来たと話してくれて。「行きたい」気持ちがあっても、実際に行くには恥ずかしさとか、移動とか、きっといろんなハードルがある中、自分で意思決定して行動する貴重な姿を見られるのはうれしいですし、やっていて楽しい瞬間でもあります。</p>



<p>列車に乗る為たまたまこの場に遭遇し、乗車まで数分しかなかったのにさっと本を見てくれた方もいました。詩のZINEなど何冊かを短時間で購入してくれ、急いで列車に乗っていかれたのが印象的でした。地元の方の日常に偶然この場がある、その自然な感じがうれしかったです。続けていくことで、新たな出会いも重なっていけばいいですね。</p>



<p>——今感じている課題はありますか？</p>



<p>毎週同じ日時での開催や、一か月間ずっと開催することによってその場やアクションが周囲に認識される、というのは場づくりの鉄則といわれています。アプローチしたい高校生にとっては、「半年に一回変な人がいる」止まりかもしれないのでもっと頻度を上げたいものの、関東の会社に勤めているし、空調がなく夏や冬の開催は難しいのが現実。品揃えももっと増やしたいし、この場所も毎年何かしらアップデートしていきたいので、仲間を増やしていきたいですね。そう思っていたら、少しずついい出会いが生まれているところでもあります。</p>



<p>これだと思って何かをやっていると、それが好きな人が集まったり、一緒にたくらむ仲間と出会えたりするようになって。屋台を共有して出店時だけ使ってみない？とか、コーヒー出してみたいとか、こういうことやりたかったんですと声を掛けてもらうことがあります。それぞれが自分の得意を発揮したり、好きなことやったり、協力したし合ったりできるかもしれないと考え始めているところで、こんな出会いがあるとは想像していなかったですね。なんなら開始前は、誰もこないかもしれないなーなんて思っていました（苦笑）。何か一緒にやりたいという方がいれば、ぜひ声を掛けてもらいたいです。</p>



<p>——どっしり場を構えずとも小さく始め、そこから次の何かが動き出していく予感がしますね。その軽やかさを知っていれば、自分にも何かできるかもしれないと思えてきます。</p>



<p>スタートは簡易的でいいんだと、改めて実証できた感覚もあります。準備に時間は掛けましたが、この空間でぽんとやるだけで人と出会っていく場を作れたのは大きな収穫の一つ。また、敷居が低いので真似しやすいんじゃないかと。学生、転勤で徳島に来た人など、予算を作るのが厳しいから、長期的に携われないからと地域に参入できない人はいると思います。徳島に骨を埋めると言わなくても、ちょっとのスペースでも、趣味の発展でも地域にアクションできる、それを一つ提示できていればうれしいです。</p>



<p>——堤さんは他にも、本棚を背負って歩く「歩く本棚」や知人限定で自宅を私設図書館として解放する「人んち図書館」など本にまつわる活動をされていますね。それぞれの位置づけは？</p>



<p>メインは池谷での無人駅本店で、それ以外は全部副産物です。無人駅本店をやるために本がたっぷりあり、それを運ぶついでに本を背負って歩き始めたら面白がってもらえて、知り合いも増えました。「人んち図書館」も同様に、たくさんある本をただ保管していたらつまらないし、将来的に駅舎をリノベーションしたい野望もあるので、内装施工の練習も兼ねて自宅アパートを図書館風にDIYしました。</p>



<p>——なんだか合理的ですね。無人駅本店含め、共通点はありますか？</p>



<p>あるものを活かして、できることから小さな予算でスタートでき、一度始めれば無理なく継続できることでしょうか。池谷駅でも賃料はお支払いしていますが、大きな予算は必要ありません。これって大事なことですよね。ちゃんと店舗を構えた方が地域にとってもいいのかもしれないけど、初期費用のハードルも、経営の不安もあります。今は失敗してもいい規模感でやってみたり、角度を変えていろいろ試したりできるようにしています。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013362-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2919" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013362-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013362-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013362-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013362-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013362-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013362-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013362-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013362-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/440932867_1174970177022173_9073653677693237208_n-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-2920" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/440932867_1174970177022173_9073653677693237208_n-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/440932867_1174970177022173_9073653677693237208_n-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/440932867_1174970177022173_9073653677693237208_n-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/440932867_1174970177022173_9073653677693237208_n-1536x1025.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/440932867_1174970177022173_9073653677693237208_n-600x400.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/440932867_1174970177022173_9073653677693237208_n.jpg 2048w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">池谷駅から、畑や田んぼが望む／写真提供：堤さん</figcaption></figure>



<p>——無人駅本店でお客さんが来ない時は、どうしています？</p>



<p>持ってきた椅子に座って、ぼーっとしています。実はこの時間がなかなか良くて。たまに列車が来て、人の乗降があって、列車が発車すれば静かになり、抜ける風が気持ちいい。大学時代に目を向けていた畑や田んぼが線路の向こう側に広がっている、この景色も好きです。一人で過ごしていてもピクニックみたいで、お客さんが来ない時間もいい感じなんです。ひっきりなしにお客さんがきたらうれしい悲鳴ですが、そんなに来られてものんびりできなくて困るのかもしれません（笑）。</p>



<p>無人駅本店を始める前、人に相談すると「無人駅で本って寂しいし、絶対きつくなるよ、やらないほうがいいよ」って言われたこともあったんですが、そもそも列車が好きで、眺めているだけで穏やかな気持ちになります。お客さん来ないなあってぼーっと待っている時間も楽しくて、それは私が列車や駅が好きだから。船が好きな人は港でできるんじゃないかな。たとえお客さんが来なくても、好きな場所だったらいい時間になると思いますよ。<br><br>（協力：四国旅客鉄道株式会社）<br>*</p>



<figure class="wp-block-image size-full is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" width="2560" height="1920" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-scaled.jpg" alt="" class="wp-image-2921" style="width:838px;height:auto" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-scaled.jpg 2560w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/08/P1013323-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /></figure>



<p><strong>堤聡</strong><br>1990年、東京都生まれ。関東で会社員として働く傍ら、2023年より徳島県の無人駅「池谷駅」にて年2回、本屋POP UPとして「<a href="https://www.instagram.com/tabitabibooks/">無人駅本店</a>」を開催している。池谷駅近くには祖父が暮らしていて、幼い頃から何度も訪れていた。他にも本棚を背負って歩く「<a href="https://www.instagram.com/aruku_bookshelf/">歩く本棚</a>」、自宅アパートを私設図書館として知人に開く「<a href="https://www.instagram.com/hitonchi_library/">人んち図書館</a>」など、本にまつわる活動を行っている。<br>池谷駅での無人駅本店次回の開催は、2024年11月を予定。詳細決定次第、Instagramにて告知予定です。<a href="https://www.instagram.com/tabitabibooks/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">無人駅本店 Instagram</a></p>



<p>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/tsutsumi/">日常に変な空間を作って、自分の常識を超えてもらう。／堤聡さん（無人駅本店）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>必要な場所を自分たちで作り、続けていく。／Yuka Mizuharaさん（写真家）</title>
		<link>https://setouchipress.com/yuka/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 20 Apr 2024 14:00:01 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[アート]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>写真家のYuka Mizuharaさ...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/yuka/">必要な場所を自分たちで作り、続けていく。／Yuka Mizuharaさん（写真家）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>写真家のYuka Mizuharaさん（以下、Yukaさん）は、SNSで見たみずみずしい作品と、そこに添えられる柔らかな言葉にひかれ、気になっていた存在。Yukaさんは写真家として活動しながら、21歳でアトリエ兼ギャラリーショップ「minamo」を作家仲間と立ち上げ、運営しています。一度会ってみたいとminamoを訪れたことをきっかけに、Yukaさんとは時々一緒にお茶をするように。5周年を迎えたminamoのこと、香川にUターンして写真家として活動してきた数年のことを聞いてみました。</p>



<p>*</p>



<p>——高松の高校を卒業後、写真の専門学校に通うために大阪に引っ越されたんですね。</p>



<p>そうですね。18歳から大阪で一人暮らしをしていました。卒業後は就職することなく、京都に移り住んで写真の美術展のスタッフなどをしながら、香川にしょっちゅう帰ったりして。香川に拠点を移す夏までの数か月は、ふらふらしていましたね。</p>



<p>——就職しなかったのは？</p>



<p>写真館や写真スタジオ等に就職後に独立してフォトグラファーになるか、定期的に作品制作をして発表を続ける写真家になるか、大きく二つの道があって。私は写真家になろうと思っていたんですね。所属ゼミの先生が写真家として作品発表を継続されている姿を見ていたので、とても自然な選択でした。</p>



<p>香川に帰ったのは、大好きな祖父の体調が悪くなり、最期は一緒にいたかったことに加え、落ち着いて制作できる環境に身を置きたいと考えてのことでした。京都の部屋は、関西圏での展示を見に行く際に滞在できるよう一年半ほど借り続け、香川に拠点を移した後も行ったり来たりしていましたね。</p>



<p>——香川で暮らし始めてからは、どんなふうに過ごしていましたか？</p>



<p>社会人向けの写真学校に通い幅広い世代の人に出会えたり、落ち着いた環境で写真に取り組めたりとそれなりに満足していたものの、これからどうやっていこうかという不安は大きかったです。自分の制作もしながらフォトグラファーとして商業的な撮影もする「写真でご飯を食べていく」人と、生きるための仕事は別で制作・展示などの作家活動をする人がいると思うのですが、私は後者で。帰ってきてからはカフェなどのお仕事をしながら制作活動を続けていました。そして、香川に戻ってから5か月後に漆芸家の竹森滉さんとアトリエ兼ギャラリーショップ「minamo」をオープンしました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="686" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/96F903CE-0D75-447A-B09F-04BA76E45F94-1024x686.jpg" alt="" class="wp-image-2868" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/96F903CE-0D75-447A-B09F-04BA76E45F94-1024x686.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/96F903CE-0D75-447A-B09F-04BA76E45F94-300x201.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/96F903CE-0D75-447A-B09F-04BA76E45F94-768x514.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/96F903CE-0D75-447A-B09F-04BA76E45F94-1536x1028.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/96F903CE-0D75-447A-B09F-04BA76E45F94-600x402.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/96F903CE-0D75-447A-B09F-04BA76E45F94.jpg 1840w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">（関西時代にフィルムで撮影していた作品。モデルは竹森さん／写真：Yuka Mizuhara）</figcaption></figure>



<p>——minamoを共同運営されている竹森さんとのことを教えてください。</p>



<p>竹森さんとは、高校生の頃に通っていた雑貨店で出会って仲良くなりました。大阪時代も定期的にお茶をしたり、被写体になってもらったり。香川に帰ってきた当時の貴重な作家仲間であり、友人でもありました。彼女は香川の伝統工芸である漆芸の作家として、自分の手で一から作品を作り上げていきます。カメラを使って表現する私とは、全く違う視点を持っている人ですね。</p>



<p>そんな彼女と「制作する場所が欲しいよね」と会話したのがminamoの始まりでした。私の場合、実家のスペースでは制作が難しかったんですよね。そして、当時同世代で作家活動をしている人たちは、みな「気軽に展示をできる場所がない」という共通の悩みを持っていました。私自身、香川に帰ってきた節目に展示をしようとギャラリー探しをしたのですが、高松市内のギャラリーの少なさにとても驚かされました。また、20歳の私が一週間借りるには、なかなかハードルが高くもありました。</p>



<p>誰かに見てもらわないと、自分の手で生み出したものが光を浴びることはありません。それって、すごくもったいないことだと思うんです。私も展示をやったから気づけたこと、得るものがたくさんありました。自分とは全く違う視点で作品を捉えてくださる方の話を直接聞けたり、それがのちのち活かされることがあったり。そんな経験ができたのもあり、もっと気軽に展示ができるようになればと考えるようになりました。最初の一歩ってものすごく勇気がいるから、その後押しをしていきたいなと。</p>



<p>そういったことを竹森さんと話し合い、アトリエ兼ギャラリーショップという形でminamoができました。minamoは私たちの作品を展示・販売するだけでなく、若手作家の応援をコンセプトに、気軽に展示をしてもらう場の提供、作家同士の情報交換の場、いろんな世代の人と交流する空間を目指しています。それは結果的にアートに触れる機会を地域に増やしていくことにもなるのではと考えました。</p>



<p>——自分達の課題感を解決する場所を作れば、きっと誰かの困りごとの解決にもなるという発想があったのですね。この場所の決め手は？</p>



<p>居心地がいいと感じたのと、ちょうどいい広さだったこと、なにより街中にあることです。こんな街中の物件が借りられるって、香川ならではのチャンスですよね。また、大阪時代の感覚からすれば賃料的にも挑戦しやすいですし、価格を抑えて展示スペースの提供ができると思いました。</p>



<p>——5周年という節目に開催した企画展「海辺の景色」（現在は終了）は、どのように作っていきましたか？</p>



<p>私と竹森さんが海にまつわる作品を作っていることから、まず、テーマは「海」にしようとなって。今回は、私たち二人に加え、三人の作家さんに参加していただきました。タイトルを伝えて1、2点の作品と販売するグッズの用意をお願いし、内容は作家さんにお任せ。搬入の時にみなさんが用意してくださった作品を初めて見る感じです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2058-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2869" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2058-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2058-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2058-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2058-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2058-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2058-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2058-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2058-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">作家さんのグッズや、企画展に合わせてセレクトした商品も並ぶ</figcaption></figure>



<p>——企画側で作品を指定しないことで、全然違う雰囲気の作品が集まったら、なんて心配はないのでしょうか。</p>



<p>作品のトーンが合いそうな方たちに参加していただいたので、不安はありませんでした。何点か持って来てくださっている方もいて、作品同士の相性を考慮しながら、竹森さんと調整していきました。まだいろいろと手探りな部分もあって、他のギャラリーさんはどうしているのか聞いてみたいです（笑）。このような組み立て方は、ある程度面識のある作家さんたちとだから成立しているのかもしれません。</p>



<p>——企画展「海辺の景色」に参加した作家さんたちのことを教えてください。</p>



<p>但馬ゆり子さんは、minamoで一番多く展示していただいている方です。10代の時に高松で出会ったのが最初で、お互い県外に出てもSNSで繋がっていました。minamoができて作品をお店に飾らせてもらったり、海辺で貝や海のスケッチをしている制作風景を撮影したりと、ご縁が続いています。</p>



<p>河西紀亮さんは、minamoのお客さんが紹介してくれたのが最初でした。アトリエにお邪魔するようになり、今では友人の一人でもあります。描写に独特の美学があって、その世界観に惹かれています。頭の中はどうなっているのだろう？と不思議に思わせてくれる作家さんですね。</p>



<p>上野あづささんの作品とは、香川に戻ってきて一年目に、たまたま訪れた展示で出会いました。50作品以上展示されている中で一番印象的で。私、いいものをみると、怖いものを見た時みたいにその場から動けなくなってしまうんです。時が止まるっていう感じが近いかな……。上野さんの絵は、そんな作品でした。</p>



<p>その後上野さんの展示を見に行くようになって、どうやったらこの優しい色が出せるのだろう、やっぱりすてきだなあ、とすっかりファンになりました。いつか展示してもらえたらとお伝えしていて、念願叶ってご参加いただきました。今回の展示作品は上野さんと出会ったきっかけの一枚なので、とても感慨深いです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="759" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2060-1024x759.jpg" alt="" class="wp-image-2870" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2060-1024x759.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2060-300x222.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2060-768x569.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2060-1536x1138.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2060-2048x1517.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2060-600x444.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">右から時計回りに上野あづささん、但馬ゆり子さん、Yuka Mizuharaさんの作品</figcaption></figure>



<p></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2062-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2871" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2062-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2062-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2062-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2062-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2062-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2062-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2062-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2062-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">河西紀亮さんの作品</figcaption></figure>



<p>これまでは持ち込み企画の展示を開催していたので、自分たちによる企画展は今回初めてのことでした。実際にやってみると、この形がフィットすると感じていて。持ち込み企画は少しお休みして、しばらくは自主企画展を定期的に開催する予定です。</p>



<p>——Yukaさんにとって、minamoはどんな場所ですか？</p>



<p>新たに誰かと出会える場所、ですね。初めて見かける方がこのビルの4階まできてくれるって、どこで知ってくれたのかしらと気になって聞いちゃいます（笑）。近くにミニシアター、本屋さん、古本屋さんなどがあるので、その帰りにたまたま見つけてくださる方もいます。高松工芸高等学校の生徒さんや普段なかなか出会うことのない70代のおばあさんなど、幅広いお客さんが訪れてくれています。</p>



<p>作品の説明をしていたら、「最近香川に帰ってきたのですが、普段どうやって制作していますか？」と相談を受けることや、Uターンを検討している方から「どうして香川に帰ってきたんですか？」と聞かれることもあります。そうやって何か考えている人、答えを探している人がminamoにたどり着いてくれることがうれしいですね。</p>



<p>持ち込みの企画展示をやっていたことによって、作家さんを起点にした出会いもたくさんありました。ここで出会う人たちは、一生懸命制作活動をしている人が多いですね。制作の話を聞いていると、ものすごく制作意欲を掻き立てられることもあって。そんなふうに、刺激を受ける場所でもあります。</p>



<p>——場所を持つ醍醐味なのかもしれないですね。私も「minamoに行けば、Yukaさんに会える」と思っています。</p>



<p>そう思ってもらえるのは、うれしいです。別の場所で出会った人がminamoを訪れてくれて、そこからぐっと仲良くなることもありますし。そうしてご縁が長く続いていくことが多く、とてもありがたい環境です。</p>



<p>——私はまだギャラリーという空間に不慣れでどうしても緊張してしまうのですが、minamoは雑貨屋さんのような感覚で気負わずに過ごせて、くつろいで作品と向き合える気がしています。優しく、ぽつぽつと作品や作家さんのことを教えてくれる感じも好きです。何か意識していることはありますか？</p>



<p>ありがとうございます。うーん、強いてあげればですが、自分のペースでゆっくり喋ると相手とリズムが合うと気づいてからは、そうするようにしています。作品から受け取るものもある中、早口だと情報量が多くなってしまうので、ゆっくりは大事な気がしています。あとは、そっとしておいてほしそうな人にはあまり話し掛けないようにしていますね。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="766" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2093-1024x766.jpg" alt="" class="wp-image-2872" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2093-1024x766.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2093-300x224.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2093-768x574.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2093-1536x1149.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2093-2048x1532.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2093-600x449.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>――その見極めって、なかなか難しくないですか？</p>



<p>そうですね、数年続けているカフェでのお仕事が活きているのかな。もともと私は人見知りなんですが、カフェでの接客はすごく楽しくて。いろんなお客さんと話すので、それがminamoでの接客に反映されているのかもしれないです。</p>



<p>——大阪の専門学校を卒業してからこれまでを振り返って、今感じることは？</p>



<p>いろいろなことが、時間をかけて望む形になってきた実感があります。写真というやりたいことがある中で住む場所を変えるのは、結構な不安がありました。でも、その場所で自分がやっていくしかない、どうにかしていい方向にもっていくしかないって根性みたいな（笑）、それは最初からありましたね。コロナ禍での浮き沈みを経験して、作家活動は生活と地続きなのでしんどいこともありましたが、糧になったと感じています。</p>



<p>商業的な仕事は向いてないと思っていたのですが、最近「思うように撮ってください」と言っていただけたお仕事があって。先方の依頼と自分の望む写真がいい感じに重なり合っている感覚があり、こういった相性のいい仕事も受けていきたいと思うようになりました。それは、自分の得手不得手でこうなってしまうという感じです。例えば、自然の中で人物を撮るのは得意ですが、商業写真のように、ライティングやセッティングを計算するスタジオワークには苦手意識があって。</p>



<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" width="686" height="1024" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/FH010022_1-5-686x1024.jpg" alt="" class="wp-image-2873" style="width:840px;height:auto" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/FH010022_1-5-686x1024.jpg 686w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/FH010022_1-5-201x300.jpg 201w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/FH010022_1-5-768x1147.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/FH010022_1-5-1028x1536.jpg 1028w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/FH010022_1-5-600x896.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/FH010022_1-5.jpg 1232w" sizes="auto, (max-width: 686px) 100vw, 686px" /><figcaption class="wp-element-caption">（写真：Yuka Mizuhara）</figcaption></figure>



<p>——写真とギャラリーだけで食べていきたいと考えることはありますか？</p>



<p>なるべく作家活動に重きを置いていきたいですが、人生何が起こるかわからないし、引き続きカフェなどのお仕事でも安定は確保していく予定です。その分、お金のことから離れて制作に集中できるし、写真以外の場にいることでさまざまな出会いがあり、豊かな時間に繋がっています。ただ、最近は制作が増えて時間配分が難しくなってきているので、そろそろいろんなことを見直す時期なのかもしれないのかもしれないですね。</p>



<p>——今後の写真家としての活動や、minamoの展望はありますか？</p>



<p>minamoがあることに満足せず、ここで何ができるのかを考え続けていきたいです。目先の目標は、定期的にお店を開けて次の6周年を迎えること、作品制作をコツコツと続けて定期的に自分の展示を開催することですね。minamoを始めた時は二人だけの作品が並んでいましたが、今では十人以上の作家さんの作品が並んでいます。二人で運営することによって、お互いのアンテナ、作家さんとの関係性が交わったのは思いがけないうれしいことでした。続けてこられたこと、こうして変化してきたことがうれしいし、この5年で積み重ねてきたものを実感しています。</p>



<p>写真家としてのお仕事は、いくつになっても世代を問わず、いろんな人と会話ができると感じていて。おばあちゃんになっても若い世代の人とかかわっていけたらいいな、なんて理想像がぼんやり見えています。今一番大事にしていることは、続けることですね。minamoも、写真も、続ける先にまた新たに見えてくるものがあるはずなので、それを楽しみに頑張りたいです。</p>



<figure class="wp-block-image size-full is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" width="2560" height="1920" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-scaled.jpg" alt="" class="wp-image-2892" style="width:320px" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-scaled.jpg 2560w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2144-1-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 2560px) 100vw, 2560px" /></figure>



<p><strong>Yuka Mizuhara</strong><br>1997年生まれ。写真家として活動する傍ら、アトリエ兼ギャラリーショップ「minamo」を共同運営している。作品づくりは、「今日、海がきれいだな」といった日常の些細な感動を、日記を書くような感覚で写真に収めている。作品制作以外にも、展示の記録や作品撮影、雑誌などの撮影も行う。2024/4/23～4/29に<a href="https://www.instagram.com/p/C5vN78avL5z/?utm_source=ig_web_copy_link&amp;igsh=MzRlODBiNWFlZA==" target="_blank" rel="noreferrer noopener">グループ展「光の森」</a>（大西・アオイ記念館）に参加。<br>最近良かった本は「柚木沙弥郎 Tomorrow」（著：柚木沙弥郎・大島忠智）。書籍、ZINE、雑貨を扱うオンラインショップ「<a href="https://www.instagram.com/umimachi_hutte/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">海街Hutte</a>」を準備中。<br><a href="https://www.instagram.com/_ee37o/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a></p>



<p></p>



<figure class="wp-block-gallery has-nested-images columns-default is-cropped wp-block-gallery-1 is-layout-flex wp-block-gallery-is-layout-flex">
<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="744" data-id="2875" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_1501-1024x744.jpg" alt="" class="wp-image-2875" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_1501-1024x744.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_1501-300x218.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_1501-768x558.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_1501-1536x1116.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_1501-2048x1488.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_1501-600x436.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" data-id="2876" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2150-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2876" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2150-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2150-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2150-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2150-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2150-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2150-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2150-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2024/04/IMG_2150-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>
</figure>



<p><strong>minamo</strong><br>写真家・水原優花と漆芸家・竹森滉が運営するアトリエ兼ギャラリーショップ。瀬戸内で活動する若手アーティストの作品の展示・販売、グッズの販売などを行う。常設作品に加え、そのときおりの企画展に合わせた作品が並ぶ。現在、令和６年能登半島地震復興支援チャリティー展として、「猫と共にある暮らし」を開催中（2024/3/16 &#8211; 4/28）。猫と暮らす5人の作家の作品が並んでいる。展示開催時のみの営業となるため、最新の営業情報はInstagramでご確認ください。<br><a href="https://maps.app.goo.gl/JiicyY2oR2CB8zB68" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県高松市亀井町11-10 4F</a><br><a href="https://www.instagram.com/minamo_gallery/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a></p>



<p>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/yuka/">必要な場所を自分たちで作り、続けていく。／Yuka Mizuharaさん（写真家）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>芸術に触れる場所を開いていく／よしおかりつこさん（1つだけ美術館）</title>
		<link>https://setouchipress.com/yoshioka/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 18 Aug 2023 09:31:45 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[めぐる]]></category>
		<category><![CDATA[であう]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[アート]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>美術館に行くなら、できるだけ多く、さ...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/yoshioka/">芸術に触れる場所を開いていく／よしおかりつこさん（1つだけ美術館）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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<p></p>



<p>美術館に行くなら、できるだけ多く、さまざまな作品を見られる方がいい。無意識にそういう価値観にとらわれていたことに気づいたのは、「1つだけ美術館」を訪れた時でした。1つだけ美術館は、コンパクトなスペースに一つの作品だけが展示されています。「一つしか見られない」のではなく、一つの作品にだけ集中する時間と空間があり、ここでの鑑賞は特別なアート体験になりました。あとから度々反芻するほど忘れられず、この場所を作ったよしおかりつこさんにお話を聞きました。</p>



<p></p>



<p>*</p>



<p>——どうしてこの形の美術館を？</p>



<p>美術館を作ることは、もともと漠然とした私の夢でした。きっかけは、高校生の時に丸亀市猪熊弦一郎現代美術館が開館したことだと思います。初めて訪れた時の「うそみたい」という衝撃に近い感動が、私の中にずっと残っていて。田舎にすごい存在感のうつくしい美術館が誕生し、それが開かれていて、見たことのないような建築・空間に絵がかけられていて……。通学の車窓からは毎日眺め、学校帰りに訪れるようになりました。美術館やアーティストへの強い憧れが、この時期に培われたと思います。</p>



<p>ただ、自分が美術館を作りたいと思っていると意識したのはわりと最近で、コロナ禍でした。イベントごとが中止になったことでデザインの仕事が減少し、ぽかりとできた時間に残りの人生のことを考えるようになって。ああ私は美術館さえ作ることができたら、自分のやりたいことは達成できるなと気が付いたんです。とはいえ、複数の展示室や作品の収蔵量が必要だったりと、私には無理なもの、夢でしかないと思っていました。</p>



<p>そんなタイミングに、今1つだけ美術館が入居している「TAKAMATSU JAM 4.5」を運営するひだまり不動産との出会いがあり、この場所のサインデザインに関わることになりました。TAKAMATSU JAM 4.5は一部屋4.5畳の独身寮をリノベーションした複合施設。飲食店、ギャラリー兼アトリエ、美容室などが集まり、面白い場所になりそうだ、自分もなにかできるんじゃないかと興味が湧きました。そこに「美術館を作りたい」という夢への気づきが掛け合わされ、芸術や美術館が好きな人がもっと増えるような開かれた場所、美術館を作ろうと思いつきました。</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_0676-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2666" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_0676-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_0676-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_0676-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_0676-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_0676-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_0676-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_0676-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_0676-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">複合施設「TAKAMATSU JAM 4.5」</figcaption></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="696" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4092-1024x696.jpg" alt="" class="wp-image-2665" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4092-1024x696.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4092-300x204.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4092-768x522.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4092-1536x1044.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4092-2048x1392.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4092-600x408.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——作品を一つだけ展示するというコンセプトは、どのように生まれたのでしょうか？</p>



<p>理由は二つあって、一つは、「疲れない」ためです。準備段階では、都会含めてさまざまな美術館を巡りました。そのとき、どんなに美術館が好きでも、どうしても最後は疲れてしまうことに気が付きました。アートや建築、空間を味わうはずが「全部回らなくては」、「あとどれくらいあるのだろう」と気が急いてしまうのもあると思います。</p>



<p>——確かに、企画展を見るのに精一杯で、常設展まで回れないこともしばしばあります。体力もありますが、感受のキャパオーバーになってまうような。</p>



<p>ありますよね。もう一つは、「比べない」ためです。たくさんの作品があることで「こっちの方が好き」と無意識に比べることや、「これは油絵の抽象画だ」とカテゴライズしながら鑑賞することが以前から気になっていました。他の作品との対比やカテゴライズによって見えることもありますが、そこにとらわれず、作品の魅力そのものや作者の思いが伝わる機会を作りたい、それなら他の作品を置かないのが一番だなと。</p>



<p>そして、一つの作品から受け取るメッセージって意外とたくさんあるんです。一つしかないのかと思う人も多いかもしれませんが、せっかく来たのだから「何か持ち帰ろう」という心理が働くのもあって、規模感のある美術館とは違う受け取り方をしたり、深い部分に気づけたりするのではないかと考えています。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_3996-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2667" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_3996-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_3996-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_3996-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_3996-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_3996-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_3996-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_3996-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_3996-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——約10か月で10の展示を開催されましたが、展示内容はどのように決めていくのでしょうか。</p>



<p>企画展では、私が今まで出会った人や作品の中から、これはぜひ見せたいというものを引き出している感じです。その一つ「identify」は、偏光顕微鏡で見た岩石の薄片（はくへん）に感動した経験から生まれました。香川県は日本有数の石の産地ではありますが、石の薄片を見たことがある人って少ないだろうし、美術館であまり展示されないというのもあって、展示することに。薄片のうつくしさは、グレーっぽいものから華やかなものなどさまざまで、一つに絞るのには悩みました。</p>



<p>——どうやって決めたのですか？</p>



<p>1つだけ美術館のテーマでもある「見えないものが見えている」を軸に、見た人に何を持ち帰ってほしいのかを掘り下げて考え、橄欖岩（かんらんがん）の研磨薄片に決めました。石そのものはグレーがかった緑ですが、偏光顕微鏡を通した薄片は光の反射角度によって多様な色が鮮やかな虹色のように見えます。石そのものと薄片のギャップがある方が、より関心を持ってもらえそうだと考えました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_1461843284592414_7709626621267422670_n-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-2671" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_1461843284592414_7709626621267422670_n-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_1461843284592414_7709626621267422670_n-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_1461843284592414_7709626621267422670_n-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_1461843284592414_7709626621267422670_n-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_1461843284592414_7709626621267422670_n-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_1461843284592414_7709626621267422670_n-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">橄欖岩（写真提供：1つだけ美術館）</figcaption></figure>



<p>展示では、角度で色が変化する過程を伝えたいと考え、薄片を回転させながら撮影した映像を流すことにしました。展示制作に協力してくださった専門家の方にとっては普段の研究対象がアートになるという驚き、私にとってはいつも見ている当たり前とは違う世界を見せるための視点の転換があり、展示完成までの試行錯誤もとても面白かったです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_830194345779032_3266527363984643513_n-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-2670" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_830194345779032_3266527363984643513_n-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_830194345779032_3266527363984643513_n-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_830194345779032_3266527363984643513_n-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_830194345779032_3266527363984643513_n-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_830194345779032_3266527363984643513_n-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/367639930_830194345779032_3266527363984643513_n-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">偏光顕微鏡を通して橄欖岩の研磨片薄を見た映像作品「identify」（写真提供：1つだけ美術館）</figcaption></figure>



<p>——企画展の制作はどんなふうに、どれくらい時間をかけているのでしょうか？</p>



<p>「この方の作品を展示したい」とアーティストに制作を依頼する場合はテーマをアーティストに委ねていますが、それ以外では「こういうことを伝えたい」という私の思いが先にあって、そこからモチーフや協力者を考えていく形をとっています。とはいえ、実際にモチーフを前にしたり、協力者と話したりすることで伝える内容を変更・調整することは多々あります。</p>



<p>モチーフや協力者が決まったら、展示の三、四か月前からいろいろなものを見に行き、どう展示するのかを考え続けます。そうやって生まれた最初のアイデアは、大体ボツになります。「見栄えはいいけれど、伝えたいこととは違うのではないか」といった感じで自分のアイデアに対して多角的にダメ出しをする感じです。</p>



<p>最初のアイデアは表層であり、根にはもっと違うなにかがあるはずだと意図的に捨てるようにしてもいます。自分が今思っていることを肯定せず、ずっと考え続けたり、誰かと話して思考を深めたり、新しい視点から考え直したり。そうしていると、最初に伝えたいと思っていたことが、本当に伝えたいこととずれていることに気づくことが多いです。なにかアイデアを練る際は、その時の最適解だという確信は持てても、一年後の自分だったらもっといい見せ方を考えるだろう、もっといいものがあるのかもしれないという気持ちがいつもどこかにありますね。</p>



<p>——ご自身の作品も展示されているのですね。</p>



<p>伝えたいことが先にあり、そのために作品を制作したり、過去の作品を選んだりすることがあります。自分の作品であれば、鑑賞者が作品に触れる、手を加えるなど、自由度の高い展示を叶えることができます。例えば、「嘘こそ」は、私のファイバーアートを展示し、鑑賞者が短冊に嘘を書いて作品に結び付けてもらう参加型の展示にしました。嘘が溜まるほど花が咲くように見えて一見うつくしいのですが、最初の形がどんどん見えなくなっていきます。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368163461_624631679810100_1548304313506800759_n-1-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-2668" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368163461_624631679810100_1548304313506800759_n-1-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368163461_624631679810100_1548304313506800759_n-1-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368163461_624631679810100_1548304313506800759_n-1-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368163461_624631679810100_1548304313506800759_n-1-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368163461_624631679810100_1548304313506800759_n-1-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368163461_624631679810100_1548304313506800759_n-1-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368409517_236511052179258_1390924908623870931_n-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-2669" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368409517_236511052179258_1390924908623870931_n-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368409517_236511052179258_1390924908623870931_n-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368409517_236511052179258_1390924908623870931_n-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368409517_236511052179258_1390924908623870931_n-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368409517_236511052179258_1390924908623870931_n-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/368409517_236511052179258_1390924908623870931_n-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">「嘘こそ」（写真提供：1つだけ美術館）</figcaption></figure>



<p>この展示は、嘘をつくことが自分にとってどういうことなのかを考えてもらえたらと企画しました。あえて嘘を書くって意外と難しいこと、日常で咄嗟に嘘をつくことってあるのにそれはどうしてなのか、うその功罪など、参加してくれた方がそれぞれに答えを見つけてくれたらいいなと。</p>



<p>——そういった企画趣旨について、どこまで言語化して発信していますか？</p>



<p>私が伝えたいことを書きすぎるのも違うかなと、あまり言葉では伝えていないかもしれません。体験を通してこの展示の趣旨を感じてくれた方もいるし、「嘘を書くっておもしろい」とシンプルに面白がってくれた方もいました。それぞれの受け取り方は千差万別、それがいいと思っています。今後は年鑑を発行する予定で、企画趣旨をもう少し掘り下げて言語化していくつもりです。</p>



<p>——私が訪れた時にはよしおかさんから作品展示に至った経緯や作家さんのことなどを詳しくお聞きしたのですが、基本的には無人運営なんですね。</p>



<p>香川と東京の二拠点で生活しているのもあって、そのようにしています。普段は周りの店舗の方が鍵を開けてくださったりと、助けられながら運営しています。私がいるときにはお客さんに声を掛けて展示の背景を話したり、どんなことを感じたのかをお聞きしたりしていて、お客さんから新たな気づきをもらうことが多々あり、私自身の刺激になっています。</p>



<p>——見た人が自分で金額を決めるドネーション（寄付）制の入館料で運営されていますが、その理由は？</p>



<p>「みんなで運営する美術館」を目指したのと、開かれた美術館として、同じものを何度も観ることや学生さん、お子さま連れの方などへのハードルを下げたいと考えたからです。この制度によって芸術への接触機会が増えればうれしいです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4006-1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2673" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4006-1-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4006-1-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4006-1-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4006-1-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4006-1-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4006-1-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4006-1-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4006-1-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>この場所をいいと思っていただけたり、作品を一つだけ展示する意味を感じてくださった方がドネーションしやすいよう、目安金額100円～の展示ごとのオリジナルカード、目安金額200円～のカードホルダーなどをご用意しています。また、年会費制の賛助会員を随時募集しています。</p>



<p>——ドネーション制と賛助会員によって入館料を気にせず、誰もが気軽に訪れることができる仕組みを構築しているのですね。</p>



<p>そうですね。そして、2年目からはNPO法人として運営していく予定です。私の引き出しで一年展示を実施してきましたが、このまま継続していくとだんだんと閉じた場、「私の美術館」になってしまうのではないかと危惧していて。美術館として社会に開いていくために、私一人ではなく、さまざまなメンバーと共に考える運営にシフトチェンジしていこうと思っています。</p>



<p>——開館してまもなく一年ですが、現時点での達成度はいかがですか？</p>



<p>「カフェのように気軽に、ふらっと来られるのがいい」、「一つの作品と深く向き合える」という声をいただくことが多く、叶えたかった芸術とのかかわりを創出できている手応えがあります。また、企画・展示をしながら、私自身もカテゴライズや比較などにまだとらわれている部分があると気づかされることもありますね。</p>



<p>なかなかわかりにくいことをやっている自覚はあるのですが、それを理解して応援してくださる方が地道に増えていることがとてもうれしいです。一方で、もっと丁寧に発信をしたいとか、展示の内容を広く探しに行きたい、認知を拡大する努力が足りないなど、なかなか達成できていない部分もあります。それらをやみくもにやればいいとは思っていないので、いい塩梅を模索しながら進めているところです。</p>



<p>——今後1つだけ美術館としてやってみたいことはありますか？</p>



<p>企業の会議室に作品を一つ設置したり、学校や病院などに出向いたりする「出張美術館」をやってみたいです。1つだけ美術館の活動の根底には、誰もが芸術に触れられる機会のある世界になってほしいという願いがあります。亡くなった私の母は、最期の方は病院から出られず、予定といえば治療と、なかなか楽しみがありませんでした。側で見ていて、人って楽しみがないと生きている感じがしないんじゃないかと感じたこともありました。週末にアート作品が来るみたいよ、というだけでも楽しみを一つ作れると思うので、病院や施設と協力して実現していきたいです。</p>



<p>*</p>



<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img decoding="async" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4967-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2702" style="width:512px" width="512" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4967-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4967-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4967-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4967-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4967-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4967-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4967-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4967-600x450.jpg 600w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong>よしおか　りつこ</strong><br>1975年香川県丸亀市生まれ。1つだけ美術館主宰、アートディレクター、グラフィックデザイナー、ファイバーアート作家など活動は多岐にわたる。主にアートディレクターとしてデザイン、ロゴ制作、サインデザイン、展示の総合演出などを手がける。一緒に暮らしている猫が日に日にかわいい声としぐさを習得していて、わがままに抗えなくなっている。最近面白かった本は、「土偶を読む」（著：竹倉 史人）。とにかく美術館が好き。<br><a href="https://www.ritsuto.com" target="_blank" rel="noreferrer noopener">https://www.ritsuto.com</a></p>



<p></p>



<figure class="wp-block-gallery has-nested-images columns-default is-cropped wp-block-gallery-2 is-layout-flex wp-block-gallery-is-layout-flex">
<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="764" data-id="2675" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_5117-1024x764.jpg" alt="" class="wp-image-2675" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_5117-1024x764.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_5117-300x224.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_5117-768x573.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_5117-1536x1146.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_5117-2048x1528.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_5117-600x448.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="769" data-id="2676" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4100-1024x769.jpg" alt="" class="wp-image-2676" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4100-1024x769.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4100-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4100-768x577.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4100-1536x1154.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4100-2048x1539.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4100-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4100-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/08/IMG_4100-600x451.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>
</figure>



<p><strong>1つだけ美術館</strong><br>2022年11月に開館した、4.5畳のスペースに一つの作品だけを設置した美術館。照明や音、香りまで一つの作品のためだけに自由度高く計画することができ、さまざまな企画展のほか、アートをより楽しむためのワークショップなども開催している。賛助会員は、<a href="https://1museum.jimdofree.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">HP</a>にて受付中。いつでも繋がれる美術館として、館内を<a href="https://www.youtube.com/@1museum" target="_blank" rel="noreferrer noopener">YouTubeで24時間生配信</a>している。現在企画展「のるもの のりもの」を開催中（～2023/8/28）。入居している複合施設「<a href="https://www.takamatsu-jam.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">TAKAMATSU JAM 4.5</a>」には飲食店やセレクトショップなど、さまざまな楽しみが集まる。ことでん志度線八栗駅から徒歩4分。</p>



<p>・<a href="https://goo.gl/maps/5JXPsJbSsDjmyGQx7" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県高松市高松町2175-33</a><br>・10：30ｰ17：00<br>・火曜定休＋不定休<br>・開館日はHPのカレンダーをご確認ください<br>・入館料：ドネーション（寄付）制<br>・<a href="https://1museum.jimdofree.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">https://1museum.jimdofree.com/</a><br>・<a href="https://www.instagram.com/1museum203/?__coig_restricted=1" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a></p>



<p>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/yoshioka/">芸術に触れる場所を開いていく／よしおかりつこさん（1つだけ美術館）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>この姿は、僕の怒りの表現／まひろさん（研究職・ドラマー）</title>
		<link>https://setouchipress.com/mahiro/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 20 Jun 2023 04:33:09 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[LGBTQ]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>まひろさんを見つけたのは、SNS。投...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/mahiro/">この姿は、僕の怒りの表現／まひろさん（研究職・ドラマー）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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<p>まひろさんを見つけたのは、SNS。投稿されていた写真の長い髪やメイクから、何も考えずに女性だと思っていたけれど、投稿をよく読むと男性であることに気づいた。自分の先入観を恥じつつ、髪を伸ばしてメイクをする理由を聞いてみると、性差別やルッキズムへの批判、アライ（LGBTQの人たちを理解し、支援する人）であることを示すための表現であり、その思想はパンクからきているのだという。詳しく話を聞いてみた。（取材・ライティング／小林繭子）</p>



<p>*</p>



<p>——性差別・ルッキズムへの批判姿勢とアライであること、それぞれにきっかけがあるのでしょうか？</p>



<p>性差については、子どもの頃からずっと違和感を持っていました。当時、妹は「女の子はあぐらをかいちゃいけない」、僕は「男だからこうあるべき」などと祖父母から言われることがしょっちゅうありました。小学校でも「男のくせに吹奏楽部」なんて同級生から言われることがあり、子ども心に「男と女の違いってなに？」「どうして性別であるべき姿が変わるのだろう」と疑問を持っていました。</p>



<p>ルッキズムへの批判が芽生えたのは、大学生になってライブハウスに出入りするようになった頃でした。友人から「ライブハウスって派手な人が多い、危ないんじゃないの」と言われることや、タトゥーを入れた仲間を通して偏見を目の当たりにすることがあり、見た目で人柄を決めるのはなぜだろうと違和感を持つようになりました。</p>



<p>大学生になって髪を染めたら、祖父母から「そんなチャラチャラして」と言われたこともありました。外見が人に与える印象があることは理解していますが、「チャラチャラ」って内面で使う言葉だと僕は思っていて。自分のことをよく知っているはずの家族に言われると、どうして外見のことで内面まで言及されるのだろうと、怒りに近い気持ちがありました。</p>



<p>アライであろうと意識するようになったのは、比較的大人になってからです。自分の身近でなにかがあったというよりは、メディアを通してLGBTQの方たちが抱えている課題を知り、自分はアライでいたいと思うようになりました。なにより、誰かを好きになることは他人にとやかく言われることではないはずです。具体的になにかアクションをするというよりは、一人ひとりの在り方に寄り添える人でありたいです。</p>



<p>——ずっと持っていた思いを髪型やメイク、ファッションで表現するようになったきっかけは？</p>



<p>パンクとの出会いです。パンクは音楽のジャンル名でもありますが、精神性を示す言葉であり、いろいろな解釈があります。僕の理解は「DIY精神」や「自治行為」、つまり自分たちの生きやすい、幸せでいられる環境を自分たちで作るという考えです。例えば、災害時に寄付をすることや炊き出しに行くこともパンクだし、政治に対する反骨精神やデモもパンクです。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4052-1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2551" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4052-1-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4052-1-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4052-1-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4052-1-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4052-1-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4052-1-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4052-1-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4052-1-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>パンク文化を理解した上で性差別やマイノリティであるという理由で苦しんでいる人たちを見ると、いてもたってもいられなくなり、何か意志を表現したいと考えるようになりました。そうしてたどり着いたのが今の僕の姿——長い髪、メイク、それに合わせたファッションです。</p>



<p>——そうだったんですね。まひろさんがパンク精神を知ったのは？</p>



<p>ミュージシャンたちの活動や言葉を通してですね。彼らの表現は音楽やライブのMC以外にも、ZINEの発行、投げ銭制で音楽をオンライン販売して世界中から寄付を集めるなど、さまざまな活動があります。バンド「<a href="http://gezan.net/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">ＧＥＺＡＮ</a>」のライブMCで聞いた「パンクは自分と隣にいる人が幸せになるための自治行為だ」という表現が、僕にとっては一番しっくりきています。</p>



<p>——まひろさんのスタンスが長い髪やメイク、ファッションなどに昇華されたのは、どうしてでしょうか？</p>



<p>一番強く、長く感じてきた違和感は性差別だったので、あえて中性的な見た目にしようと思ったんです。そうして伸ばし始めた髪がいい感じに長くなったのは、大学3年生の頃でした。その髪型に合わせつつ、中性的な見た目をイメージしてメイクやファッションが後からついてきたという形です。</p>



<p>——最初、周りの反応はどんな感じでしたか？</p>



<p>「どうしたの？」「かわいくなったね」とさまざまな反応がありましたが、「女の子みたいだね」と言われた時は、そりゃそうだし、批判するつもりはないけれど、自分が闘いたいのはこういう発想だと思いました。見た目でどういう人かを判断しない世の中や、男性・女性だけではない世界になればいいと思っています。</p>



<p>——髪を伸ばしてメイクをする意図を、当初から人に話していましたか？</p>



<p>その頃は伝えてなかったので、周りの人はただのファッションだと理解していたと思います。説明するのもやぼだと思っていたし、迷いというか……自分の意志とはまた別に、この形が本当に正しいのか自問自答していたのもありました。</p>



<p>——それを言語化したり、SNSで発信したりするようになったのは？</p>



<p>社会人になった2019年からです。会社では一個性として今のスタイルを認めてもらっていますが、知人から「社会人としてその恰好はどうなの」と言われることや、心の性が女性だと勘違いされることも依然としてあって。実際にそういう体験をすると、こんな世の中——見た目で人を判断したり、固定概念に人を押し込めようとしたりするから人がありのままでいられないんじゃないか、自分を覆い隠している人がいるんじゃないか、でもそれは違う、と強い気持ちが生まれました。そこから、言葉にして発信しようと変わっていきました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="837" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4082-3-1024x837.jpg" alt="" class="wp-image-2552" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4082-3-1024x837.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4082-3-300x245.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4082-3-768x628.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4082-3-1536x1256.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4082-3-2048x1674.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/06/IMG_4082-3-600x490.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——言葉で発信するようになって、変化はありましたか？</p>



<p>何か劇的に変化するということはないです。正確に言うと、僕が怒りを表現していること自体が大事で、その時点で完結している、伝わっていようがいなかろうが関係ないと思っていたので、周りがどうなるのかはあまり考えていませんでした。ただ、言葉で発信する前は心ないことを言われることや、ネガティブなリアクションもあったけれど、最近はうれしいことのほうが断然多いです。</p>



<p>——どんなうれしいことがありましたか？</p>



<p>「周りには公表してなかったけれど、バイセクシャルなんだ」とその人のそのままの姿を打ち明けてもらうことや、「まひろさんみたいに声を上げてくれる存在が心の支えになる」と言っていただくこと、「なぜそうやって表現をしているのか」とSNS上で聞かれて意見交換が生まれることなどです。あと、「似合うね」と言われることが増えて、自分の思いがファッションとして不自然ではなく、成立しているのであればうれしいですね。</p>



<p>最初は伝わることを期待していなかったけれど、自分の思いがひとかけらでも伝わっている実感があると素直にうれしいし、思いがけず誰かの支えになるのだなと気づきもありました。</p>



<p>——見た目での表現以外に、普段から積極的にしていることはありますか？</p>



<p>性差別的な発言など、気になることがあったらどうしてその発言をしたのか、問い詰めるのではなく、相手に理由を聞くようにしています。言葉を通すからわかることもありますね。うやむやにされることもあるし、僕の問いによってこの言い方は違ったなって考えてくれる人もいるし、僕自身が新たな気づきをもらうこともあります。</p>



<p>——問いを投げることによって、多少なりとも摩擦が生まれそうですが。</p>



<p>もしそれをきっかけに疎遠になるなら、それまでなのかな……実際には僕の問いに対して考えてくれる人たちに恵まれているので、感謝しています。摩擦も人間関係の一部。それも含めて愛せるのが人間関係なんじゃないでしょうか。摩擦が悪いとは思ってないですね。</p>



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<p>——大人になってから、祖父母と性差別について会話する機会はありましたか？</p>



<p>ありませんでした。僕の場合は違和感を覚えながら生きてきたけれど、きっと祖父母はそうじゃなかったんじゃないかな。個人差もあるし、家庭環境や世代、社会の変動で考えや視点は違ってきます。僕と祖父母の間にはその違いの幅が大きく広がっているのだと感じているので、相手によってはぶつかることにこだわらなくていいかなと。祖父母とはぶつかるよりも、いろんな人がいることを学ぶ存在として関わっていたいです。</p>



<p>——今の表現を始めてから4年、自分自身の変化はありますか？</p>



<p>「こうだ」と思ったらずっと同じというよりは、考えながら、時に自分を疑いながらやっていて、最近では見た目で印象を持つことが悪でもないなと、少し変化があります。見た目でこういう人だと決めつけてレッテルを貼るのは良くないけれど、なにか印象を持つっていうのは誰しもあることなので、そこに対してまで怒るのは違うなと。以前はそれすらむっとすることもあって（苦笑）。いつも、自分はこうだと思っていたけれど、たまにあれ、違うんじゃないかと思うこともあって……あやふやなのかもしれないけど。</p>



<p>——自分の外と接触しながら「こうかもしれない」と考えていくことをやめないって、すてきですね。他にも変化はありますか？</p>



<p>最初はとにかく怒りが原動力で、性別があるから差別がおこり、苦しむ人がいて、マジョリティとマイノリティが生まれ、マイノリティが虐げられている、だから性別なんていらないと思っていたけれど、今はすべての人が自分の感じている性別を楽しめる世の中になったらいいなと思っています。</p>



<p>——性別を楽しめる世の中とは？</p>



<p>周りから干渉を受けずにその人が自分の好きな状態、そのままで心地良くいられる状態です。そんな願いを込めてずっと髪を伸ばしてきましたが、実は最近、切ってもいいのかなという気持ちも出てきて。髪を伸ばすという形に固執しちゃっているのかな？と思うようになって……。そんなふうに考えてばかりですが、自分の変化も楽しめたらいいですよね。</p>



<p></p>



<p>*</p>



<p></p>



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<p><strong>まひろ</strong><br>1994年徳島県生まれ。高校までを徳島で過ごし、岡山の大学へ進学し生化学を学んだ後、会社員として研究職に就く。大学生の頃からカメラとバンドを始め、言葉を綴る。空き時間ができれば、生活のにおいを見つめに散歩に出る。現在は二つのバンド<a href="https://www.tunecore.co.jp/artists?id=591561" target="_blank" rel="noreferrer noopener">alligator 13 foot</a>と<a href="https://deservetodie.bandcamp.com/album/s-t-limited-ver" target="_blank" rel="noreferrer noopener">DESERVE TO DIE</a>でドラムを担当。<br><a href="https://www.instagram.com/masahiro.mahiro/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram（メイン）</a><br><a href="https://www.instagram.com/my.own.reality/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram（フィルム写真）</a><br><a href="https://www.tumblr.com/ihatetheflowoftime" target="_blank" rel="noreferrer noopener">https://www.tumblr.com/ihatetheflowoftime</a></p>



<p></p>



<figure class="wp-block-gallery has-nested-images columns-default is-cropped wp-block-gallery-3 is-layout-flex wp-block-gallery-is-layout-flex">
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</figure>



<p><strong>燦庫-SANKO-（撮影協力）</strong><br>イベントスペースを備えたカフェバー。ライブ、ポップアップショップ、ギャラリーと多面的に活用できる場として幅広いイベントが開催され、日々音楽、飲食、文化、人が交わる。不定期での夜カフェ営業も（<a href="https://www.instagram.com/sanko.takamatsu/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a>にて告知）。姉妹店のライブハウス<a href="http://impulse-records.main.jp/toonice/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">TOONICE</a>と共に、まひろさんの思い入れのある場所の一つ。ことでん瓦町駅から徒歩6分。<br><a href="https://goo.gl/maps/YncCoA5cFNJTQ7oq8" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香川県高松市亀井町8−8 2階</a><br><a href="https://www.instagram.com/sanko.takamatsu/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Instagram</a>、<a href="https://san-ko.site/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">https://san-ko.site</a></p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/mahiro/">この姿は、僕の怒りの表現／まひろさん（研究職・ドラマー）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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		<item>
		<title>踊りが私を伝えてくれる／廣瀬桜子さん（大学生・ダンサー）</title>
		<link>https://setouchipress.com/hirose/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 24 Mar 2023 08:16:15 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>この春大学を卒業し、就職を控えている...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/hirose/">踊りが私を伝えてくれる／廣瀬桜子さん（大学生・ダンサー）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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<p>この春大学を卒業し、就職を控えている廣瀬さんとは、2022年にダンスの舞台で共演しました。踊りで自分を放ち輝く姿、感受性の豊かさによる迷い、もがきながらも大切なものを見つめて進んでいく強さ。そんな廣瀬さんの多面性の奥にどんな思いがあるのか、また、今の彼女がどんなことを語るのかを知りたくて、話を聞いてみました。（取材・ライティング／小林繭子）</p>



<p>*</p>



<p>——ダンスを始めたのは？</p>



<p>大学1年目の夏休みです。2年生になったら、大学で演劇・インプロ（即興劇）・コンテンポラリーダンスの授業を受けることができるので、「2年次に何を選択しようか」と考えていたら、大学でコンテンポラリーダンスのワークショップ参加募集があったんです。</p>



<p>海外講師の方から教えてもらえるなんて二度とないかもしれない、未経験だけどやってみたい、先輩や同期、教授に私を知って覚えてもらいたい、そういったさまざまな思いから、勇気を出して参加を決めました。コンテンポラリーダンスは、亀梨和也さんがドラマで踊っていたのを見て、憧れと興味を持っていました。</p>



<p>ワークショップは2週間毎日行われ、先輩たちと朝から夕方までダンス漬けの日々。人を持ち上げたり、支えたりと誰かと交わりながらダンスを学ぶ時間で、人の重さや熱、肌の感覚などを体感する不思議な経験の連続でした。</p>



<p>最初は、踊るといってもどんな動きをすればいいのかわからなくて、HIPHOPを踊る人、わーっと子供っぽい動きをする人、なにか模索している人など、周りをよく見ながら盗むことに必死でした。踊ろうとばかりしていたのですが、ある時先輩が上半身裸になって表現しはじめたのを見て、もっと自由にやればいいんだと気づいて。</p>



<p>固定概念を超えて身体を動かし始めたら、今まで感じていたストレスや情熱を自然と表現に変換できている感覚があって、自分ってこんな感じなんだと驚いたことを覚えています。その時の楽しさや興奮が忘れられなくて、ダンスにはまっていきました。</p>



<p>でも、当時ダンスの授業を継続的に受講できるのは2年生からで、それまでは一旦ブランクがありました。2年生になると、授業で週に4日もダンスができて、どんどん夢中になっていきました。最初は自分の抱えているものや感情を出したいと必死にやっていましたが、一年も経つと、私って同じ動きが多いなと気づきも出てきて、このままじゃだめだと焦ることもありました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2259-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2434" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2259-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2259-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2259-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2259-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2259-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2259-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2259-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2259-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——どうやってその状況を打破しましたか？</p>



<p>いろんな動画を参考にしながら、自分なりの身体の動かし方を模索しました。身体だけじゃなくてもっと顔を使ってみよう、床ではなく高い空に向けて動こう、背中で表現してみよう、そうやって試行錯誤して、だんだんと自分らしさが出せるようになりました。</p>



<p>その頃はまだ恥ずかしさが拭えなかったり、きれいに動きたい気持ちが一番に出ていたと思います。でも、時間の経過と共にきれいに動けているなかでなにか壊したいとか、ちょっと乱暴さを感じさせるような大きな動きをしたいという欲求が膨らんでいきました。ただただ踊りたくて、ダンスのことばかり考えていましたね。</p>



<p>3年生になると後輩の見本にならなくちゃという気概も出てきて、自分ができているかどうかに敏感になっていきました。でも、「できている」という感覚は、慣れが出てきたり、一度できたことをなぞっているだけになったりと、自己嫌悪になることも多々あって……。</p>



<p>——一度できたことを新鮮な表現で再現するのって、なかなか難しいですよね。学内の公演や映像作品へも出演もされていますが、特に印象的だったことは？</p>



<p>映像作品「<a href="https://youtu.be/UqDJqLoCYTw" target="_blank" rel="noreferrer noopener">solos</a>」で、11月の冷たい土砂降りと強風の中、薄着で噴水に入って踊ったことです。足先の感覚もなくなるような過酷な環境で出し切ろうしていたら、自分の限界を一つ超えたというか、自分の中の鍵のかかった扉を開けられたような感覚がありました。</p>



<p>——その時までかかっていた鍵は、何だと思いますか？</p>



<p>「人に嫌われたくない」かな……だから、勉強が苦手なこと、自己愛、性的嗜好や自分勝手さ、人への依存性は普段、隠しています。自分の弱い部分を出すと舐められるんじゃないかっていう不安もあります。だから、信頼した一握りの人以外には自分のことはあまり言わないし、出さないようにしています。あの時、人からどう見えるのかという自意識を一つ乗り越えて、自分を解放できたような感覚がありました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2229-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2435" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2229-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2229-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2229-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2229-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2229-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2229-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2229-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2229-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——踊っているときは、いつも自分らしくいられている？</p>



<p>自分らしいとは思うけど、それが全てではないですね。どうしても恥じらいがあるときや、お客さんの目線を意識しちゃっている部分はあるし。そういうものが外れない限り、自分はプロにはなれないと思いつつ、好きという気持ちだけでダンスは続けていきたいです。観てくれた人が楽しいとか、なにか共感して楽になったとか、それだけでも私はうれしいです。</p>



<p>——ダンスをしていて嫌になったことは？</p>



<p>ないですね。ダンスの先生が「その動き、面白い」っていつも肯定してくれたお陰だと思います。厳しく言われると「私はだめなんだ」って落ち込んじゃう。私は認めてもらえた、この感じで動いていいんだっていう安心感の中で前に進めるのだと思います。大学では、まずは受け入れてくれて、その上でアドバイスをくれるすばらしい先生に恵まれました。</p>



<p>ダンスを続けてきたのは、単純にやりたいっていうのもあるけど、自分自身を周りに受け入れてほしかったからでもあります。私にはこんな部分もあるよ、私のことを知ってほしい、という欲求ですね。「陰キャ」よりは「陽キャ」が好かれる世の中だと勝手に思っていますが（苦笑）、私みたいに暗い人間もいるし、そんな私も受け入れてほしいなと。</p>



<p>その場に合わせてテンションを上げることだってできるけど、自分を偽り続けることはできないし、いずれ自分が壊れてしまう。自分の一面を正直に出せる場が私には必要で、その手段が踊ることだったのかもしれません。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2245-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2436" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2245-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2245-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2245-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2245-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2245-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2245-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2245-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2245-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>——自分に自信はある？</p>



<p>うーん、調子に乗らないようにはしています（笑）。周りの人にもっと自信を持て、調子に乗るくらいでいい、なんてよく言われますが、これまでの経験上、天狗になると人間関係がうまくいかなくなるなど、なにかが崩れるんです。でも、自信がなさ過ぎてもなにもできないので……バランスって難しいですね。自信を意識的に少し盛って、でも謙虚さや誠実さも一緒に抱えて歩いていく、っていう感じでやっていきたいです。これから仕事でも、プライベートでも、ダンスでも。</p>



<p>でも、最近になって、少しずつ自信が持てるようになってきました。褒めてくれる人が増えたからかもしれません。自己を客観視しているつもりでも、人と会話してみると、自分はネガティブなことばかり想像しているんだと気づかされることが多いです。それいいねって言ってくれる人のお陰で、ポジティブな気持ちで自分と向き合えるようになりました。</p>



<p>昨年、瀬戸内国際芸術祭2022で「<a href="https://setouchi-artfest.jp/event/detail489.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Come and Go　ひびのこづえ×島地保武×小野龍一×OGIJIMA</a>」に出演したことも大きかったです。初対面の方に「ファンになりました」と言われたり、男木島の子どもと仲良くなったり、いろんな人に声を掛けてもらって、自分がそのまま認められていると感じられました。</p>



<p>——この公演を経て、なにか変化はありましたか？</p>



<p>きれいに動くことがすべてじゃない、もっといろんな表現があることを改めて学べました。リハーサルではきれいな線を意識して踊っていたけれど「桜子さんはリスっぽいから、リスっぽい動きをしてみて」と、全然違うところからボールが飛んできたことがあって（笑）。動物的な擬態がダンスになるっていうのも面白くて、自由な表現の幅が広がりました。</p>



<p>——もっと踊りたくなったのでは？</p>



<p>それはあるけど、これからのことを考えると、ダンスはできる範囲でやれたらなっていうのが正直なところです。4月からの就職を踏まえて、ダンスは一区切りつけたというのもあります。今後は無理のない範囲で自由に踊ったり、表現できたらいいかな。ダンスを通して自分が築いてきた感性、観察眼、表現すること、伝えること——そういったことは、日々誰かと接するときにも活きてくるはず。ダンスは私の一部で、これからも私と共に生きていくんじゃないかと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2225-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-2437" style="width:512px;height:384px" width="512" height="384" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2225-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2225-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2225-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2225-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2225-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2225-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2225-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2023/03/IMG_2225-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 512px) 100vw, 512px" /></figure>



<p><strong>廣瀬桜子</strong><br>2002年、香川県高松市生まれ。四国学院大学4年生（2023年3月現在）。高校では演劇、大学ではダンスに出会い、自身の表現を広げてきた。最近好きなダンサーは、アオイヤマダさん。料理と読書が趣味で、今読んでいるのは三島由紀夫の「音楽」。<br>瀬戸内国際芸術祭2022「<a href="https://setouchi-artfest.jp/event/detail489.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Come and Go　ひびのこづえ×島地保武×小野龍一×OGIJIMA</a>」、「<a href="https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/event/bunka_geijutsu/artcitytakamatsu.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">アート・シティ高松」文化芸術創出事業</a>dance+live music「solos」、<a href="https://youtu.be/DcR1uXKf1y4" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Re:Rosas ×Shikoku Gakuin University Theater course</a>、<a href="https://vimeo.com/367786218" target="_blank" rel="noreferrer noopener">SHOWING Heini Nukari × Marcelo Evelin × Shikoku Gakuin University</a>などに出演。</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/hirose/">踊りが私を伝えてくれる／廣瀬桜子さん（大学生・ダンサー）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>創作が日常になる。香川へ移住したアーティスト・吉田亜希さん</title>
		<link>https://setouchipress.com/scf002/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 15 Aug 2021 04:32:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[エンターテイメント]]></category>
		<category><![CDATA[アート]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>瀬戸内サーカスファクトリー ２.吉田...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/scf002/">創作が日常になる。香川へ移住したアーティスト・吉田亜希さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p><strong>瀬戸内サーカスファクトリー ２.吉田亜希さん</strong></p>



<p>ミュージシャンのツアー、舞台への出演や振付など、エンターテイメントの第一線でエアリアル専門のパフォーマとして活躍してきた吉田亜希さん。瀬戸内サーカスファクトリー（以下、SCF）がアーティストを多角的にサポートする「<a href="https://scf.or.jp/associate-artists-j" target="_blank" rel="noreferrer noopener">アソシエイト・アーティスト制度</a>」ができる前、2019年に東京から香川に拠点を移して活動しています。（１.SCF代表田中さんの記事は<a href="https://setouchipress.com/scf001/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">こちら</a>）</p>



<p>——現代サーカスとの出会いと、香川に拠点を移された経緯を教えてください。</p>



<p>大学卒業してからずっとエアリアル（空中演技）を専門に、東京を拠点にして活動していました。エアリアルの基礎を学びたいと思った時に、練習場所があるのも、教えてくれる人がいるのも東京だったし、人の繋がりもある。エンターテイメントの世界で生きていくには東京じゃないと、っていうのがずっと強くて。</p>



<p>様々なステージに立ちながらも、エアリアル以外にもこんな感じのことをやりたいな、という抽象的なものが自分の頭の中にありました。それが何かわからないまま、さまざまな人と関わったり、会話したり、舞台を観たりしている中で、「私がやりたい事って “現代サーカス” っていうんだ！」とある日気が付きました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="960" height="960" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n.jpg" alt="" class="wp-image-1972" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n-300x300.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n-150x150.jpg 150w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n-768x768.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/65755614_2430738363827846_2687151485652828160_n-600x600.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 960px) 100vw, 960px" /><figcaption class="wp-element-caption">フランスでのエアリアルパフォーマンス／写真提供：吉田さん</figcaption></figure>



<p>現代サーカスについて調べてみると、ヨーロッパの情報や映像は見つけられるけど、日本の情報がなかなか出てこなくて。知人からSCF主宰のフランスの現代サーカス演出家<a href="https://circusdo.exblog.jp/21717770" target="_blank" rel="noreferrer noopener">カミーユ・ボワテルのワークショップ</a>の情報を聞いて、彼の映像も見たこともないし、よくわからなかったけど、面白そうだからと香川まで受けに行きました。それが2015年のことです。</p>



<p>カミーユは、フープ(空中に吊されたリング）やティシュー（空中に吊るされた布）などのメジャーなサーカス器具は使用せず、身体だけを使ったストイックな表現が中心。「一体、頭の中はどうなっているの？」っていう作品を作る人で、こんな人を日本に呼んでいることが衝撃的でした。参加アーティストたちは東京含めて各地から集まり、数日間泊まり込みで作品作りをしました。このときに、カミーユを呼んだSCF代表の田中さんともいろいろと話をしましたね。</p>



<p>作品作りに参加しながらも「現代サーカスって何だろう？」と思っていましたが、それが明確にわからなくてもすごく楽しかったし、やっぱり自分が探求したいのは現代サーカスなんだという手応えがありました。それでも、当時はエンターテイメントのお仕事が多く、拠点はまだ東京でした。</p>



<p>このワークショップの約4年後、2019年に海外プロジェクトでの契約が決まり、東京の家を引き払いました。ところが、そのプロジェクトが中止になってしまって。帰る家もないし、東京に戻る必要はないんじゃないか。これまで行きたかったけど行けなかった場所、やってみたかったけど足踏みしていたことをやるタイミングなんだと考えました。</p>



<p>そんなとき最初に浮かんだのが、SCFの田中さんです。カミーユを呼んだ田中さんなら、絶対に面白いことをしていると思って香川まで会いに行ったら、これからどんどん新しいことが始まっていく印象を受けて。よし瀬戸内にいこう、と2019年に香川県に移住しました。</p>



<p>——ほとんど馴染みのない土地への移住に加え、エンターテイメントが数多くある東京とは離れた場所へ。生計を含めた生活への不安はなかったのでしょうか。&nbsp;</p>



<p>「練習場所は絶対にある」って田中さんが言ってくれて、他に心配することはなかったんです。楽観的ですよね（笑）。練習ができて何か良いものができたら、それを使ってどうにかなる、なんとかできると思っていました。実際に香川で活動してみると、練習場所に加え、新しいことにチャレンジする機会や、パフォーマンスの場を想像以上にいただけました。</p>



<p>——2019年から一年近くは、一人で練習されていたんですか？</p>



<p>そうですね、でも最初の一年はフランスやフィンランド、福岡に滞在しながら作品に出る期間があったので、ずっと香川にいるわけではなかったです。一年を通して香川にいたのはコロナ禍以降。この一年で、初めて香川の季節の移り変わりを知りました。冬は思ったほど寒くないし、一年を通して穏やかな場所ですね。いつも「さわさわさわ」っていう感じの海とか。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="750" height="500" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/123687550_10214373558212371_3953510414984911357_n.jpg" alt="" class="wp-image-1973" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/123687550_10214373558212371_3953510414984911357_n.jpg 750w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/123687550_10214373558212371_3953510414984911357_n-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/123687550_10214373558212371_3953510414984911357_n-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 750px) 100vw, 750px" /><figcaption class="wp-element-caption">2020年YonaYonaサーカスより／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>——2020年を振り返ってみていかがですか？</p>



<p>公演「<a href="https://youtu.be/RqH7BXi1MIc" target="_blank" rel="noreferrer noopener">YonaYonaサーカス</a>」は回を重ねるごとに仲間が増えているような感覚でした。5つの会場を回りましたが、各会場の場所の力もお借りできたと感じています。それぞれに雰囲気が異なり、良いところがあって、場によって集まる人が変わりました。各会場に近い方やその場所が好きな方が来てくれたり、他の回を観た方、手伝ってくれた方が別の会場にも足を運んでくれたり。場所ごとに創作することも面白かったです。</p>



<p>パフォーマンス後のアフタートークでは、思いがけない質問や率直な感想、「こういう風に見えた」と伝えてくれるお客さんがいて、観た人が自由に何かを感じてくださっていました。現代サーカスには余白があって、そこに自分の感情を乗せていろんな見方ができます。そうやって見た人が自身の物語として受け入れて、そこから会話がうまれたらといいなと思っていたので、すごくうれしかったですね。</p>



<p>&nbsp;——今日練習していた新しい器具 “ムービングキューブ（仮称）” は、吉田さんが考案したんですよね？</p>



<p>はい。立方体の支柱による “キューブ” と呼ばれる器具を３年以上使っているなかで、「もっと違う動きをしたい」「不安定な面があったら面白い」「自分の身体をこう動かしたい」っていう思いが出てきて。お世話になっている高松の<a href="https://www.steel-factory.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">槙塚鉄工所</a>に相談したら、「まずは好きな形を考えて、模型を作ってみて」と言われ、ゼロから自分で考えました。模型を見た職人さんからアドバイスを受けながら進めて、2021年2月に完成したばかりです。実際に使うまでは、本当に使えるかどうかもどうかもわからない、チャレンジングな取り組みでした。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="727" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-1024x727.jpg" alt="" class="wp-image-1974" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-1024x727.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-300x213.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-768x545.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-1536x1090.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-2048x1453.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290209-600x426.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">ムービングキューブでいろいろな動きを試す吉田さん</figcaption></figure>



<p>——この不思議な形は、どのように辿りついたのですか？</p>



<p>動かしたときに形が変わる、そこに身体を合わせたときにどうなるのかを考えて製作しました。手持ちのキューブとは支柱の重さや太さを変えてもらって、体重をかけるとコロンと動いて形が変わることを追及しています。使ってみてから気づいたことですが、動かすことで複雑に変化する影も面白いですね。キューブを使うと、支柱によって視覚がフレーム化されるのか、お客さんがよりフォーカスして観てくれる印象があります。新しいキューブがどんな風にお客さんの目に映るのか、それも楽しみです。</p>



<p>——ムービングキューブでの練習を拝見していると、様々な動きを試し、それを動画に撮ってチェックして、また少し動きを変え、再びチェックして——と、ゼロから創作するのって、地道な作業の繰り返しなんですね。</p>



<p>すごく地味ですよね。サーカスは器具を使うことが多いですが、自分の身体をどう合わせるのかを探り、器具と対話しないとどんな表現や動きができるのかわかりません。一見地味な作業を繰り返していくのですが、この時間こそが面白いです。少しずつしか進んでいませんが、この器具とはだいぶ仲良くなってきました。新しいキューブは安定する面がすごく限られていて、ワクワクしながら探求しています。半年近く練習し、2度ほど人前でパフォーマンスしました。親密度は60％くらいかな。</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-rich is-provider-埋め込みハンドラー wp-block-embed-埋め込みハンドラー wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"><div class="wp-block-embed__wrapper">
<iframe loading="lazy" title="New Cube Practice 2021" width="960" height="540" src="https://www.youtube.com/embed/y0RQA0QNleU?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe>
</div></figure>



<p>（▲ムービングキューブ練習の様子2021年2月）</p>



<p>——いつでも使える練習拠点があることで、どんな影響がありますか？</p>



<p>普通に考えたら、こういった器具を置く場所ってなかなかありません。練習の度に組み立ててばらすって、結構な労力なんです。器具を置かせてもらえることで時間を有効に使えたり、時間をかけてじっくり創作できることは大きいです。東京だと一時間単位で会場代が発生し、時間になったらすぐに出なくちゃいけない。時間の制約がないことで、器具をただ眺めてじっと考える時間も増え、創作の向き合い方が変わりました。</p>



<p>東京にいる時は練習が特別なものというか、「さぁ練習するぞ」と切り替えが必要でしたが、香川では練習が日常になり、自然と気持ちや感覚、視野が広がりました。2020年には3人のアーティストが香川に移住し、体育館に来れば誰かがいます。自分とは違う練習をしている様子が見られるし、私の器具を触って動いてみたり、意見をくれることもあります。それぞれジャンルが違うから、器具の動かし方やものの見え方が違うんですよね。これはすごく刺激になっています。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-1978" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/P4290410-1-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">三豊市の練習拠点では、他のアーティストたちも各々練習に取り組む</figcaption></figure>



<p>——吉田さんは、いつもどのような思いでパフォーマンスや創作をされていますか？</p>



<p>現代サーカスを観る、という文化が醸成してきている実感がありますし、そこに関われていることが幸せです。「観た人にこういう気持ちになってほしい」っていうものはありません。楽しいとか、頑張ろうとか、何かを思い出したとか、なんだかよくわからない気持ち……いろいろあると思うんですが、心が動くと、日々に新しい色が増えて、鮮やかになっていくと思うんです。そんな風に、観た人の心が少しでも動く作品を創り続けていきたいです。</p>



<p></p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="801" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-1024x801.jpg" alt="" class="wp-image-1979" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-1024x801.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-300x235.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-768x601.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-1536x1202.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-2048x1602.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/IMG_1426_Original-600x469.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong>吉田亜希</strong><br>群馬県出身。幼少期から体操競技を始め、大学卒業後はエアリアル、ダンス、演劇等の様々な身体表現を学び、エンターテイメントの世界へ。浜崎あゆみ、郷ひろみ等のアーティストライブやTVCM、MV、演劇舞台、シルク・ド・ソレイユアーティストバンク登録などを経て、現代サーカスの道へ。日仏合同作品「空知遊覧」、横浜パラトリエンナーレ、SCF LaVigneフランスツアー、ながめくらしつ等に参加・出演し、国内外で活躍する。インストラクターやコレオグラファーとしても活動する。瀬戸内サーカスファクトリーアソシエイト・アーティスト。<br><a href="https://aki-yoshida.jimdofree.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Aki Yoshida Website</a>、<a href="http://scf.or.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">瀬戸内サーカスファクトリーホームページ</a></p>



<figure class="wp-block-embed is-type-rich is-provider-埋め込みハンドラー wp-block-embed-埋め込みハンドラー wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"><div class="wp-block-embed__wrapper">
<iframe loading="lazy" title="KinGyo" width="960" height="540" src="https://www.youtube.com/embed/b50Lq_WIWuA?feature=oembed" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe>
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<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/scf002/">創作が日常になる。香川へ移住したアーティスト・吉田亜希さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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			</item>
		<item>
		<title>東京だけじゃない。アーティストに、新しい拠点の提案を。／田中未知子さん</title>
		<link>https://setouchipress.com/scf001/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 06 May 2021 23:37:59 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[であう]]></category>
		<category><![CDATA[移住]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[アート]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
		<category><![CDATA[エンターテイメント]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>瀬戸内サーカスファクトリー（以下、S...</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/scf001/">東京だけじゃない。アーティストに、新しい拠点の提案を。／田中未知子さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>瀬戸内サーカスファクトリー（以下、SCF）は瀬戸内の香川を拠点に、現代サーカスのアーティストを国内外から招き、この地ならではのクリエーションとパフォーマンスを続けて11年目。コロナ禍の2020年にもその歩みを止めることなく、公演を開催しました。自粛が続き、生の舞台を観ることから遠のいていた私は、この瞬間しか見られないパフォーマンスを集まった人たちと共有できたことに、胸が震えました。</p>



<p>「サーカス」と聞けば空中ブランコや綱渡りなどのイメージがありますが、「現代サーカス」はこれまでのサーカスの要素や技を使いながらも、あらゆるジャンルのアートが混じり合う新しい芸術のことです。瀬戸内で現代サーカスを育ててきた、SCF代表の田中さんにお話を伺いました。</p>



<p>**</p>



<p>ーー2020年に開催した「YonaYonaサーカス」は、丸亀城や「<a href="https://www.mitoyotsuru.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">三豊鶴</a>」など、5つの特徴的な会場でその場ならではのパフォーマンスを繰り広げましたが、手応えはいかがでしたか？</p>



<p>YonaYonaサーカスは、思いがけず理想の形になりました。無理のない規模感で6カ月かけて各会場を回り、一つずつ形にして残していく。たとえ規模が大きくなくとも、これが自分たちの特徴の一つになると思っています。例えば、酒蔵をリノベーションした複合施設の三豊鶴では、アーティストが何日か会場に通い、 “酒造り” をテーマに創作しました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-1880" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/673e44d8d1aa4e2ee991e7934efb1ddc-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">三豊鶴でのYonaYonaサーカスの様子／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>昔使われていたタンクの淵を一人が歩きながら「櫂」をかき回すような動作をするときに、空のタンクの中でボールを使ったジャグリングをしていると、その姿は見えませんが、タンク上にぽこぽことボールが上がり、まるでお酒の発酵のよう。地元の方たちからは「あ、発酵してる」と声が上がりました。こんな風に各会場が持つ特徴や個性に合わせてサーカスを創り上げることと共に、各会場と一緒に公演を作りあげる方法論も確立できたと感じています。</p>



<p>例えば、三木町の「<a href="https://idomall.net/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">IDO MALL</a>」では会場のオーナーさんが主催者となって、ご自身で地域のスポンサーを集めてくださり、この場に集まる多くの人に楽しんでもらえたらと、無料での開催となりました。昼は子ども向けのサーカス教室、夜は広い田園風景の中で公演を行ったのですが、IDO MALLさんには広報から当日受付まで担っていただいて、サーカス教室は満員御礼に。さらに、公演スペースとして隣の畑を借り上げて草刈りをした上、巨大なブルーシートを敷いてゆっくり座って観れるエリアをご用意してくださいました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="960" height="638" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e.jpg" alt="" class="wp-image-1881" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e-300x199.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e-768x510.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/295351572ad9d0280da338633665a45e-600x399.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 960px) 100vw, 960px" /><figcaption class="wp-element-caption">IDO MALLでサーカス体験をする子どもたち／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>結果多くのお客さまが集まり、みなさん思い思いの場所で現代サーカスを楽まれていました。この公演は、近隣の方たちを巻き込みながら、IDO MALLさんが私たちと共に公演を作りあげてくださったと感じています。こうやってさまざまな場所で創作を続けていけば、多様な場所や人と関係性を構築していけるんじゃないかとも思っています。2021年にはまた違う会場でもやろうと検討しています。</p>



<p>ーーSCFで使用する器具は香川の鉄工所さんが製作されていますが、どのようなご縁で？</p>



<p>ある講演会で「オリジナル器具を作りたいけれど、人の命に係わることもあってなかなか引き受けてくれる会社がなく、困っている」と話したのを聞いていた<a href="https://kozai-iron.co.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">香西鉄工所</a>さんが、「技術力でなら協力できるかもしれない」と声をかけてくれたことが始まりでした。この出会いによって、構想したまま7年ほど止まっていた企画が、動き出しました。</p>



<p>ーーオリジナルにこだわる理由は？</p>



<p>現代サーカスではオリジナル器具を使うことが非常に重要で、それが演出に大きく影響します。同じ器具だとどうしても動きや見え方に限界があります。日本ではまだまだオリジナル器具での創作はレアケースですが、SCFでは着々と進んでいて、とてもありがたいことです。</p>



<p>ーー香西鉄工所さんと製作した器具 “空中トラス” の製作は、どのように進めたのですか？</p>



<p>現在3台ありますが、1台目の製作には丸一年かかりました。最初は何から始めていいのかわからず、まずは香川県三豊市出身のアーティスト・長谷川愛実さん所有の器具を香西鉄工所に運び込み、東京から来てもらった長谷川さんに工場内で演技してもらい、10人近いエンジニアの方がそれを記録するところからスタートしました。今までにないものをとアイデアを出し合い、研究を重ねて完成しました。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="960" height="841" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1.jpg" alt="" class="wp-image-1883" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1-300x263.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1-768x673.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/3cdf308dd8566e7751606108217af0e1-600x526.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 960px) 100vw, 960px" /><figcaption class="wp-element-caption">香西鉄工所と打合せを重ね、オリジナル器具を製作してきた／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>特徴は、天辺部分にあります。一般的には1メートル程度の幅でぶら下がるだけの機能になりますが、この幅の長さを可変にして、最大4.5メートルまで延長できるようにした上に 、巨大クレーンの先端部分などに利用される三角形を繋ぎ合わせた “トラス構造” を組み込みました。こうすることで、天辺部分に頑丈な演技スペースが生まれ、器具全体が巨大な舞台装置となります。このスペースも活用して演技すれば、観客の視界は地上から６メートル以上の高さまで広がるんです。</p>



<p>さらに、演技スペース幅の長さは2種類製作して変化を持たせました。トラス製造の技術力が高い香西鉄工所ならではの器具になったと思います。2年以上使用していますが、非常に頑丈です。香西鉄工所さんとは「今後はこうしたい」といった対話もあり、ラボラトリーのように一緒にものづくりができる、心強いパートナーですね。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-1882" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/377fc6c28cf285da370f953cd59d8822-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">第1号の空中トラスは、最上部でパフォーマンスも可能／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>ーー三豊市の練習拠点にお邪魔しましたが、アーティストの皆さんの日常的な練習は、演目や曲に合わせて制作するのではなく、黙々と新しい動きを編み出している感じなのですね。</p>



<p>そうですね、現代サーカスでは、まず動きをたくさん創作していきます。他で見たことのない動き、できそうだけどできないことを模索して、創作を積み重ねていく。その動きを作る時間が一番大事だと思います。新しい演目を創作するとなったら、アーティストが持っている引き出しからその種を引き出して、組み立てていくイメージです。</p>



<p>ーーいつでも練習に没頭できる、専用の環境があるのは強いですね。</p>



<p>本場フランスでは、アーティストが日がな一日、なにか思いついたときや身体が乗ってきたときに練習したり、どんな形になるのかもわからないようなシーンを創り続けていました。一見無駄に思える時間こそが必要で、限られた時間では創作に限界があるんですよね。</p>



<p>ーー現代サーカスの拠点を瀬戸内に決めた理由は？</p>



<p>まず、農村歌舞伎や人形浄瑠璃などを大切にしてきた瀬戸内の歴史的な風土と、瀬戸内国際芸術祭などの影響もあり、アーティストの創作を応援してくれる自由な空気感が魅力です。そして、気候が良く気分転換にちょっと屋外で練習しようなんてことが簡単にできる自然環境も、創作に良い影響を与えてくれます。そういう意味では、瀬戸内以外の候補ってあまりなかったですね。島があることも非常に魅力的です。海外からアーティストが来たときも、「明日、島で創作してみたら」って言えるのは大きいです。船の定期便が複数の島にあるのは、世界的に見ても珍しいと思います。</p>



<p>ーーこれまで、どんな壁にぶつかりましたか？</p>



<p>本当にいろいろなことがありましたが、一番大きかったのは身の丈に合わないことに挑戦した結果、経営的に苦しんだことですね。2018年から2年連続、琴平で規模の大きいフェスティバルを開催しました。由緒ある建物や路上など、町中のあちこちで複数のサーカスが出現するというものです。琴平は面白い場所が沢山あって、その場でしか観られないものを作るにはぴったりの町でした。</p>



<p>それまで、高松で一つの公演を3日間やると1000人規模の集客がありましたが、琴平では200人ほどと想像以上に集客できませんでした。続けていけば定着したかもしれませんが、2019年の開催で大きな借金ができてしまって、継続開催は困難になりました。</p>



<p>無理してでもとにかくやってみるのが信条ではあるものの、じゅうぶん挑戦したと考え、団体として身の丈を超えるリスクは負わないと決めました。苦しんだ経験があったからこそ、YonaYonaサーカスのような、自分たちにフィットする形を見つけられたと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="771" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-1024x771.jpg" alt="" class="wp-image-1884" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-1024x771.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-300x226.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-768x578.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-1536x1156.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-2048x1542.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0713-600x452.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>ーーこの時期は、どのように乗り越えたのですか？</p>



<p>自分がこれだと思うことを進めて、うまくいかなくて、団体が大きな借金を抱えたときはエネルギーを全て失い、自尊心も崩れ去りました。自分は求められていないんじゃないか、なんのためにこれまでやってきたのかという虚しさでいっぱいになって……。何年かに一度は辛い時期がありますが、これまでで一番辛かったですね。</p>



<p>当時、全部やめて地元の札幌に帰る、とメンバーにも伝えていました。今は落ちついていますが、父の調子が悪く、定期的に病院に運ばれるような状態で。それもあって地元に帰ると言っていたのは正直、言い訳にしている部分もありました。そんな父からある日、「未知子は今、帰ってきちゃだめだ」って真面目な顔で言われて。</p>



<p>「9年間も香川で頑張ってきたのに、今帰ったらすべてがゼロになってしまう。もしまだ少しでも頑張れる力や勇気が残っているのなら、もうちょっと香川で頑張ったほうがいい」。そのときは自覚してなかったけど、本当はもう少しやりたい、もう少し頑張りたいって思っている自分に気付いたんです。でも、私にはそんな資格はない、そんなこと言える立場でもない、能力もない、無理だーーそんな風に気持ちを押し込んでいました。</p>



<p>だけど父の言葉によって、霧が晴れたみたいに視界がクリアになりました。状況は何も変わってないのに見える景色が変わり、捉え方が変わりました。よし、もう少し頑張ろうと思えて、やっぱり続けると伝えたら周りの方にも喜んでもらえて。人は、何度でも生まれ変われます。そう信じたいっていうのもあるけど、素直な心を忘れず、もう一度突き進むことにしました。そうやって持ち直してすぐに新型コロナが登場しましたが、私たちの上向きの気持ちの方が強かったんじゃないかな。アーティストたちの力も借りて、2020年は前進する一年になったと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="683" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-1885" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-1024x683.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-300x200.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-768x512.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-1536x1024.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-2048x1365.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/c73160fbd1b452764f25074f3a812718-600x400.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">YonaYonaサーカスに出演したアソシエイトアーティストたち／写真提供：SCF</figcaption></figure>



<p>ーーSFCで2020年にスタートした<a href="http://scf.or.jp/associate-artists-j" target="_blank" rel="noreferrer noopener">アソシエイトアーティスト</a>制度は、練習場所の提供や創作の支援、お仕事のバックアップでアーティストを支援する仕組みですが、現在4名の方が登録されていますね。</p>



<p>全員首都圏から香川に拠点を移して活動しています。浜崎あゆみのツアーダンサーなど、エンターテイメントの世界で走り続けてきた吉田亜希さんが、まず2019年に東京から移住してくれました。最初はお互い独立関係だったんですが、だんだんと連携しながら信頼関係が構築できたところに、他の3人も移住してくれることになって。アソシエイトアーティストの構想は前々からありましたが、いまだ！とスタートしました。最初に亜希さんがいてくれたことは大きかったですね。</p>



<p>スタートの年からみなさんがすごく協力してくれて、良い制度になっていると思います。私たちがクリエーションしやすい環境を提供すると、彼らも自然な形でPRしてくれるようになってきました。教室事業など、彼らがいてくれるからこそ進められる事業もあり、心強いパートナーたちです。</p>



<p>東日本大震災や新型コロナの登場を経て、アーティストたちにとっての「東京拠点ありき」という価値観が一気に変わると思っていましたが、まだまだ根強く残るのが現状です。瀬戸内に来れば練習場所があるというだけではなく、豊かな自然や自由度の高い環境があり、この地だからこその環境とアーティストの関係性を構築できつつあります。コロナで1年ほど海外との交流ができませんでしたが、もともとSCFの強みは世界と繋がっていること。少し先になるとは思いますが、瀬戸内に来れば世界の一流のアーティストたちと交流できるんだということを、今一度体現していきたいです。</p>



<p>**</p>



<p>アーティストたちがより良い環境を求めて瀬戸内に来る。10年の時をかけ、その第一歩が始まっていると感じました。次回は、アソシエイトアーティストたちへのインタビューをお届けします。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="730" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-1024x730.jpg" alt="" class="wp-image-1886" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-1024x730.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-300x214.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-768x548.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-1536x1096.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-2048x1461.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/IMG_0739-600x428.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>田中未知子<br>一般社団法人 瀬戸内サーカスファクトリー 代表理事<br>現代サーカスディレクター、国際サーカス大道芸ネットワークCircostrada正規メンバー。<br>新聞社に勤務していた2004年に現代サーカスに出会い、「身体いっぽんで生きる」パフォーマーの生き様に衝撃を受け、現代サーカスの専門家になることを決意。2007年に本場フランスへ渡り、帰国後は芸術祭でのパフォーミングアート担当を経て独立。香川県に移住し、2011年「瀬戸内サーカスファクトリー」を創設。アーティストやスタッフ、技術者の育成、創作場所の確保を地域と共に続け、アーティストをサポートする「アソシエイトアーティスト制度」により、現在4名のアーティストが香川に移住。2021年6月からは子ども向け教室「<a href="http://scf.or.jp/circusgym-j" target="_blank" rel="noreferrer noopener">リバティ☆キッズジム</a>」がスタート。著書「<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/4773809035/ref=cm_sw_r_tw_dp_JTJYTDP7VRTB8BY4MWEN" target="_blank" rel="noreferrer noopener">サーカスに逢いたい～アートになったフランスサーカス</a>」（2009年）<br>瀬戸内サーカスファクトリー：<a href="http://scf.or.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">ホームページ</a>、<a href="https://www.facebook.com/setouchicircusfactory" target="_blank" rel="noreferrer noopener">FB</a></p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/scf001/">東京だけじゃない。アーティストに、新しい拠点の提案を。／田中未知子さん</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>踊る、を超えて自分の全てが曲になる／Kanakoさん（フラダンサー）</title>
		<link>https://setouchipress.com/kanako/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 09 Apr 2020 13:15:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[くらす]]></category>
		<category><![CDATA[表現]]></category>
		<category><![CDATA[香川]]></category>
		<category><![CDATA[インタビュー]]></category>
		<category><![CDATA[小豆島]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>ー小豆島・フラダンサー　Kanako...</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>ー小豆島・フラダンサー　Kanakoさんー</p>



<p>フラダンス、と言われてイメージするのはにこにことした笑顔、「アロハ！」な陽気さ。でも、小豆島で初めてKanakoさんの踊りを見たときに、フラダンスってもっと奥深いものなんだ、とはっとした。Kanakoさんの踊りはやさしくて、きれいで、たおやかで。太陽みたいにきらきらしたり、切なかったり。いろんな感情が自分の中に湧き上がる。ずっと見ていたい、と思うフラダンサー・Kanakoさんにお話を聞きました。</p>



<p>*</p>



<p>ーーフラダンスとの出会いを教えてください。</p>



<p>フラを始めたのは34歳の時で、子供もいました。若いときにハワイ留学をしたこともあり、ハワイと繋がっていたいという思いがずっとあって。小豆島でフラの教室があるのを知って通ってみたんだけど、最初は恥ずかしくて、鏡に映る自分を見れなかったですね。半年でなんだかんだ通わなくなったけど、2年後にもう一度レッスンに行くようになって。</p>



<p>ーーそこから、どんな風にフラに夢中になったんですか？</p>



<p>再開してしばらくたった頃、岡山の発表会に出ることになって。自分が出るのに他人事みたいで、踊る曲名すら覚えてなかった（苦笑）。でも、そこで本気で練習する人たちを見て、初めて自分の「本気スイッチ」が入って。すごく刺激になりましたね。そこからレッスンに対する心構えも変わって、毎回先生が教えてくれること一つひとつが新鮮で。でもこの時はまだ、純粋に「楽しい！」っていう気持ちだけだったかな。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3758-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-620" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3758-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3758-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3758-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3758-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3758-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3758-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3758-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3758-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>ーー先生になったのはどんな流れだったんですか？</p>



<p>自分の中でフラのウエートが増えてきた頃に、先生に誘われて岡山のレッスンにも通うようになって。インストラクターとレッスンを受けたり、いつもの小豆島とは違う雰囲気のレッスンで、たくさんのことを吸収しました。教える立場になったのは40歳の時。先生から、「小豆島の生徒さんが増えたし、教えてみる？」と声を掛けてもらって。</p>



<p>&nbsp;ーー教え始めることでフラとの向き合い方は変わりましたか？</p>



<p>教え始めてからは試行錯誤の連続でした。「ハワイの人と何が違うんだろう、どう表現していけばいいんだろう」、と今まで以上に模索するようになって。ますますフラに夢中になりました。 教え始めた翌年にはハワイアン音楽のバンドも始めて、バンドの活動でも島内外、あっちこっちに行くようになって。当時はフラもバンドも、と忙しすぎて「きりきりまい」でしたね。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="768" height="1024" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3774-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-621" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3774-768x1024.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3774-225x300.jpg 225w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3774-1152x1536.jpg 1152w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3774-1536x2048.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3774-600x800.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3774-scaled.jpg 1920w" sizes="auto, (max-width: 768px) 100vw, 768px" /></figure>



<p>そんな余裕のない日々の中、離婚することになって……。その頃は身体も心も、本当にハードな日々でした。自分の身に起こることって、全て自分の選択の結果、私の人生は私が作ってきたもの。子供たちのことを考えるとすごく複雑なんだけど、「おかんの生き方が好き」って言ってくれる娘の言葉をお守りに、自分らしく生きれてるかな。好きなことがあって、大好きなフラで生活ができて、子供たちも頑張っていて……。</p>



<p>ーー自分の身に起きたことを引き受ける強さ、憧れます。Kanakoさんは後悔とは無縁ですか？</p>



<p>後悔がゼロ、なんてことはないですよ。でも、強くなったと思う。いろんなことがあったからですね。自分じゃどうしようもないこと、気にしても仕方がないこと、そういうことを手放していける強さは、年々増したかな。若いころは自分の思いをそのまま伝えられなかったり、相手のことを思うが故に素直に言えず、歪みができたり……。フラでたくさんの人と関わったり、生徒さんと自分が成長してきたことって大きいですね。人間関係のほどき方も色々な経験を重ねて、少しずつわかるようになってきたかな。</p>



<p>ーー教えている中でのトラブルってありましたか？</p>



<p>自分の教室の中では２回くらいあったかな。それぞれ良かれと思ってやったことが捻じれているだけなんですよね。トラブルって、うまく解決すると信頼関係が増して、雰囲気が良くなる。そういった生徒さんたちの絆、自分との関係性も励みになりますね。フラが大好きだけど、フラで関わる「人」も好きなんだと思います。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="768" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3771-1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-601" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3771-1-1024x768.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3771-1-300x225.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3771-1-768x576.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3771-1-1536x1152.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3771-1-2048x1536.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3771-1-1200x900.jpg 1200w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3771-1-960x720.jpg 960w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3771-1-600x450.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p>ーー2018年に、独立されたんですよね？</p>



<p>自分の中に積み上げてきた知識、技術、そういったことがまだまだ足りてない、もっと学びたいと思っている中、新しい出会いがあって。それを機にずっとお世話になっていた教室を離れました。 先生にはフラを踊る楽しさを教えてもらって、自由にやらせてもらって。心から感謝しています。</p>



<p>ーーどんな勉強をしているんですか？</p>



<p>古典フラや現代フラ、ハワイの文化について学んでます。ひょうたんから楽器 “イプヘケ” を手作りしたり。遅まきながら、今はいろんな勉強をして自分を育てています。良く動けてあと10年かな、って思うし。これも子供が手を離れた、ちょうどこのタイミングだったんだと思う。</p>



<p>&nbsp;ーー教え続けてきた中で大切にしていることを教えてください。</p>



<p>言葉で細かく噛み砕いて教えるようにしてます。「この時はここがこう動いているよ」って具体的に伝えたり。教える中で難しいな、って思うのはタイミング。同じことでも、その人に合ったタイミングで伝えるようにしています。伸びたところは見つけて、みんなで喜ぶことを大切にしたり。</p>



<p>ーーKanakoさんが踊るときに一番大切にしていることを聞かせてください。</p>



<p>その曲になる、っていうことかな。一つひとつの曲に込められたそれぞれのお話、その曲が持っている世界を踊りで表現すること。そのためにも、経験を重ねることや、勉強することが大事だと思っています。本当にそれを知って踊っているのか、大事な人に大事なことを伝えたいと思っているかどうかって、きっと見てる人には伝わるんですよね。すてきな踊り手は、飾る必要もなくて、そのままですばらしい。それはその人の中にいろいろなものが「ある」からかなって。そんな表現者であるためにも、もっと勉強していきたいし、生徒さんと踊る喜び、人と関わる喜び、表現する喜びを分かち合っていきたいな。 </p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="768" height="1024" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3793-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-622" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3793-768x1024.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3793-225x300.jpg 225w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3793-1152x1536.jpg 1152w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3793-1536x2048.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3793-600x800.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_3793-scaled.jpg 1920w" sizes="auto, (max-width: 768px) 100vw, 768px" /></figure>



<p><strong> Kanako</strong><br>1970年、香川県小豆島生まれ。フラダンス歴13年。小豆島を拠点にしたフラダンス教室「Mauli Ola（マウリ オラ）」主宰。34歳でフラダンスに出会い、40歳の時に小豆島で教え始める。現在は小豆島と高松で教えている。自身の教室を持ちながら、小豆島や県内外のイベントでパフォーマンスも。2019年に小豆島でハワイアンバンド「kanawalu」を結成。生演奏で踊る楽しさを生徒さんとも分かち合おうと、夢をふくらませているところ。</p>



<p><strong>フラダンス教室「Mauli Ola」</strong><br>クラスは月1回～4回とさまざま。子どもから80歳の方まで、それぞれのカラーを楽しみながら踊っています。時間帯や雰囲気など、ご自身にあったクラスを相談しながら決めていきます。見学・体験レッスンは随時受け付けています。お気軽にお問い合わせください。</p>



<p>〇小豆島クラス<br>木曜19:30-21:00（月4回）、火曜19:30-21:00（月2回）、金曜13:00-15:00（月2回）他<br>〇小豆島ビギナークラス<br>水曜10:00-12:00（月2回）<br>○高松クラス<br>10:00-12:00（月2回） 日程は生徒さんと相談しながら決めています。<br>お問い合わせ先：<a href="mailto:kanaloha18@gmail.com">kanaloha18@gmail.com</a></p>



<p>*記事の内容は、掲載時点のものです<br></p>



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<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/kanako/">踊る、を超えて自分の全てが曲になる／Kanakoさん（フラダンサー）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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		<title>この街にきたら、やりたいこと増えちゃって／平野公子さん（メディアプロデューサー）</title>
		<link>https://setouchipress.com/kimikohirano/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[小林繭子]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 09 Apr 2020 13:00:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[はたらく]]></category>
		<category><![CDATA[くらす]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>平野公子さんとやっと知り合えたのは2...</p>
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										<content:encoded><![CDATA[
<p>平野公子さんとやっと知り合えたのは2019年の春。小豆島に住んでいるときには出会えなかったのに、高松に引っ越してからぽんと出会えた。自分に正直な公子さんと話すのは心地良い。公子さんが装丁家・平野甲賀氏のマネジメントをしていることは知ってたけど、<a href="https://www.amazon.co.jp/%E3%81%8A%E3%81%84%E3%81%A7%E3%82%88%E3%80%81%E5%B0%8F%E8%B1%86%E5%B3%B6%E3%80%82-%E5%B9%B3%E9%87%8E-%E5%85%AC%E5%AD%90/dp/479496918X">本</a>を出したり、ワークショップの企画をしていると聞いて、公子さんって何者なんだろう、と話を聞いてみました。</p>



<p>*</p>



<p>——公子さんは東京出身なんですよね。</p>



<p>はい。生まれてからずっと、70年近く東京ね。2014年から小豆島に5年住んで、2019年2月から高松に住んでいます。</p>



<p>——公子さんのお仕事について教えてください。</p>



<p>連れ合いの<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E9%87%8E%E7%94%B2%E8%B3%80">平野甲賀</a>のマネジメント、本の企画や、ワークショップ「<a href="http://book-marute.com/category/event-fair/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">マルテの学校</a>」の企画（2020年度は新型コロナの影響で翌年に延期となりました）、パフォーマンス企画などをやっています。</p>



<p>——本の企画って、具体的にはどんなことをするんですか？</p>



<p>今の世の中で、「この人みたいな生き方、考え方が本として出たらいいな」っていう企画を、信頼関係のある編集者に持ち込みます。「<a href="https://www.amazon.co.jp/%E6%96%99%E7%90%86%E3%81%A8%E7%A7%81-%E6%B8%A1%E8%BE%BA-%E6%9C%89%E5%AD%90/dp/4794969864" target="_blank" rel="noreferrer noopener">料理と私</a>」（渡辺有子・著）は料理研究家・渡辺さんのレシピ以外のこと、たとえば渡辺さんがどのように料理の仕事をするようになったのか、どんなことを大切にしているのかが書かれた本があったらいいな、と思ったの。毎年1、２冊は企画を出しています。私の目線を面白がってくれて、やりたいって思ってくれる編集者との仕事はうれしいわね。最近だと「ウェブでできちゃうでしょ」といわれるけど、「この人は本にするのが面白いのに」っていうのがあるのよ。</p>



<figure class="wp-block-image size-large is-resized"><img loading="lazy" decoding="async" width="768" height="1024" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4550-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-625" style="width:576px;height:768px" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4550-768x1024.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4550-225x300.jpg 225w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4550-1152x1536.jpg 1152w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4550-1536x2048.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4550-600x800.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4550-scaled.jpg 1920w" sizes="auto, (max-width: 768px) 100vw, 768px" /></figure>



<p>本を作ることは好きだけど、一番楽しかったことは神楽坂で小さな劇場をやれたことなの。「劇場がやれて幸せだったよね」って甲賀さんともよく話しています。「シアターイワト」という劇場を作って、箱を貸したり、企画をやったり…。そこからの10年近くが一番楽しかったわね。何が一番好きって、生の表現、ライブなの。歌、お芝居、アクロバット、ダンス…そういうものが混じりあったような「興行」が好きで。</p>



<p>準備も入れると2004年からやっていた劇場だけど、古いビルごと壊すことになって。大好きな劇場が無くなるなら、東京にいたくなくなったのよ。瀬戸内は温暖だし、なんとなく小豆島に引っ越して。地方に来なきゃわからないことがたくさんあったから、来てよかったと思っています。良いことも悪いことも含めてね。</p>



<p>——小豆島に来て良かったことってなんでしょう？</p>



<p>東京から遠く離れたことね。それは東京の価値観で物を見なくてよくなったってことだと思う。小豆島には東京にはいないような子がいっぱいるのが良かった。若いのに競争したくない、みたいな子が多くて。後でそれが物足りなくなっちゃうんだけどね。</p>



<p>——小豆島から高松に来られたのはどうして？</p>



<p>一番大きい理由は、仕事人として小豆島の人たちに求められていない、と感じたことかしらね。高松なら色々なところからアクセスもいいし、人も集まりやすいと思って。自分たちのやりたいことができる場所なんじゃないかって思ったの。</p>



<p>——東京に帰ろうとは思わなかった？</p>



<p>東京では、パフォーマンスが消耗品になりすぎちゃうっていうか、やりたいことが埋もれてしまうと思って。「地方だからやれる」じゃなく、地方でやることが自分には面白いし、やってみたいと思ったのよね。</p>



<p>——甲賀さんの展示やワークショップの企画について聞かせてください。</p>



<p>年齢的にもう残り時間が少ないだろうし、甲賀さんがやってきたことを若い人に直接見せたいの。一緒に何かをつくったり、本人に会うことが一番だと思うから。そんな思いで、ワークショップ「文字の学校」一期生には、甲賀さんと一緒に仕事をしてもらっています。甲賀さんにとってはサポート、若い人たちにとっては実践で学ぶ機会。例えば、出版社から装丁の依頼が来たら、具体的に何をどうするのか、どんなやりとりをするのか、とかね。人が育つには必要なことだと思うの。</p>



<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="1024" height="708" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_6057-1024x708.jpg" alt="" class="wp-image-626" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_6057-1024x708.jpg 1024w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_6057-300x207.jpg 300w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_6057-768x531.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_6057-1536x1062.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_6057-2048x1417.jpg 2048w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_6057-600x415.jpg 600w" sizes="auto, (max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption class="wp-element-caption">「文字の学校」の様子（手前は平野甲賀さん）</figcaption></figure>



<p>——公子さんがこれからやろうとしていることを聞かせてください。</p>



<p>これからやりたいことって沢山あるのよね。ひとつは、2021年発行を目指して、今年の夏から本づくりを始めます。レーベルは「horo books」。メインは「ほろ酔い」の「ほろ」からきています。お酒をちょっと飲んで世の中を見る方が面白いよね、っていう意味を込めています。あくまで「ほろ酔い」ね（笑）。最初に作る本は、「この人を取り上げることで瀬戸内の今がわかる」と感じる人たちのインタビュー本の予定。</p>



<p>この土地で生きる人たちがどのように暮らし、仕事をしているのかを、丁寧にインタビューします。そういう人を大都市で見つけるのは難しいのよね。高松で暮らしていると、人と人が直接触れ合う機会が多くて。どうやって店主が出すものを選んでいるか、何を大切にしているのかが見える。つまり「人が仕事をしている」というのが見えるのよね。そういうのを記録として残しておきたいの。繭子さんも参加する予定ね。</p>



<p>——はい、本を作る、というのも初めてなので、ウェブとは違う経験ができるのが楽しみです。ところで、公子さんはどんな子どもだったんですか？</p>



<p>4歳から劇場によく行ってたわね。観劇って、父にとって月に一回しかない休みの楽しみだったのよ。あの頃のおじさんたちは、浅草のかけ小屋から一流の舞台まで、今の人たちと比べ物にならないくらい興行を見ていたの。私にはその世界が面白くてたまらなくて、いつもくっついて行きました。</p>



<p>小学校低学年頃には駅前にダンスクラブができて。そこの楽屋に入り浸るのが大好きだった。楽屋にいると、「公子ちゃん、こういう話は子どもが聞くようなことじゃないのよ」って女給さんたちに言われたり。だって、面白い話ばかりしてるのよ。うっとりするほど人間らしい恋愛とか、「あなた騙されてるんだよ、一緒になろうよなんて」とか。非日常ながら、人間的でしょ、すごく。そういう猥雑なものとか、男も女も無意識に滲みでちゃう感じが。</p>



<p>——公子さんはいつも好奇心旺盛で、気になったことは何でも「それなあに？」って聞いたりしてますよね（笑）。ところで、今は新型コロナウイルスの影響で身動きとりにくい状況ですが…、本以外の今後の予定について聞かせてください。</p>



<p>今年、高松での落語会や演劇会を準備していたんだけど、こんな状況なので2021年に延期を決めました。そこでやる演劇は生の音楽・歌、人形、コント…いろんな要素が詰まったもので、いろんな土地を流れながら、高松でもパフォーマンスします。落語会は古今亭志ん輔さんを呼びます。</p>



<p>こういう興行をやったら街にとっていい、なんてことは考えたこともないわね。そういったことが「出現する」ってことが楽しいし、自分が面白いからやってるの。もう高齢だし、私ができなくなってからもそれを続けてくれる人がいるといいなって思うんだけどね。回り道したり、身銭切ったり、無駄かどうかわかんないけど、無駄なことをしたり。ずっと一生やってますね。この街にきたら、やりたいこと増えちゃったわね。面白いって自分が思うことは大事にしたいのよ。あなたも大事にしなさいね。</p>



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<figure class="wp-block-image size-large"><img loading="lazy" decoding="async" width="768" height="1024" src="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4537-768x1024.jpg" alt="" class="wp-image-627" srcset="https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4537-768x1024.jpg 768w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4537-225x300.jpg 225w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4537-1152x1536.jpg 1152w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4537-1536x2048.jpg 1536w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4537-600x800.jpg 600w, https://setouchipress.com/wp/wp-content/uploads/2020/04/IMG_4537-scaled.jpg 1920w" sizes="auto, (max-width: 768px) 100vw, 768px" /></figure>



<p><strong>平野公子 </strong><br>1945年東京・神田生まれ。メディアプロデューサー。20代から演劇制作をかわきりに展示、書籍、ライブなどの裏方を仕事にしてきた。2005年から8年、東京・神楽坂で小劇場「シアターイワト」を運営。2014年香川県小豆島に移住、2019年高松市に移住。子ども3人、孫２人、相方は装丁家・平野甲賀氏。今後の活動などはTwitterで発信予定。現在、オンラインマガジン「<a href="https://sonofune.themedia.jp" target="_blank" rel="noreferrer noopener">その船にのって</a>」にて連載中。<br>・<a href="https://twitter.com/sora_kita" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Twitter</a><br>・<a href="https://horobooks.net/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">horobooks</a></p>



<p>*記事の内容は、掲載時点のものです</p>
<p>投稿 <a href="https://setouchipress.com/kimikohirano/">この街にきたら、やりたいこと増えちゃって／平野公子さん（メディアプロデューサー）</a> は <a href="https://setouchipress.com">瀬戸内通信社</a> に最初に表示されました。</p>
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